契約識別ルールの作成

この例では、Revenue Managementでオーダー文書を収益契約にグループ化する方法を判断する際に使用する契約識別ルールの作成方法を示します。

この例では、会社は携帯電話とプランを販売する通信会社であると仮定します。通信業界では、顧客契約は通常、電話を購入するための販売オーダーと、通話とテキスト・サービス・プランまたはデータ・プランのいずれか、あるいはその両方で表されます。販売は、小売店内で、またはWebサイト経由で行われます。オーダー詳細は、オーダー管理システムで取得および処理されます。

通常、通信会社では、顧客アカウント番号(電話番号)をオーダー文書全体の共通識別子として使用します。顧客アカウント番号はすべての直販店および地域で一意であるため、オーダー管理システムからオーダー文書をグループ化する識別子として顧客アカウント番号を使用すると、関連する割引販売の紐付けを怠って収益が過大評価されることがなくなります。または、請求先顧客パーティ識別子や顧客購買オーダーなどの識別子を使用することもできます。ビジネス要件によって、使用する適切な識別子が決まります。

この例では、必要な識別子がRevenue Managementソース文書またはソース文書明細の指定属性ではないため、拡張可能属性を使用して顧客アカウント番号をRevenue Managementに渡します。次に、契約識別ルールを定義する際に拡張可能属性を参照します。拡張可能明細文字属性番号41で指定されている顧客のアカウント番号(電話番号)に基づいて、収益契約に含める販売オーダー明細を識別する契約識別ルールを作成します。

ルールの作成

  1. 「契約識別ルールの管理」ページにナビゲートします。

  2. 「行の追加」アイコンをクリックして、新しい契約識別ルールを作成します。

  3. 次のヘッダー・フィールドに、リストされている値を入力します。

    フィールド

    説明

    名前

    顧客および拡張可能明細文字41に基づく

    顧客のアカウント番号。

    優先度

    20

    値が小さいほど、優先度は高くなります。つまり、小さい値を持つルールが最初に適用されます。

    使用可能

    はい

    ルールが完成し、使用できる状態であることを示します。

    締結期間

    2

    新規オーダー文書または明細を収益契約に追加可能になる契約日からの日数。期間が経過すると、Revenue Managementは契約を締結し、収益を割り当てます。この例では、2日目の終わりまでにすべての関連オーダー文書を完了してRevenue Managementに渡す必要があります。

    摘要(オプション)

    顧客アカウント番号

    顧客のアカウント番号。

  4. 「グループ化属性」セクションで、「行の追加」アイコンをクリックし、リストされている照合グループ1の値を入力します。

    フィールド

    説明

    ソース文書タイプ

    サード・パーティ

    グループ化属性を定義するソース文書タイプ。1つのルールに複数のソース文書タイプを定義できます。

    ソース文書属性名

    請求先顧客パーティ識別子

    グループ化属性として使用する属性の名前。

    照合グループ

    1

    単一の契約にグループ化するために、ソース明細に複数の照合基準を使用できます。

    参照にコピー

    使用不可

    ルールでグループ化属性に対してこのオプションを有効にすると、グループ化属性の値が「顧客契約の管理」ページの「参照」フィールドに移入されます。

    「参照にコピー」機能を使用すると、次のことができます。

    • 照合グループごとに1つのソース文書属性名のみを有効にします。

    • ルールを作成する場合にのみ、「参照にコピー」オプションを有効にします。

    • ルールの使用後は、「参照にコピー」フィールドと「参照プリフィクス」フィールドは更新されません。

    契約グループ番号として使用

    使用不可

    このオプションを有効にすると、顧客アカウント番号が契約グループ番号として使用されます。これにより、契約活動詳細レポートを使用して、関連するすべての契約の会計を表示できます。

  5. 「グループ化属性」セクションで、「行の追加」アイコンを再度クリックし、リストされている照合グループ2の値を入力します。

    フィールド

    説明

    ソース文書タイプ

    サード・パーティ

    グループ化属性を定義するソース文書タイプ。1つのルールに複数のソース文書タイプを定義できます。

    ソース文書属性名

    拡張可能明細文字属性41

    グループ化属性として使用する属性の名前。

    照合グループ

    2

    単一の契約にグループ化するために、ソース明細に複数の照合基準を使用できます。

    参照にコピー

    使用可能

    ルールでグループ化属性に対してこのオプションを有効にすると、グループ化属性の値が「顧客契約の管理」ページの「参照」フィールドに移入されます。

    「参照にコピー」機能を使用すると、次のことができます。

    • 照合グループごとに1つのソース文書属性名のみを有効にします。

    • ルールを作成する場合にのみ、「参照にコピー」オプションを有効にします。

    • ルールの使用後は、「参照にコピー」フィールドと「参照プリフィクス」フィールドは更新されません。

    契約グループ番号として使用

    使用不可

    このオプションを有効にすると、顧客アカウント番号が契約グループ番号として使用されます。これにより、契約活動詳細レポートを使用して、関連するすべての契約の会計を表示できます。

  6. 「保存してクローズ」をクリックして、契約識別ルールを作成します。

    「顧客契約の識別」プロセスを実行すると、収益契約にグループ化するオーダーが識別され、契約が作成され、契約締結日が設定されます。