仕訳ワークブックのアップロード時の貸借一致検証の例

「仕訳の作成」ワークブックには、「単一仕訳」および「複数仕訳」ワークシートに対する検証が備わっています。

検証を使用することで、元帳で仮勘定が使用不可で、計上済金額が貸借一致しきい値内に収まらない場合、または「通貨別に手動で入力された仕訳残高が必要」元帳オプションが使用可能になっている場合に、貸借不一致の実績仕訳がアップロードされるのを防止できます。検証は仕訳のグループ化および分類方法による影響を受けます

次のデータが同一の場合、仕訳明細は1つの仕訳にグループ化できます。

  • 仕訳バッチ名および摘要

  • ソース

  • 仕訳名および摘要

  • 元帳

  • カテゴリ

  • 精算会社

  • 法的エンティティ

法的エンティティは、元帳の法的エンティティ・レベルで順序付けが可能な場合のみ、グループ化基準として使用されます。

すべての仕訳明細の次のフィールドのデータが同じ場合、仕訳は単一の通貨仕訳として分類されます。

  • 通貨

  • 換算レート・タイプ

  • 換算レート

  • 換算日

単一通貨仕訳に該当しない仕訳は、複数通貨仕訳として分類されます。単一通貨仕訳と複数通貨仕訳の貸借一致の検証では、異なる基準が使用されます。

次の場合、単一通貨仕訳は貸借不一致となります。

  • 入力された値が等しくない場合。

  • 計上済金額の差異が、「貸借一致しきいパーセント」オプションを使用した差異の割合か、「元帳オプションの指定」ページの「貸借一致しきい金額」オプションで指定した金額のうちいずれか大きい方より大きい場合。

ノート: ワークシートの仕訳のいずれかが貸借不一致の場合、ワークシートの仕訳はいずれもアップロードされません。

仕訳の検証の例

例1: 計上済借方金額および計上済貸方金額が一致していない単一通貨仕訳

  1. 「元帳オプションの指定」ページで、次のように設定します。

    • 通貨: USD

    • General Ledgerの「仮勘定使用可能」にチェックを入れない

    • 貸借一致しきいパーセント -= 1パーセント

  2. 「複数仕訳」ワークシートの詳細を次に示します。

    • 仕訳バッチ: 年末調整

    • 仕訳: 貸倒修正

    • 元帳: Vision Operations (USA)

    • 会計日: 9/30/22

    • ソース: スプレッドシート

    • カテゴリ: 修正

    • 各明細の通貨: EUR

    • 入力済借方: 240

    • 入力済貸方 240

    • 計上済借方: 270.4

    • 計上済貸方: 270.82

この仕訳は単一通貨です。入力済借方金額は入力済貸方金額と一致していますが、計上済借方金額と計上済貸方金額は異なっています。計上済金額の差異の割合は、(0.42/270.82)*100 = 0.155パーセントです。差異の割合は、「元帳オプションの指定」ページで指定された1パーセント未満です。これにより、仕訳の貸借一致がなされます。

例2: 清算会社ごとの貸借一致がされていない複数通貨仕訳

  1. 「元帳オプションの指定」ページで、次のように設定します。

    • 通貨: USD

    • General Ledgerの「仮勘定使用可能」オプションにチェックを入れない

    • 貸借一致しきいパーセント -= 1パーセント

    • 「会社間会計使用可能」オプションにチェックを入れる

  2. 「複数仕訳」ワークシートの詳細を次に示します。

    • 仕訳バッチ: 会社間見越

    • 仕訳: 賃料見越

    • 元帳: Vision Operations (USA)

    • 会計日: 9/30/22

    • ソース: スプレッドシート

    • カテゴリ: 見越

    • すべての仕訳明細の通貨: USD

    • 仕訳明細の生産会社: 99、98

    • すべての仕訳明細の入力済借方合計: 2300

    • すべての仕訳明細の入力済貸方合計: 2300

    • 清算会社99の明細の入力済貸方合計: 2300

    • 清算会社99の明細の入力済借方合計: 0

    • 清算会社98の明細の入力済貸方合計: 0

    • 清算会社98の明細の入力済借方合計: 2300

この仕訳は単一通貨で、清算会社は2社です。グループ化基準として清算会社が使用されました。清算会社99の明細は1つの仕訳にグループ化され、清算会社98の明細は別の仕訳にグループ化されます。仕訳名が同じであっても、検証では清算会社の明細のグループはそれぞれ、別々の仕訳として評価されます。一方に貸方金額、もう一方に借方金額があるため、仕訳はいずれも貸借不一致となります。