8.5 JavaScriptコード・スニペットの実行およびMLEモジュールのデバッグ

MLE JSページの右ペインにある「スニペット」タブを使用して、JavaScriptコード・スニペットを追加、編集、保存および実行できます。ブラウザおよびファイル・システムに保存されたコード・スニペットが、左ペインの「スニペット」タブの下にリストされます。

JavaScriptスニペットは、デバッグ仕様を使用してMLEモジュールをテストおよびデバッグする場合にも使用できます。デバッグ仕様の詳細は、『JavaScript開発者ガイド』実行後のデバッグを参照してください。

ノート:

SQLワークシートでは、Oracle Databaseリリース21cでのJavaScriptコードの実行がサポートされています。これらの保存済JavaScriptワークシートは、左ペインの「スニペット」タブにも表示されます。

JavaScriptコード・スニペットの実行

コード・スニペットを実行するには、次のようにします。

  1. 右ペインで、「スニペット」タブを選択し、JavaScriptスニペットを入力します。

    これは、次の2つの方法のいずれかで実行できます。

    • コードを記入して入力するか、コードをコピーして貼り付けます。
    • ツールバーの「ファイルを開く」をクリックして、コードを含むファイルを参照して開きます。
  2. ツールバーの「スニペット」の横にある下矢印をクリックし、「名前を付けて保存」を選択します。コード・スニペットの名前を入力して保存します。
  3. 必要に応じて(MLEモジュールをテストする場合など)、優先環境を選択します。
  4. 「スニペットの実行」をクリックします。下部のペインの「出力」タブに、コード実行の結果が表示されます。

JavaScript MLEモジュールのデバッグ

MLEモジュールをデバッグするには、次のようにします。

  1. コード・スニペットを入力し、保存して環境を選択します。JavaScriptコード・スニペットの実行のステップ1から3を参照してください。
  2. 「スニペット」ツールバーの「デバッグ仕様」メニューから、「新規デバッグ仕様」をクリックします。

    「デバッグ仕様の作成」パネルが表示されます。

  3. 「デバッグ仕様の作成」パネルで次を実行します。
    1. パネルの右側で、デバッグするモジュールを選択します。
    2. パネルの左側で、必要なJSONテンプレート(「スナップショット」または「ウォッチ」)を選択します。これらのテンプレートの詳細は、『JavaScript開発者ガイド』デバッグポイントのアクションを参照してください。
    3. JSONテンプレートでは、デバッグするMLEモジュールの名前を「name」フィールドを使用して指定し、デバッグ情報が収集されるモジュール内の場所を「line」フィールドを使用して指定します。デバッグ・アクションをトリガーする条件を指定するには、「condition」フィールドを使用します。例: JavaScriptモジュールのデバッグを参照してください。
    4. 「作成」をクリックします。
  4. MLS JSページで「スニペット」タブを選択し、「デバッグ仕様」フィールドで、作成したデバッグ仕様を選択します。
  5. 「スニペット」ツールバーで、「スニペットのデバッグ」をクリックします。

    デバッグ情報は、下部ペインの「デバッグ・コンソール」タブに表示されます。

JavaScript MLEモジュールのデバッグ方法の例は、例: JavaScriptモジュールのデバッグを参照してください。

8.5.1 例: JavaScriptモジュールのデバッグ

この例では、JavaScriptモジュールのデバッグ方法を示します。

JavaScriptモジュールの作成

  1. MLE JSページの右ペインで、「エディタ」タブを選択し、次のJavaScriptファンクションを入力します。
    export function fib( n ) {
        if ( n < 2 ) return 1;
        let n1 = { value : fib( n - 1 ), id : 'n1' };
        let n2 = { value : fib( n - 2 ), id : 'n2' };
        return n1.value + n2.value;
    }
  2. 「名前」フィールドにfib_modと入力し、「保存」をクリックします。

    作成したモジュールは、左側の「ナビゲータ」ペインの「モジュール」の下に表示されます。

MLE環境の作成

  1. 「ナビゲータ」タブで、オブジェクト・タイプ・セレクタから「環境」を選択します。「オブジェクト」サブメニューをクリックします。
  2. 「MLE環境の作成」パネルで次を実行します:
    1. 「名前」フィールドにfib_envと入力します。
    2. 「使用可能なモジュール」フィールドで、モジュールFIB_MODを選択し、「選択したモジュールの追加」をクリックしてモジュールを「インポート済モジュール」フィールドに移動します。
    3. 「作成」をクリックします。

    新しい環境が左ペインの「環境」の下に表示されます。

コード・スニペットを入力します

  1. 右ペインで「スニペット」タブを選択し、コード・スニペットを入力します。

    環境fib_modを選択して、実行コンテキストを設定します。環境が表示されない場合は、「環境のリロード」をクリックし、ドロップダウンを再度展開します。

    次のコードを入力します。

    (async ()=>{
    const aa = await import('FIB_MOD') ;
    console.log(aa.fib(6));
    })()

    ツールバーのドロップダウンをクリックし、「名前を付けて保存」を選択してスニペットの名前を入力します。

  2. スニペットを実行するには、「スニペットの実行」をクリックすると、出力が右下のペインの「出力」タブに表示されます。

デバッグ仕様の作成

  1. 新しいデバッグ仕様を作成するには、ツールバーで「デバッグ仕様メニュー」をクリックし、「新規デバッグ仕様」を選択します。
  2. 「デバッグ仕様の作成」パネルで次を実行します。
    1. 「モジュール」ドロップダウンリストからFIB_MODを選択します。
    2. パネルの左側で、「スナップショットのテンプレート」を選択します。
    3. JSONドキュメントで、次を編集します。

      • 名前: モジュール名を入力します。
      • : 5を入力して、モジュール・コード内の位置を特定します。
      • 条件: n > 4と入力します。
    4. デバッグ仕様の名前としてfib_debugを入力します。
    5. 「作成」をクリックします。
  3. 「スニペット」ツールバーで、「スニペットのデバッグ」をクリックします。

    出力は、下部ペインの「デバッグ・コンソール」タブに表示されます。

    デバッグ・ポイントの上にカーソルを置くと、モジュール・コード内の対応する位置が表示されます。