プロジェクトのスケジューリング

プロジェクト・マネージャは、「プロジェクト・プランの管理」ページの様々なオプションを使用して、プロジェクト・プランを簡単にスケジュールおよび管理できます。

次のことが可能です。
  • ガント・チャートを使用して機能をドラッグ・アンド・ドロップし、タスクの依存関係の管理、タスクの再編成、および複数のタスクへのタスク値の迅速な入力を実行します。
  • タスクをタイムライン形式で表示します
  • プロジェクト・スケジュールの変更を即時に表示します
  • クリティカル・パスを特定します
  • 進捗ラインを表示します
  • 要約タスクをスケジュールします
  • タスクを検索します
  • タスクをマイルストンに変換したり、マイルストンをタスクに変換します
  • プロジェクト・プランの変更を自動保存します
  • プロジェクト・プランを印刷します
  • 実績財務工数およびコストを表示します。つまり、「財務実績工数」、「財務プロジェクト通貨での実績総コスト」および「財務プロジェクト元帳通貨での実績総コスト」列を追加できます。

また、プロジェクト・マネージャは、「プロジェクト財務管理」作業領域から財務プロジェクトを作成するときに、財務プランとプロジェクト・プランの両方に同じタスク日付を表示できます。これらの日付は、追加の作業プランニングおよびスケジューリングの開始点として利用できます。

「プロジェクト・プランの管理」ページの次の列を使用して、プロジェクト・プランをスケジュールおよび管理できます。
ノート: プロジェクト通貨はUSDであるため、一部の列の名前には(USD)が使用されています。

列名

摘要

実績工数

タスクに費やされた実績工数。

実績経費金額(USD)

タスクに割り当てられたすべての経費リソースの実績金額の合計。

実績終了

作業が実際に終了した日付。

実績労務請求額(USD)

タスクに割り当てられたすべての労務リソースの実績労務請求額の合計。

実績労務費(USD)

タスクに割り当てられたすべての労務リソースの実績労務費の合計。

実績開始

作業が実際に開始した日付。

ベースライン期間

ベースライン・プロジェクト・プランのタスクの計画期間。これは、現在のタスク期間が、そのタスクに対して設定された元のタスク期間(ベースライン)からどのように逸脱しているかを比較するために使用されます。

ベースライン工数

ベースライン・プロジェクト・プランのタスクの計画工数。現在のタスク工数がこの値と比較され、そのタスクに対して設定された元のタスク工数(ベースライン)からどのように逸脱しているかを確認します。

ベースライン経費金額(USD)

ベースライン・プロジェクト・プランのタスクの計画経費金額。これは、現在の経費金額が、そのタスクに対して設定された元のタスク経費金額(ベースライン)からどのように逸脱しているかを比較するために使用されます。

ベースライン終了

ベースライン・プロジェクト・プランのタスクの終了日。

ベースライン労務請求額(USD)

ベースライン・プロジェクト・プランのタスクの計画労務請求額。これは、現在のタスクの請求額が、そのタスクに対して設定された元のタスク請求額(ベースライン)からどのように逸脱しているかを比較するために使用されます。

ベースライン労務費(USD)

ベースライン・プロジェクト・プランのタスクの計画労務費。これは、現在の労務費の日付が、そのタスクに対して設定された元のタスク労務費(ベースライン)からどのように逸脱しているかを比較するために使用されます。

ベースライン開始

ベースライン・プロジェクト・プランのタスクの計画開始日。

請求可能

そのタスクに賦課されたトランザクションを顧客に請求できることを示します。

賦課可能

タスクへの賦課に適格であることを示します。

制約日

タスクに指定された制約日。

制約タイプ

タスクに適用される制約のタイプ。

コスト完了率

消費されたコストの割合。

期日

プロジェクトまたはタスクの期日。

成果物

タスクに関連付けられた成果物。

説明

タスクの摘要。

期間

タスクの合計期間。

工数

リソースが割り当てられている、またはタスクで作業した時間数または日数。

経費金額(USD)

タスクに割り当てられたすべての経費リソースの金額の合計。

経費リソース

選択したタスクに割り当てられた経費リソース。

終了

タスクの現行終了日。タスクが開始されていない場合は、計画終了日を表します。進行中のタスクの場合は、見積終了日を表します。完了タスクの場合は実績日付を表します。

労務請求額(USD)

タスクの労務請求額。

労務費(USD)

タスクの労務費。

労務リソース

選択したプロジェクト・タスクに割り当てられた労務リソース。

完了率

タスクの完了を目指す進捗を反映するパーセント値。

実質完了率

タスクで完了した物理的な作業量。

計画期間

タスクの計画期間。

計画工数

タスクの計画工数の合計(時間数または日数)。

計画経費金額(USD)

タスクに割り当てられたすべての経費リソースの計画金額の合計。

計画終了

タスクの終了が予定されている日付。

計画労務請求額(USD)

タスクの計画労務請求額。

計画労務費(USD)

タスクの計画労務費。

計画開始

タスクの開始が予定されている日付。

先行タスク

選択したタスクの先行タスク。

プライマリ・リソース

リソースがタスクのプライマリ労務リソースかどうかを示します。

優先度

タスクの優先度。

進捗ステータス

タスクの進捗ステータス。

残りの工数

タスクに残っている工数。

残りの経費金額(USD)

タスクに割り当てられたすべての経費リソースの残りの金額の合計。

残りの労務請求額(USD)

タスクの残りの労務請求額。

残りの労務費(USD)

タスクの残りの労務費金額。

要件

プロジェクト・タスクに関連付けられている要件の名前。

スケジュール・モード

タスクがアプリケーションによって手動でスケジュールされるか、自動的にスケジュールされるかを示します。

スケジュール・タイプ

タスクのスケジュール・タイプ。

タイム・ラインの表示

プロジェクトおよびタスクのタイムラインを表示できるかどうかを示します。

スプリント

スプリントの名前。

開始

タスクの現行開始日。タスクが開始されていない場合は、計画開始日を表します。進行中のタスクの場合は、実績開始日を表します。完了タスクの場合は実績日付を表します。

後続タスク

選択したタスクの後続タスク。

タスク名

タスクの名前。

タスク番号

タスクに割り当てられた番号。

合計実績コスト(USD)

タスクの実績コスト。実績経費コストと実績労務費の合計が表示されます。

合計コスト(USD)

タスクの合計コスト。経費コストと労務費の合計が表示されます。

合計計画コスト(USD)

タスクの合計計画コスト。計画労務費と計画経費コストの合計が表示されます。

残りのコストの合計(USD)

タスクの残りのコスト。残りの経費コストと残りの労務費の合計が表示されます。

WBS

ワーク・ブレークダウン・ストラクチャでのタスクの位置を示します。

リアルタイム・スケジューリング

プロジェクトを編集するにつれて、リアルタイムにスケジューリングされます。「プロジェクト詳細」ダイアログ・ボックスを使用して、プロジェクトを新しいプロジェクト開始日に再スケジュールすることもできます。再スケジュールでは、未開始のタスクのみが考慮され、進行中または完了したタスクは考慮されません。進行中または完了したタスクは手動でスケジュールする必要があります。

タスクのスケジュール・モードが「自動」の場合、タスクとその要約タスクの依存関係および制約に基づいてタスクの日付が自動的に更新されます。依存関係と制約の間に競合がある場合、制約によって日付が決定されます。

タスクのスケジュール・モードが「手動」の場合は、タスクの日付を手動で管理するか、スケジュール・モードを「自動」に変換する必要があります。

タスクの作成時に「作業および財務プランニング全体で共通の財務タスク日付の定義」チェック・ボックスが選択されている場合は、開始日と終了日が親タスクからデフォルト設定されます。ただし、チェック・ボックスが選択されていない場合、親タスクに適用される制約または依存関係がないかぎり、日付はプロジェクト開始日からデフォルト設定されます。

タスクが開始されておらず、依存関係または制約がない場合に、スケジュール・モードを「手動」から「自動」に変更した場合、プロジェクト開始日を変更した場合、または「更新」処理をクリックしてプロジェクト・プランを更新した場合のタスク開始日の決定方法は次のとおりです。
  • タスクに依存関係または制約のある要約タスクがある場合は、最も近い要約タスクの制約および依存関係がタスクに適用されます。たとえば、依存関係がない「指定日以降に開始」制約が要約タスクにある場合、要約タスクの制約日はタスク開始日に設定されます。
  • タスクに依存関係または制約のある要約タスクがない場合は、プロジェクト開始日がタスク開始日として設定されます。

タスクのリソース数に関係なく、プロジェクト・カレンダまたはリソース・カレンダを使用してタスクをスケジュールできます。部分日スケジューリングは、最後の稼働日の一部の期間のみをタスクが占有する場合に発生し、その後続タスクが同じ日に開始されて、その日の残りの部分が使用されます。

依存関係

依存関係とは、あるタスクの開始日または終了日が別のタスクの開始日または終了日に依存するという2つのタスク間の関係です。「終了日から開始日」、「開始日から開始日」、「終了日から終了日」および「開始日から終了日」の4つのタスク依存関係があります。依存関係を追加するときに、時間的なずれを追加することもできます。

タスクを作成した後、要約タスク、マイルストンおよびゲートに依存関係および制約を追加できます。

ノート: チーム・メンバーは、「タスクの管理」ページからTo-Doタスクを追加してプロジェクト・タスクに変換することもできます。ただし、依存関係または制約を割り当てることはできません。

依存関係を追加する方法を次に示します。

  • ガント・チャートでのドラッグ・アンド・ドロップ機能の使用

  • ツールバーのリンク・アイコンの使用

  • 各列または「タスク詳細」ダイアログ・ボックスでの後続タスクまたは先行タスクの値の指定

依存関係の短縮コードをリストした表を次に示します。

依存関係タイプ

短縮コード

終了-開始

FSまたはNone

開始-開始

SS

終了-終了

FF

開始-終了

SF

たとえば、シリアル番号が5のタスクを「終了-終了」の依存関係を持つ後続タスクとして追加する場合は、後続タスク列に「5FF」と入力します。

ノート: 短縮コードを入力していない場合は、「終了-開始」の依存関係とみなされます。

先行または後続する列にラグを追加することもできます。たとえば、5FF+10または5FF-6と入力すると、後続タスクは先行タスクの10日後または先行タスクの6日前にそれぞれ終了します。

制約

制約は、タスクの開始日または終了日を制御するための制限です。リーフ・タスクでは、次の制約がサポートされます。

  • 指定日までに終了

  • 指定日に終了

  • 指定日以降に終了

  • 指定日までに開始

  • 指定日に開始

  • 指定日以降に開始

要約タスクでは、「指定日以降に開始」および「指定日までに終了」の制約のみがサポートされます。

依存関係のあるタスクの例

タスクまたはその要約タスクに依存関係があり、タスクのスケジュール・モードが自動の場合、タスクの依存関係、その要約タスクの依存関係、依存関係タイプ、先行タスクの日付およびラグに基づいて、タスクの日付が自動的に更新されます。

ノート: タスクに複数の先行タスクがある場合、すべての依存関係が満たされているかどうかがチェックされます。

次の表に、依存関係のあるタスクの日付の決定方法を示します。この例では、T2の開始は、「開始-開始」の依存関係があるため、T1の開始から決定されます。

タスク名

タスク・タイプ

開始

終了

期間

先行

後続

T1

要約

2/13/23

2/14/23

2

なし

T2

T1.1

リーフ

2/13/23

2/13/23

1

なし

なし

T1.2

リーフ

2/13/23

2/14/23

2

なし

なし

T2

要約

2/13/23

2/14/23

2

T1SS

なし

T2.1

リーフ

2/13/23

2/14/23

2

なし

なし

この例では、T2.1には直接の依存関係はありませんが、要約タスクT2にはT1に対する依存関係があります。したがって、依存関係はT2.1にも適用され、日付は同じに反映されます。

タスク名

タスク・タイプ

開始

終了

期間

先行

後続

T1

要約

2/13/23

2/16/23

4

なし

T2

T1.1

リーフ

2/13/23

2/16/23

4

なし

なし

T2

要約

2/17/23

2/17/23

1

T1

なし

T2.1

リーフ

2/17/23

2/17/23

1

なし

なし

ノート: T1FSはT1と同じです。この場合、サフィクスを追加する必要はありません。

マイルストンM1にはT1に対する「開始-開始」の依存関係があるため、T1の開始時に開始しますが、マイルストンの期間はゼロであるため、T1の開始日に開始して終了します。

タスク名

タスク・タイプ

開始

終了

期間

先行

後続

T1

要約

2/13/23

2/16/23

4

なし

T2

T1.1

リーフ

2/13/23

2/16/23

4

なし

なし

M1

マイルストン

2/13/23

2/13/23

0

T1SS

なし

制約があるタスクの例

タスクまたはその要約タスクに制約があり、タスクのスケジュール・モードが自動の場合、タスクの制約、その要約タスクの制約および制約タイプに基づいて、タスクの日付が自動的に更新されます。

次の表に、制約のあるタスクのタスク日付の決定方法を示します。この例では、開始制約のため、要約タスクT1は23年2月2日に始まり、終了日の23年2月6日はリーフ・タスクT1.1から反映されます。

タスク名

タスク・タイプ

開始

終了

期間(日数)

制約タイプ

制約日

Project1

なし

2/13/23

なし

なし

なし

なし

T1

要約

2/2/23

2/5/23

3

指定日以降に開始

2/2/23

T1.1

リーフ

2/2/23

2/5/23

3

なし

なし

この例では、リーフ・タスクT1.1およびT1.2の「指定日に開始」制約が要約タスクに反映されます。

タスク名

タスク・タイプ

開始

終了

期間(日数)

制約タイプ

制約日

Project1

なし

2/13/23

なし

なし

なし

なし

T1

要約

2/14/23

2/17/23

4

なし

なし

T1.1

リーフ

2/14/23

2/15/23

2

指定日に開始

2/14/23

TI.2

リーフ

2/16/23

2/17/23

2

指定日に開始

2/16/23

依存関係および制約のあるタスクの例

スケジュール・モードが自動で、制約と依存関係の両方がある場合、アプリケーションは制約と依存関係の両方が満たされるように後続タスク日付を移入します。ただし、矛盾が生じる場合は、制約によって日付が決定されます。

この例では、T1.1に「指定日に開始」制約があり、日付がT1に反映されます。T2にはT1への「開始-開始」の依存関係があり、これによって、開始日がT1と同期されます。後続タスクに「指定日までに終了」制約が追加されると、制約と依存関係に違反がないことを確認する警告が表示されます。

タスク名

タスク・タイプ

開始

終了

期間(日数)

先行

後続

制約タイプ

制約日

Project1

なし

1/31/23

なし

なし

なし

なし

なし

なし

T1

要約

2/1/23

2/2/23

2

なし

なし

なし

なし

T1.1

リーフ

2/1/23

2/2/23

2

なし

なし

指定日に開始

2/1/23

T2

リーフ

2/1/23

2/3/23

3

T1SS

なし

指定日までに終了

2/7/23