4.2 Conda環境を作成および保存するための管理タスク
OML Notebooksでは、ユーザーADMINが、環境の作成および削除、パッケージのインストールおよび削除など、OMLユーザーのconda環境のライフサイクルを管理できます。
ユーザーADMINによって作成されたconda環境は、Autonomous Databaseインスタンスに関連付けられたオブジェクト・ストレージ・バケット・フォルダに格納されます。OMLユーザーは、拡張condaコマンドを使用してこのようなconda環境をダウンロードできます。conda環境は、%conda
段落でダウンロードおよびアクティブ化の機能を使用してダウンロードおよびアクティブ化した後に使用できます。アクティブ化された環境は、非アクティブ化されるまで使用できます。
Conda環境の作成
OML NotebooksのADMINユーザーとして、%conda
を使用して段落にcondaインタプリタを指定した後、create
コマンドを使用してmyrenvという名前のconda環境を作成し、forecast
パッケージおよびggplot2
パッケージをインストールします。r-base
パラメータを使用してRベース・バージョンを指定します。ここでは、OML4Rとの互換性のためにR-4.0.5を使用します。
ノート:
condaによってパッケージが環境にインストールされると、必要な依存関係もインストールされます。ベスト・プラクティスとして、依存関係の競合を回避するために、特定の環境で必要なパッケージをすべて同時にインストールします。%conda
create -n myrenv -c conda-forge --override-channels --strict-channel-priority r-base=4 r-forecast r-ggplot2
オブジェクト・ストレージへの環境のアップロード
Autonomous Databaseインスタンスに関連付けられたオブジェクト・ストレージに環境をアップロードします。ここでは、環境の説明およびアプリケーション名OML4Rに対応するタグを指定します。
%conda
upload myrenv --overwrite --description 'Install R forecast and ggplot2 packages' -t user 'OMLUSER' -t application 'OML4R'
Uploading conda environment myrenv
Upload successful for conda environment myrenv
これで、OMLユーザーが環境をダウンロードできるようになります。アップロードされた環境は、削除されるまでオブジェクト・ストレージに保持されます。埋込み実行で使用するにはアプリケーション・タグが必要です。たとえば、OML4Py Embedded Python ExecutionはOML4Pyタグが含まれるconda環境と連携し、OML4R Embedded R ExecutionはOML4Rタグが含まれるconda環境と連携します。
データ・センター・リージョンごとに1つのオブジェクト・ストレージ・バケットがあります。conda環境は、テナンシおよびデータベースに対応するオブジェクト・ストレージ内のフォルダに保存されます。このフォルダはAutonomous Databaseによって管理され、OML Notebooksを介してのみユーザーが使用できます。単一のconda環境には8Gの最大サイズがあり、オブジェクト・ストレージにはサイズ制限がありません。
管理者以外のユーザーとしてログインし、%conda
を使用してノートブック段落にcondaインタプリタを指定します。list-saved-envs
コマンドを使用して、オブジェクト・ストレージに保存された環境のリストを取得します。
%conda
list-saved-envs
-e
フラグに環境名を渡してlist-saved-envs
を使用し、環境がオブジェクト・ストレージに保存されていることを確認します。
%conda
list-saved-envs -e myrenv
出力は、次のようなものです。
{
"name": "myrenv",
"size": "850.4 MiB",
"description": "Install R forecast and ggplot2 packages",
"tags": {
"application": "OML4R",
"user": "OMLUSER"
},
"number_of_installed_packages": 153
}
オブジェクト・ストレージに保存されている環境の削除
delete
コマンドを使用して、オブジェクト・ストレージに保存されている環境を削除します。
ノート:
オブジェクト・ストレージに保存されている環境を削除できるのは、ユーザーADMINのみです。%conda
delete myrenv
Deleting conda environment myrenv
Deletion successful for conda environment myrenv
親トピック: サードパーティ・パッケージのインストール