翻訳ファイルの操作

カタログまたはテンプレートの翻訳のために翻訳可能文字列を抽出するときは、Publisherによって文字列を含むXLIFFファイルが作成されます。

これらの文字列は、社内で翻訳するか、ローカライゼーション・プロバイダに送信できます。次にXLIFFファイルをカタログまたは個別のレイアウトに戻すためにアップロードし、該当するロケールを割り当てます。

この項では、XLIFFファイルの操作方法について説明します。次の項目が含まれます。

XLIFFについて

XLIFFとは、XML Localization Interchange File Formatのことです。

これはローカライゼーション・プロバイダによって使用される標準的なフォーマットです。XLIFF仕様の詳細は、http://www.oasis-open.org/committees/xliff/documents/xliff-specification.htmを参照してください

XLIFFファイルの構造

XLIFFファイルは、次の例に示す特定の構造に従う必要があります。

<xliff>
  <file>
    <header>
      <body>
        <trans-unit>
          <source>
          <target>
          <note>

次の図に、未翻訳のXLIFFファイルの一部を示します。

source-languageおよびtarget-language属性

<file>要素には、source-languageおよびtarget-language属性が含まれています。

source-languageおよびtarget-languageの有効な値は、次のような言語コードと国コードの組合せです。

  • 2文字のISO 639言語コード

  • 2文字のISO 3166国コード

ノート:

International Organization for Standardization(ISO)およびコード・リストの詳細は、International Organization for StandardizationのWebサイト(http://www.iso.org/iso/home.html)を参照してください。

たとえば、英語-米国の値はen-USです。この組合せはロケールとも呼ばれます。

エクスポートしたXLIFFファイルを編集するときに、target-language属性をターゲット言語の適切なロケール値に変更する必要があります。次の表に、特定の翻訳に適したsource-languageおよびtarget-language属性値の例を示します。

翻訳(言語/地域) source-language値 target-language値

翻訳元: 英語/米国翻訳先: 英語/カナダ

en-US

en-CA

翻訳元: 英語/米国翻訳先: 中国語/中国

en-US

zh-CN

翻訳元: 日本語/日本翻訳先: フランス語/フランス

ja-JP

fr-FR

埋込みデータ・フィールド

テンプレートによっては、データ・フィールドに対するプレースホルダがレポートのテキスト表示文字列に埋め込まれている場合があります。埋込みデータ・フィールドを識別するために、このトークンが使用されます。

たとえば、サンプル・レポートのタイトルがItalian Purchase VAT Register - (year)であるとします

この例で、(year)はRTFテンプレート内のプレースホルダで、実行時にXML要素のデータが移入されます。このようなフィールドは、実行時にデータから値が設定されるため翻訳できません。

埋込みデータ・フィールドを識別するために、XLIFFファイルでは次のトークンが使用されます。

[&amp;n]

ここで、nはテンプレート内のデータ・フィールドの出現順番号を示します。

たとえば、前述のXLIFFサンプルでは、最初の翻訳可能文字列は次のように表されます。:

<source>Italian Purchase VAT Register - [&amp;1]<source>

ノート:

埋込みデータ・フィールドのトークンは編集または削除しないでください。編集または削除すると、XMLデータとテンプレートのマージに影響を与えます。

<source>要素と<target>要素

<source>要素には、テンプレートの翻訳可能文字列がテンプレートのソース言語で記述されています。ソース要素の文字列の翻訳を作成する方法の詳細は、図を参照してください。

たとえば、

<source>Total</source>

翻訳用のXLIFFファイルを最初にエクスポートしたときは、ソース要素とターゲット要素はすべて同じです。このテンプレートの翻訳を作成するには、各ソース要素の文字列に対する適切な翻訳をその対応する<target>要素に入力します。

したがって、サンプル・テンプレートをドイツ語に翻訳する場合は、Totalの文字列に対して次のように入力します。

<source>Total</source>
<target>Gesamtbetrag</target>

次の図に、中国語の翻訳で更新された前述の図のサンプルXLIFFファイルを示します。