自己都合退職の予測方法
人員は、通常、企業の最大の資産であり、その喪失に対しては多くの理由から高いコストを支払うことになる可能性があります。システム予測によって、潜在的な問題とその推定原因を認識できるため、それらに対応可能になります。
たとえば、高パフォーマンスが予測される従業員が、同時に自己都合退職の可能性を示している場合、そのリスクを減らすために、等級や事業所などの関連要因の変更を検討できます。自己都合予測は「ワークフォース予測」作業領域に表示されます。
自己都合退職の予測に影響する設定
自己都合退職の予測は、すべての雇用関係の既存データに基づきます。関連データを収集して予測を生成するプロセスは、Oracle Data Miningを使用してパフォーマンスも予測する「予測分析のためのデータの収集およびデータ・マイニングの実行」です。
企業または指定したマネージャ・アサイメントに対してデータ収集を実行できますが、プロセスのデータ・マイニング・ステージは、常に使用可能な最新データのすべてに対して実行されます。
プロセスには、デフォルト・スケジュールはありません。次のようにプロセスを実行することをお薦めします。
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企業の関連トランザクション(採用、退職、昇格・昇進など)の容量が多い場合、毎週実行します。
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トランザクションの容量が多くない場合、少なくとも月に1回実行します。
パフォーマンスへの影響を避けるため、システム・アクティビティが少ない時間にプロセスをスケジュールします。
自己都合退職の予測方法
各予測はパーセント値で、それは自己都合退職の予測見込みです。計算方法は次のとおりです。
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従業員のすべての雇用関係で、プロセスは、大規模な属性セットの値を収集します。これらの属性には、等級の時間、現在のジョブ、最新の昇給、パフォーマンス評点、前年度の疾病休暇欠勤数などが含まれます。収集対象の属性には、自己都合退職との相関を示す可能性の高い属性が含まれます。一定の状況ではマネージャ名などの単純な値が必要とされ、別の状況では、病欠の増加率などの値をプロセスが計算します。これらの属性の大部分は、アサイメント・レベルで保持されるため、複数のアサイメントを持つ雇用関係では、複数の値が収集されます。
派遣就業者と非就業者の雇用関係は除外されます。
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属性値はODMに渡され、そこでデータのパターンおよび関係が識別されて、自己都合退職した従業員と他のすべての従業員の相違点を取得する予測モデルが構築されます。
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ODMは、予測モデルに従って現在の従業員の自己都合退職予測を行います。たとえば、特定のジョブおよび部門の自己都合退職が多い場合、その部門でそのジョブを担当する現在の従業員は、他のジョブまたは部門の就業者より自己都合退職のリスクが高くなります。
各予測は、従業員アサイメントに関連しています。複数のアサイメントを持つ従業員に対しては、複数の自己都合退職予測が行われます(アサイメントごとに1つ)。従業員が複数のアサイメントで1人のマネージャに直属している場合、マネージャは、その従業員の複数の予測を参照できます。
これらの予測によって、自己都合退職のリスクが非常に高い従業員を識別できます。高リスク・グループの自己都合退職の絶対リスクがパーセントの数値上はまだ低い場合でも、従業員の他のグループと比較すれば、そのリスクは高くなります。
自己都合退職予測は、チームと個別アサイメントの両方で使用できます。
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チーム予測は、チームの平均リスクを示します。また、現在の給与や等級などの要因ごとに、その要因が主なリスク要因となっている従業員アサイメントのパーセントも示します。
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個別予測は、従業員アサイメントの予測リスクを示します。現在の給与などの関連要因の値と、予測に対する各要因の相対的な寄与も表示されます。