Oracle BIサーバーでの現在のロケールの設定
アプリケーションでローカライズをカスタマイズするための様々な方法について学習します。
次の各項では、Oracle BIサーバーでのロケールの設定について説明します。
Oracle BIサーバーでのロケール・パラメータの設定
複数言語をサポートするには、Oracle BIサーバーを適切に構成する必要があります。
NQSConfig.INIファイルのGeneralセクションには、ローカライズおよび国際化に必要なパラメータが含まれています。また、Oracle BIサーバーからクライアント・アプリケーションへのデータの送信方法を決定するデフォルト・パラメータも含まれています。「構成ファイル設定」を参照してください。
NQSConfig.INIファイル内のローカライズに影響するパラメータは次のとおりです。
-
LOCALE
-
SORT_ORDER_LOCALE
-
SORT_TYPE
-
CASE_SENSITIVE_CHARACTER_COMPARISON
Oracle Analyticsを正常に実行するには、ユーザーがアプリケーションを実行する言語について、オペレーティング・システムのロケールを適切に構成する必要があります。ロケールおよび言語に関する一部の設定は相互に関連しており、Oracle BIサーバーでのデータのソート方法の決定に役立ちます。
Linuxシステムでのロケールの設定
サーバー起動時にC-runtimeロケールに対して使用される値は、NQSConfig.INIファイルのSORT_ORDER_LOCALEパラメータに指定されています。このパラメータは、通常、Oracle BIサーバーにより設定されます。
このロケールは、日付や通貨の表示、およびデータのソートなどの機能で使用されます。
設定を調整する必要がある場合は、NQSConfig.INI
ファイルのGeneralセクションで、プラットフォーム非依存の名前を入力してLOCALEパラメータおよびSORT_ORDER_LOCALEパラメータを設定します。
次の表に、プラットフォーム非依存の名前と、サポートされる各プラットフォーム固有の名前の言語マッピングを示します。たとえば、Linuxオペレーティング・システムでは、中国語にzh_CN.utf8設定が使用されます。
zh_CN.utf8やfr-FR-UTF-8などの名前文字列はプラットフォーム固有のロケール・コンポーネントの名前であり、システム管理者がインストールする必要があります。NQSConfig.INIファイルでは、ChineseやFrench(大文字小文字は区別されません)など、プラットフォーム非依存の名前が使用されます。
ロケール(プラットフォーム非依存の名前) | Solarisでの名前 | AIXでの名前 | HP-UX/Linuxでの名前 |
---|---|---|---|
Arabic |
ar_SA.UTF-8 |
AR_AA.UTF-8 |
ar_SA.utf8 |
Chinese |
zh_CN.UTF-8 |
ZH_CN.UTF-8 |
zh_CN.utf8 |
Chinese-traditional |
zh_TW.UTF-8 |
ZH_TW.UTF-8 |
zh_TW.utf8 |
Croatian |
hr_HR.UTF-8 |
HR_HR.UTF-8 |
hr_HR.utf8 |
Czech |
cs_CZ.UTF-8 |
CS_CZ.UTF-8 |
cs_CZ.utf8 |
Danish |
da_DK.UTF-8 |
DA_DK.UTF-8 |
da_DK.utf8 |
Dutch |
nl_NL.UTF-8 |
NL_NL.UTF-8 |
nl_NL.utf8 |
English-USA |
en_US.UTF-8 |
EN_US.UTF-8 |
en_US.utf8 |
Finnish |
fi_FI.UTF-8 |
FI_FI.UTF-8 |
fi_FI.utf8 |
French |
fr_FR.UTF-8 |
FR_FR.UTF-8 |
fr_FR.utf8 |
German |
de_DE.UTF-8 |
DE_DE.UTF-8 |
de_DE.utf8 |
Greek |
el_GR.UTF-8 |
EL_GR.UTF-8 |
el_GR.utf8 |
Hebrew |
he_IL.UTF-8 |
HE_IL.UTF-8 |
iw_IL.utf8 |
Hungarian |
hu_HU.UTF-8 |
HU_HU.UTF-8 |
hu_HU.utf8 |
Italian |
it_IT.UTF-8 |
IT_IT.UTF-8 |
it_IT.utf8 |
Japanese |
ja_JP.UTF-8 |
JA_JP.UTF-8 |
ja_JP.utf8 |
Korean |
ko_KR.UTF-8 |
KO_KR.UTF-8 |
ko_KR.utf8 |
Norwegian |
no_NO.UTF-8 |
NO_NO.UTF-8 |
no_NO.utf8 |
Polish |
pl_PL.UTF-8 |
PL_PL.UTF-8 |
pl_PL.utf8 |
Portuguese |
pt_PT.UTF-8 |
PT_PT.UTF-8 |
pt_PT.utf8 |
Portuguese-Brazilian |
pt_BR.UTF-8 |
PT_BR.UTF-8 |
pt_BR.utf8 |
Romanian |
ro_RO.UTF-8 |
RO_RO.UTF-8 |
ro_RO.utf8 |
Russian |
ru_RU.UTF-8 |
RU_RU.UTF-8 |
ru_RU.utf8 |
Slovak |
sk_SK.UTF-8 |
SK_SK.UTF-8 |
sk_SK.utf8 |
Spanish |
es_ES.UTF-8 |
ES_ES.UTF-8 |
es_ES.utf8 |
Swedish |
sv_SE.UTF-8 |
SV_SE.UTF-8 |
sv_SE.utf8 |
Thai |
th_TH.UTF-8 |
TH_TH.UTF-8 |
th_TH.utf8 |
Turkish |
tr_TR.UTF-8 |
TR_TR.UTF-8 |
tr_TR.utf8 |
エラー・メッセージの言語が決定される仕組みの理解
プレゼンテーション・サービスでは、エラー・メッセージの言語はNQ_SESSION.WEBLANGUAGEセッション変数に基づいて設定されます。
プレゼンテーション・サービスでは、インストレーション時にこの変数のデフォルト値が指定されます。この値は、ユーザーがOracle Analyticsサインイン・ページで言語を選択すると更新されます。
サード・パーティのクライアントを含むその他のクライアントでは、エラー・メッセージの言語は次の優先順位モデルにより決定されます。
-
エラー・メッセージの言語はWEBLANGUAGEセッション変数に基づいて設定されます。
-
WEBLANGUAGEセッション変数が設定されていない場合、エラー・メッセージの言語は、プレゼンテーション・サービスへのアクセスで使用されるODBCデータ・ソース名(DSN)に指定されたエラー言語に基づいて設定されます。
-
ODBC DSNにエラー・メッセージの言語が設定されていない場合は、ORACLE_BI_LANG環境変数で指定されている言語がエラー・メッセージに対して使用されます。
ORACLE_BI_LANGの値を変更するには、NQSConfig.INIでこの変数の文字コードを更新します。サポートされている言語の文字コードは、
ORACLE_HOME/bi/bifoundation/server/locale
ディレクトリで確認できます(たとえば、enは英語を表し、pt-BRはポルトガル語/ブラジル語を表します)。 -
ORACLE_BI_LANG環境変数が設定されていない場合、エラー・メッセージは英語で表示されます。
管理ツールおよびジョブ・マネージャのクライアントでは、WEBLANGUAGEセッション変数は設定されないので注意してください。したがって、これらのクライアントは、ODBC DSNエラー・メッセージ設定以降の優先順位モデルに従います。
Oracle BIサーバーのコンポーネントの言語の設定
ORACLE_BI_LANG変数は、アプリケーションのコンポーネントをユーザーに表示するために使用される言語を制御します。
obis1-diagnostic.logファイルの内容など、Oracle BIサーバーのコンポーネントの正しい言語を表示するには、次の手順の説明に従い、ORACLE_BI_LANG変数を設定する必要があります。
管理ツールのユーザー・インタフェースの言語の変更
管理ツールのユーザーインタフェースは、オペレーティング・システムに指定されている言語を継承します。
たとえば、オペレーティング・システムがフランス語を使用するように設定されている場合は、管理ツールなどのすべてのアプリケーションで、メニューやボタンなど、すべてのユーザー・インタフェース要素がフランス語で表示されます。ロケールは、通貨、日時、表示単位およびキーボードのレイアウトなどの項目に影響します。これは、メニューやボタンなどのユーザー・インタフェース要素とは異なります。
推奨される方法は、管理ツールでオペレーティング・システムの言語を継承できるようにすることです。オペレーティング・システムの言語を変更せずに、管理ツールのユーザー・インタフェースの言語を変更する必要がある場合は、ORACLE_BI_LANG環境変数を使用できます。この変数の設定の詳細は、エラー・メッセージの言語が決定される仕組みの理解を参照してください。
また、リポジトリでのメタデータ名のローカライズで説明されているように、プレゼンテーション・レイヤーでサブジェクト領域、表、階層および列の名前とその説明をローカライズすることもできます。
Oracle BIサーバーでの現在のロケールに関するトラブルシューティング
一部の地域では、特定のトラブルシューティング手順が必要となります。
この項では、Oracle BIサーバーでの現在のロケールに関するトラブルシューティングについて説明します。
NLSロケール非サポート・エラー・メッセージの処理
適切なロケールがインストールされていない場合、Oracle BIサーバーは起動せず、obis1-query.logファイルに次のエラーが格納されます。
NLSのロケールxxxは、オペレーティング・システムでサポートされていません。
xxxは、NQSConfig.INIファイルでSORT_ORDER_LOCALEパラメータに指定されているロケールです。このエラーを解決するには、次の操作を実行します。
-
Linuxの場合。Linuxシステムでのロケールの設定の表に示すロケールのうち、必要な言語に対応するものをインストールします。
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Windowsの場合。「地域の設定」ダイアログを使用して、対応する言語パックを追加します。
Oracle BIサーバー・ユーティリティのテキストが正しい言語で表示されることの確認
Oracle BIサーバーのユーティリティの使用状況情報およびエラー・メッセージが正しい言語で表示されることを確認します。
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Linux環境では、マルチバイト文字を表示するにはターミナル・エンコーディングをUTF-8に設定します。これには、「Terminal」メニュー、「Set Character encoding」、「utf8」の順に選択します。
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ネイティブWindows環境では、コンソールのフォントを「Lucida Console」に設定します。このオプションがリストに表示されない場合は、まず、コマンド
chcp 65001
を使用して、コード・ページを65001 (UTF-8をサポート)に変更します。