静的コンテンツの再利用

この項では、PDFレポート出力で静的な繰返しコンテンツを再利用して、全体的なPDFファイルのサイズを削減する方法について説明します。

このセクションには次のトピックが含まれます:

静的コンテンツの再利用とは

レポートに静的コンテンツがあり、レポート内でのコンテンツの場所も決まっている場合(米国W-2フォーム裏面の説明文など)、この機能を使用して、生成されるPDFファイルのサイズを削減できます。

W-2フォームを例にあげると、レポートでは次の図に示されているような出力が期待されます。

各従業員には、固有の内容がレンダリングされますが、それぞれの裏面(または2ページ目)には、同一の説明が記載されています。

この一連の説明は、再利用可能な静的コンテンツとして定義できます。コンテンツを再利用可能な静的コンテンツとして指定すると、PDFドキュメントにはその静的コンテンツが1回のみ組み込まれて必要時に他の場所で参照されるため、全体的な出力ファイルのサイズが削減されます。

この機能の制約

この機能には次の制約があります。

  • 生成されるレポートで再利用される静的コンテンツは、生成されるPDF出力のページに収まる必要があります。

  • 静的コンテンツよりも前にレンダリングされるレポートの内容は、固定の高さである必要があります。たとえば、W-2フォームでは、静的コンテンツがレンダリングされる前に、一連の固定のフィールドがレンダリングされます。再利用可能な静的コンテンツは、レンダリングごとにページ原点から同じ位置に配置されます。

  • この機能は、PDF出力を生成するRTFテンプレートにのみ使用可能です。

RTFテンプレートでの再利用コンテンツの定義

再利用する静的コンテンツを定義するには、テンプレート内で次のタグを使用してコンテンツを囲みます。

<?reusable-static-content:?>

… ここに静的コンテンツを記述 …

<?end reusable-static-content?>

これらのタグを静的コンテンツの前後に挿入することで、Publisherにより、生成されるファイルにこのコンテンツが1回のみ組み込まれ、出現箇所ごとに同じ位置で参照されるように指定します。

この例は、この機能の実装を示しています。サンプル・レポートは、従業員ごとに1回生成されます。生成されたレポートのそれぞれで、最初のページには従業員固有の情報が記載され、裏面には毎回内容の同じ説明が印刷されます。各従業員の後にセクション区切りが発生し、ページ番号がリセットされます。

次の図に、テンプレートの構造を示します。