個人対ジョブ分析の個別スコアの計算方法

個人対ジョブ分析で、ターゲット・ジョブ・プロファイルの各コンテンツ項目は、選択した個人プロファイルと一致する必要があります。ターゲット・ジョブ・プロファイルの各コンテンツ項目の個別スコアは、コンテンツ項目の重要度に基づいています。

次の図は、ターゲット・ジョブ・プロファイルの各コンテンツ項目に対する個別スコアの計算方法を示しています。コンテンツ項目は、選択した個人プロファイル内の対応するコンテンツ項目と一致する必要があります。図は、個人対ジョブの分析にのみ適用されます。

個人対ジョブ分析の個別スコア計算は、ターゲット・プロファイルのコンテンツ項目に対応するコンテンツ・タイプに重要度があるかどうかをチェックして計算されます。「はい」の場合、ターゲット・プロファイルの相対加重が計算され、それ以外の場合はプロファイルが無視されます。また、アプリケーションはコンテンツ項目に評点があるかどうかをチェックします。選択した個人プロファイルの一致するコンテンツ項目の評点がターゲット・ジョブ・プロファイルより小さい場合、相対評価も計算されます。それ以外の場合、相対加重のみが計算されます。アプリケーションは次に、相対評価と相対加重を使用して個別スコアを計算します。

重要度の検証

個人対ジョブ分析を実行する場合、ベスト・フィット・アルゴリズムによって、選択した個人プロファイルに最適なジョブを検索するために、ターゲット・ジョブに関連付けられているすべてのコンテンツの重要度が利用されます。個人プロファイル・タイプの優先度を入力するオプションは、UIで使用不可です。

ノート: 「勤務要件」コンテンツ・タイプの重要度は、常にコンテンツ・タイプ・レベルで指定されます。アプリケーションでは、ベスト・フィット計算に「国内出張」および「海外出張」勤務要件プロパティのみが考慮されます。アプリケーションによって、「勤務要件」コンテンツ・タイプの個別スコアが次のように計算されます。

コンテンツ・タイプの重要度は、HRT_MATCH_IMPORTANCE参照タイプの値を使用して移入されます。

ベスト・フィット計算におけるプロファイル評点

コンテンツ・タイプのコンピテンシおよび言語のコンテンツ項目に対して入力した評点は、ターゲット・プロファイルの総合スコアの計算にも使用されます。

「コンピテンシ」コンテンツ・タイプでは、「熟達度評点モデル」が使用されます。次の表に、「熟達度評点モデル」のデフォルトの評点レベル、およびそれに対応してアプリケーションが評点レベルとして割り当てる値を示します。

評点レベル

基礎

1

中級

2

スキルあり

3

上級

4

エキスパート

5

「言語」コンテンツ・タイプでは、「言語評点モデル」が使用されます。次の表に、「言語評点モデル」のデフォルトの評点レベル、およびそれに対応してアプリケーションが評点レベルとして割り当てる値を示します。

評点レベル

1

2

3

相対加重

アプリケーションは、コンテンツ項目またはコンテンツ・タイプのレベルで重要度が指定されているコンテンツ項目について、相対加重を計算します。相対加重は、ジョブ・プロファイル内の他のすべてのコンテンツ項目に対する、ジョブ・プロファイルのコンテンツ項目の重要度です。個人対ジョブ分析の相対加重は、次の式を使用してターゲット・プロファイルのコンテンツ項目に対してのみ計算されます。

相対加重 = コンテンツ項目の優先度 / コンテンツ項目のすべての重要度の合計

例: ターゲット・ジョブ・プロファイルには、「コンピテンシ」、「学位」および「言語」の全部で3つのコンテンツ・タイプがあります。「コンピテンシ」コンテンツ・タイプには全部で6つのコンテンツ項目、「学位」コンテンツ・タイプには1つのコンテンツ項目、および「言語」コンテンツ・タイプには1つのコンテンツ項目があります。「コンピテンシ」および「学位」の各コンテンツ項目にすでに指定されているターゲットの重要度は、「中」(2)、「言語」については「低」(1)です。各コンテンツ項目に対する相対加重は、次のとおりです。

  • 「コンピテンシ」コンテンツ・タイプ = 2 / (2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 1) = 2 / 15 = 0.133333

  • 「学位」コンテンツ・タイプ = 1 / (2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 1) = 2 / 15 = 0.133333

  • 「言語」コンテンツ・タイプ = 1 / (2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 2 + 1) = 1 / 15 = 0.066667

相対評点

重要度が指定されているコンテンツ・タイプに評点がある場合は、アプリケーションはコンテンツ・タイプに関連付けられたコンテンツ項目の相対評点を計算します。相対評点は、ターゲット・プロファイルに対するソース・プロファイルのコンテンツ項目の評点です。個人対ジョブの分析の相対評点は、次の式を使用して計算されます。

相対評点 = ソース評点 / ターゲット評点。

例: ソース・プロファイルとターゲット・プロファイルに関連付けられているコンテンツ項目の評点レベルが、それぞれ2および4であるとします。この場合、コンテンツ項目の相対評点 = 2 / 4 = 0.5です。

ノート: 相対評点が個別スコア計算で考慮されるのは、ターゲット評点がソース評点以上の場合のみです。

コンテンツ項目の個別スコア

コンテンツ項目の個別スコアは、次の表で説明する基準と対応する式に従って計算されます。表は、個人対ジョブの分析にのみ適用されます。

コンテンツ・タイプに評点がある

基準

いいえ

該当なし

個別スコア = 相対加重 * 100

はい

ターゲット評点 < ソース評点

個別スコア = 相対加重 * 100

はい

ターゲット評点 > または = ソース評点

個別スコア = 相対評点 * 相対加重 * 100

表の説明:

  • ターゲット評点は、ターゲット・ジョブ・プロファイルのコンテンツ項目に関連付けられた評点レベルです。

  • ソース評点は、ソース個人プロファイルのコンテンツ項目に関連付けられた評点レベルです。

  • 相対加重 = コンテンツ項目の優先度 / コンテンツ項目のすべての優先度の合計

  • 相対評点 = ソース評点 / ターゲット評点