リード・タイムの計算に関する考慮事項

「リード・タイムの計算および累積リード・タイムのロール・アップ」予定済プロセスを実行して特定の品目の製造リード・タイム、累積合計リード・タイムおよび累積製造リード・タイムを計算する際には、アプリケーションによって実行され、注意が必要ないくつかの検証があります。

リード・タイム計算の主な考慮事項

製造でのリード・タイム計算に関する主な考慮事項は、次のとおりです。

アプリケーションでは、品目のリード・タイムを計算する際、その品目のプライマリ作業定義のうち、生産優先度が1のもののみを考慮します。計算は、各レベルで生産優先度が1に選択されている作業方法が、ショップ型製造およびプロセス製造であるかどうかを考慮して行われます。
品目は、「製品情報管理」作業領域で製造品目または購買品目のいずれかとして設定する必要があります。
品目階層内の任意のレベルでファントム品目が検出された場合、アプリケーションではそれ以上下位レベルのファントムを展開できなくなるまでファントム品目を展開し、コンポーネント品目のフラット化されたリストがその特定のレベルに含められます。
値を指定しなかったか、製造リード・タイムに対してまだ予定済プロセスが実行されていないために、使用可能な値がない場合、アプリケーションでは計算中に空の値をゼロとして扱います。
同じコンポーネントが異なる工程に複数回割り当てられている場合、そのコンポーネントは2つの工程で2回消費されるため、2回評価されます。
リード・タイム値の精度は、プロファイル「期間小数点精度」の値セットに基づいて出力テキストに表示されます。品目定義に格納される最終リード・タイム値の精度は、Oracle Product Information Managementで設定された精度に基づきます。
プロセス製造の場合は、製造リード・タイムの計算では、出力品目が生成される工程に関係なく、プライマリ作業定義のすべての工程が考慮されます。
プロセス製造では、次の場合に、プライマリ製品の製造リード・タイムが副製品または副産物にコピーされます。
- 副製品または副産物が、予定済プロセスで選択された品目のドメイン内にある
- 副製品または副産物に、独自のプライマリ作業定義がない
- 現在の予定済プロセスで、副製品または副産物の製造リード・タイムが以前に計算されなかった
  
  副製品または副産物のリード・タイムが計算されると、後続の計算で上書きされることはありません。
プロセス製造では、次の場合に、プライマリ製品の累積製造リード・タイムが副製品または副産物にコピーされます。
- 副製品または副産物に、独自のプライマリ作業定義がない
- 副製品または副産物に対する累積製造リード・タイムが、現在の予定済プロセスで以前に計算されていない。
  
  副製品または副産物のリード・タイムが計算されると、後続の計算で上書きされることはありません。
  
  リード・タイム期間の計算時のリード・タイム・スケジューリングに影響を与える要因の詳細は、生産の管理の章の作業オーダーのスケジュール方法の項を参照してください。
製造リード・タイム計算では、最初の工程のリソースが工場の最初のシフトで開始されない場合の調整がサポートされます。この場合、予定開始時間は最初のシフトの開始時間と異なります。訂正係数は予定開始時間と最初のシフトの開始時間の差異を計算します。この訂正係数によって計算済製造リード・タイムが調整され、部分シフト割当時のリード・タイムの精度が向上します。
製造リード・タイム計算プログラムでは、作業定義に上書きカレンダのあるワーク・センターが含まれている場合でも、リード・タイムの計算時に工場カレンダが常に考慮されます。