入金および対顧客勘定クレジット・メモの消込に関するガイドライン

入金または対顧客勘定クレジット・メモの全部または一部を、単一の借方品目または複数の借方品目に消し込むことができます。

たとえば、顧客は、ある請求書のすべてと、別の請求書の一部の支払を行うための単一の小切手を送付することがあります。また、顧客は、未回収借方品目をクローズする小切手とともに使用される対顧客勘定クレジット・メモを持っていることもあります。

トランザクションへの入金および対顧客勘定クレジット・メモの消込に関する次のガイドラインをレビューしてください。

  • 「消込のトランザクション残高を常に使用」プロファイル・オプション

  • 相互顧客トランザクションでの入金消込

  • 外貨入金

  • 不明入金

  • クレジット・メモの検索

  • 対顧客勘定クレジット・メモ

  • 入金による現金予算の資金供給

「消込のトランザクション残高を常に使用」プロファイル・オプション

「消込のトランザクション残高を常に使用」プロファイル・オプションによって、入金消込に使用されるデフォルト消込金額の値が決定されます。このプロファイル・オプションを「はい」に設定すると、デフォルト消込金額は、トランザクション残高になります。

このプロファイル・オプションを「いいえ」に設定する場合や、NULL値が存在する場合のデフォルト・ルールは、次のとおりです。

  • 未消込入金額がトランザクション以上の場合、デフォルト消込金額は、トランザクション残高です。

  • 未消込入金額がトランザクション残高より少ない場合、デフォルト消込金額は、未消込入金額です。

相互顧客トランザクションでの入金消込

「無関連トランザクション支払の許可」システム・オプションが「はい」に設定されている場合、未関連の顧客の未回収借方品目に入金を消し込むことができます。

顧客支払関連割当が存在する場合、顧客は、支払関連に従って同じ階層内の関連顧客のトランザクションに対して支払を実行できます。支払関連は次のとおりです。

  • 任意支払: 関連内の任意の顧客は、その関連内の他の任意の顧客の勘定科目に対して支払を実行できます。

  • 下位支払: 各顧客は、独自のトランザクションに加え、階層内の下位に存在するすべての顧客(子、孫など)のトランザクションに対して支払を実行できます。

外貨入金

トランザクションと同じ外貨で入金を消し込む場合、事前定義済換算レートを使用して外貨換算レート情報を入力するか、独自のレートを入力します。外貨入金消込を一般会計に転記するときにレートが変更されている場合、Receivablesでは、実現為替差益または損失金額が記録されます。

不明入金

不明入金は、顧客情報がない入金です。「入金の編集」ページの「消込」セクションの「消込の追加」および「消込の取消」ボタンは、顧客情報が入力されるまで、不明入金に対しては無効になります。「入金の編集」ページの「未回収売掛/未収金の追加」ウィンドウを使用して特定のトランザクション番号を入力して消し込むことで、不明入金の顧客情報を導出できる場合もあります。

クレジット・メモの検索

検索および表示できるのは、完全なクレジット・メモのみです。

対顧客勘定クレジット・メモ

対顧客勘定クレジット・メモは、トランザクションと払戻にのみ消し込むことができます。Receivablesでは、対顧客勘定クレジット・メモ消込の割引は計算されません。

対顧客勘定クレジット・メモで相互通貨消込を使用することはできません。対顧客勘定クレジット・メモの通貨とトランザクションの通貨は、同じである必要があります。

入金による現金予算の資金供給

予算管理に対して、入金による現金予算の資金供給を元帳で有効にしている場合は、標準入金消込およびその他入金の作成からの消込済金額によって現金管理予算が増加します。

消込済金額を後で消込取消、変更または戻し処理すると、これらの処理に従って現金管理予算も更新されます。

次のいずれの方法でも、現金予算資金供給の入金を作成して消し込むことができます:

  • 「入金の作成」および「入金の編集」ページ
  • 「ロックボックスを介した入金の処理」プロセス
  • 標準入金の作成REST API
  • createStandardReceipt Webサービス
  • 「自動入金」プロセス
  • 「自動照合を使用した入金の消込」プロセス

次の標準入金消込は、現金管理予算に資金供給しません:

  • 収益管理を実装しているビジネス・ユニットからのトランザクション
  • 収益スケジューリング・ルールまたは偶発収益がある請求書
  • 受取手形トランザクション
  • デビット・メモ戻し処理に使用するデビット・メモ

入金処理後、「入金の編集」ページで該当する入金をオープンし、「資金ステータス」フィールドと「予算日」フィールドに入金の現金予算資金供給の詳細を表示できます。手動の入金入力および更新の場合、ページを保存して終了してから再オープンした後にのみ、現金管理予算の値がこれらのフィールドの値に反映されます:

  • 「資金ステータス」フィールド: 予算管理検証ステータスを示します。ステータスには、「合格」、「失敗」、「一部」、「エラー」があります。「入金の管理」ページで、特定の資金ステータスの入金を検索することもできます。

    「合格」ステータスの入金では、現金管理予算が正常に資金供給または更新されました。「失敗」、「一部」または「エラー」ステータスの入金は、売掛管理または予算管理で訂正してから再処理する必要があります。正常に訂正および再処理すると、入金の資金ステータスが「合格」に更新されます。

  • 「予算日」フィールド: 標準入金の消込日またはその他入金の作成日。

    標準入金消込が更新、未消込および戻し処理されるか、その他入金が戻し処理または削除された場合は、これらの日付が保持されます。入金に対してこれらのいずれかのアクティビティがあると、それに従って現金管理予算が更新されます。

「予算管理および予算引当会計の編集」ページを使用して、入金のある予算管理および現金予算資金供給用の元帳を設定します。この設定は、マルチファンド会計が有効になっているビジネス・ユニットに関連付けられた元帳に限定されています。

予算管理の元帳設定と売掛管理の送金銀行口座設定の両方に、同じGL現預金勘定を割り当てる必要があります:

  • 予算管理では、該当する元帳の「予算管理の編集」ページの「現金管理の対象である仕訳の勘定科目」セクションにGL現預金勘定を入力します。
  • 売掛管理では、現金予算資金供給に使用する入金方法に属する「送金銀行口座の編集」ページの「GL勘定科目」セクションの「現金」フィールドに、同じGL現預金勘定を入力します。

現金管理予算の超過入力を防止するために、該当する送金銀行勘定の「現金」フィールドにはGL現預金勘定のみを入力する必要があります。「GL勘定科目」セクションの次の各フィールドに、異なる勘定科目を入力します:

  • 入金確認
  • 送金
  • 未消込入金
  • 不明入金
  • 対顧客勘定入金