Exascale用のOracle ACFSコマンドライン・ツール

このトピックでは、Exadata ExascaleストレージでのACFSファイル・システムの管理の概要を示します。

ACFSファイル・システムは、ASMストレージに作成する場合と同じ方法で、Exascaleストレージに作成できます。ACFSの管理と機能は、ACFSスナップショット・コマンドを含めて同じです。また、Exascaleでは、ボリューム・レベルのスナップショット、クローンおよびバックアップを作成および管理できます。これらは、マウントまたはアンマウントされているファイル・システムのACFSを介して動的に管理されます。これらのボリューム・スナップショットは、ファイル・システム内の追加の領域を使用しません。スナップショットおよびクローンは、ソース・マウントポイントとは別のマウントポイントにマウントされ、別のRACクラスタ上のExadata RoCEファブリックの任意の場所にマウントすることもできます。ボリューム・バックアップは、OCIオブジェクト・ストレージに作成されます。

関連項目:

Exascale Direct Volumeの作成と管理、および異なるボリューム・デバイス・ファイルの命名規則の詳細は、Oracle Exascaleの使用を参照してください。

ノート:

Exascaleボリュームでは、ACFSアクセラレータ操作はサポートされていません。

表6-7 Exascale用のOracle ACFSコマンドの概要

コマンド 説明

acfsutil volsnap create

マウントされているACFSファイル・システムのボリューム・レベルのスナップショットを作成します。

acfsutil volsnap delete

Exascaleボリューム上のACFSファイル・システムのボリューム・レベルのスナップショットを削除します。

acfsutil volsnap backup

ExascaleボリュームにACFSファイル・システムのボリューム・レベル・バックアップを作成します。

acfsutil volsnap info

ACFSファイル・システムで取得されたExascaleボリューム・スナップショットに関する情報を問い合せる機能を提供します。

表6-8 Exascale用に拡張された既存のOracle ACFSコマンドの概要

コマンド 説明

acfsutil info fs

ACFSファイル・システム情報のデフォルト表示にExascaleボリュームのサポートが追加されました。

acfsutil cluster info

  • Oracle ApplianceがExascaleかどうかを確認できるようになりました
  • クラスタ・メンバーシップの起点を識別できます。

acfsutil volsnap create

目的

マウントされているACFSファイル・システムのボリューム・レベルのスナップショットを作成します。

構文および説明

acfsutil [-h] volsnap create
[-r] [-f] [-n <snap_name>] [-b <backup_name>] {<mountpoint>|<volume_path>}
-w [-f|-s] -n <snap_name> [-b <backup_name>] {<mountpoint>|<volume_path>}

表6-9 acfsutil volsnap createコマンドのオプション

オプション 説明

-r

読取り専用EDVボリューム・スナップショットを作成します。

-w

書込み可能なEDVボリューム・スナップショットを作成します。

-f

操作中にファイル・システムをフリーズします。

-n <snap_name>

作成するEDVボリューム・スナップショットの名前。

-b <backup_name>

作成するEDVバックアップ・ボリュームの名前。

<mountpoint>

EDVボリューム上のACFSファイル・システムのマウント・ポイント。

<volume_path>

EDVボリューム上のアンマウントされているACFSファイル・システム。

予期される動作

デフォルト: すぐにアクセス可能な読取り専用スナップショットを<origvolume>_<timestamp>という形式の名前で作成します。タイムスタンプの形式はYYMMDDHHMMSSです。読取り専用スナップショットを作成する前に、ファイル・システムがフリーズされ、クラッシュ・コンシステントなセマンティクスが保証されます。

スナップショット名を指定する場合は、「/dev/exc/<snap_name>」または「<snap_name>」の形式で指定します。<snap_name>は128文字以下にする必要があります。

バックアップ・オプションを指定すると、指定した名前のボリュームのバックアップがオブジェクト・ストアに作成されます。指定する名前は128文字以内である必要があります。作成されるバックアップは、ESCLIを使用して、特定のノードまたはクラスタにリストアおよびアタッチできます。

コマンドが終了すると、作成されたスナップショット・ボリュームは/dev/exc/<snap_name>で使用できるようになり、親ボリュームと同じ特性を持ちます。

  • スナップショットが取得されたノードローカルのボリュームは、ノードローカルのスナップショットになります。
  • スナップショットが取得されたクラスタ・ボリュームは、クラスタ内のすべてのノードで使用可能なスナップショットになります。
  • 作成されたボリューム・スナップショット上のファイル・システムは、親ボリュームと同じACFS互換性を持ちます。
  • 元のボリュームでアクティブだった初期化が必要な一部のACFS機能(レプリケーションなど)は、作成されたボリューム・スナップショットで新たに初期化する必要があります。

要件

スナップショットを取得するACFSファイル・システムは、Exascaleボリューム上にある必要があります。Exascaleは、-bオプションをサポートするように適切に構成する必要があります。これには、OCIオブジェクト・ストアの構成とボリューム・バックアップの有効化が含まれます。

エラー処理

  • -nの名前がありません: ACFS-00519
  • -bの名前がありません: ACFS-00519
  • -nの名前が128文字を超えています (EXCデバイス名の最大長): ACFS-03043
  • -bの名前が128文字を超えています (EXCデバイス名の最大長): ACFS-03043
  • 引数が複数回指定されている場合、ACFS-00519が使用方法とともに返されます。
  • 引数が多すぎます: ACFS-00519
  • 引数が不十分です(マウント・ポイントなし): ACFS-00535
  • 指定されたマウント・ポイントはACFSではありません: ACFS-03037
  • マウントポイントまたはデバイスにアクセスできません: ACFS-03001
  • EXCスナップの作成に失敗しました: ACFS-03913とerrno情報。

次の例は、acfsutil volsnap createコマンドの使用方法を示しています。

この例では、ファイル・システムがマウントされているときにACFSファイル・システムのスナップショットを取得する方法を示します。

$ sudo ./acfsutil volsnap create /usmmnt
Creation of volume snapshot testvol_200422160634 complete.

この例では、ファイル・システムがアンマウントされているときにACFSファイル・システムのスナップショットを取得する方法を示します。

$ sudo ./acfsutil volsnap create /dev/exc/testvol
Creation of volume snapshot testvol_200422160644 complete.

acfsutil volsnap delete

目的

Exascaleボリューム上のACFSファイル・システムのボリューム・レベルのスナップショットを削除します。

構文および説明

acfsutil [-h] volsnap delete <snap_name>

表6-10 acfsutil volsnap deleteコマンドのオプション

オプション 説明

<snap_name>

削除するEDVボリューム・スナップショットの名前。

予期される動作

指定されたACFSファイル・システムに関連付けられたボリューム・スナップショットを削除します。

要件

  • Linuxのroot権限が必要です。
  • 指定されたボリューム・スナップショットは、ACFSファイル・システムのものである必要があります。
  • 指定する削除対象のボリューム・スナップショットは、削除時にACFSファイル・システムとしてアクティブにマウントされていない必要があります。
  • 指定するスナップショット名の形式は、「/dev/exc/<snap_name>」または「<snap_name>」である必要があります。

エラー処理

  • コマンドに名前が指定されていません: ACFS-00535
  • コマンドの名前が128文字を超えています(EXCデバイス名の最大長): ACFS-03043
  • 引数が多すぎます: ACFS-00519
  • 引数が不十分です(マウント・ポイントなし): ACFS-00535
  • 無効なスナップショットが指定されました: ACFS-03001
  • スナップショットがACFSファイル・システムに関連付けられていません: ACFS-03911
  • スナップショットは使用中のため、削除できません: ACFS-03914
  • EXCスナップショットの削除のioctlに失敗しました: ACFS-03912およびerrno情報

次の例は、acfsutil volsnap deleteコマンドの使用方法を示しています。

acfsutil volsnap deleteコマンドは、マウントされているボリューム・スナップショットを削除できません。

$ sudo /bin/mount -t acfs /dev/exc/testvol_200422151134 /rousmmnt/
$ /bin/mount | grep /rousmmnt
/dev/exc/testvol_200422151134 on /rousmmnt type acfs (ro,relatime,device,rootsuid,ordered,local)
$ sudo touch /rousmmnt/new_file
touch: cannot touch ‘rousmmnt/new_file’: Read-only file system                
$ sudo ./acfsutil volsnap delete testvol_200422151134
acfsutil volsnap delete: ACFS-03914: Volume snapshot /dev/exc/testvol_200422151134 cannot be deleted because it is in use.

アンマウントすると、ボリューム・スナップショットを削除できます。

$ sudo umount /rousmmnt
$ sudo /sbin/acfsutil volsnap delete /dev/exc/testvol_200422151134
Deletion of volume snapshot testvol_200422151134 complete.

acfsutil volsnap backup

目的

ExascaleボリュームにACFSファイル・システムのボリューム・レベル・バックアップを作成します。

構文および説明

acfsutil [-h] volsnap backup [[-b <backup_name>] {<mountpoint>|<snap_name>}] 
| [-q {<mountpoint>|<snap_name>|<backupid>}]

表6-11 acfsutil volsnap backupコマンドのオプション

オプション 説明

-b

作成するEDVボリューム・バックアップの名前を指定します

-q

ボリューム・バックアップ情報を問い合せます。

<backup_name>

作成するバックアップの名前。

<snap_name>

ACFSファイル・システムのEDVボリューム・スナップショットの名前。

<backupid>

バックアップの一意の識別子。

予期される動作

指定されたACFSファイル・システムのボリューム・レベル・バックアップを作成します。

指定された名前のボリュームのバックアップがオブジェクト・ストアに作成されます。指定する名前は128文字以内である必要があります。

作成されたバックアップは、ESCLIを使用してさらに管理できます。

要件

バックアップするACFSファイル・システムは、Exascaleボリューム上にある必要があります。

このコマンドをサポートするには、Exascaleを適切に構成する必要があります。これには、OCIオブジェクト・ストアの構成とボリューム・バックアップの有効化が含まれます。

エラー処理

  • コマンドに名前が指定されていません: ACFS-00535
  • コマンドの名前が128文字を超えています(EXCデバイス名の最大長): ACFS-03043
  • 引数が多すぎます: ACFS-00519
  • 引数が不十分です(マウント・ポイントなし): ACFS-00535
  • 無効なスナップショットが指定されました: ACFS-03001
  • EXCスナップショットのバックアップのioctlに失敗しました: ACFS-03954およびerrno情報

次の例は、acfsutil volsnap backupコマンドの使用方法を示しています。

この例では、ExascaleボリュームにマウントされているACFSのバックアップを問い合せます。

$ sudo /sbin/acfsutil volsnap backup -q /usmmnt
    OCI backup id:               2b1:9df2801c90fa486481108d43c03d73f0
    OCI backup name:             testvol2_240418201924
    creation time:               Thu Apr 18 20:19:31 2024
    size                         11796480  (  11.25 MB )
    related volume snapshot id:  2.1:c7866e1d462348068465a17c4da87972
    parent file system:          /dev/exc/testvol2 on /usmmnt

    number of volume backups:    1

acfsutil volsnap info

目的

ACFSファイル・システムで取得されたExascaleボリューム・スナップショットに関する情報を問い合せる機能を提供します。単一のExascaleボリューム・スナップショットまたはすべてのボリューム・スナップショットに関する情報を返します。

構文および説明

acfsutil [h] volsnap info {<mountpoint>|<snap_name>}

表6-12 acfsutil volsnap infoコマンドのオプション

オプション 説明

<snap_name>

ACFSファイル・システムのEDVボリューム・スナップショットの名前。

<mountpoint>

EDVボリューム上のACFSファイル・システムのマウント・ポイント。

予期される動作

ACFSファイル・システムで取得されたボリューム・スナップショットに関する情報を表示します。

指定されたACFSファイル・システムに関連付けられたボリューム・スナップショットのリストを表示します。

指定する場合、スナップショット名の形式は、「/dev/exc/<snap_name>」または「<snap_name>」である必要があります。

指定されたACFSマウント・ポイントがExascaleスナップショットに関連付けられている場合、そのExascaleボリューム・スナップショットに関する情報が、親に関連付けられたボリューム・スナップショットのリストとともに返されます。

要件

ACFSファイル・システムは、Exascaleボリューム上にある必要があります。

Exascaleボリューム・スナップショットはacfsutil volsnap createを使用して作成されていること。

エラー処理

  • snap_nameの名前が128文字を超えています(EXCデバイス名の最大長): ACFS-03043
  • 引数が多すぎます: ACFS-00519
  • 無効なスナップショットが指定されました: ACFS-03001

次の例は、acfsutil volsnap infoコマンドの使用方法を示しています。

スナップショットに関する一般情報(名前、パス、親、作成時間など)を表示します。

$ sudo /sbin/acfsutil volsnap info testvol2_240418202047
    volume snapshot name:        testvol2_240418202047
    volume snapshot path:        /dev/exc/testvol2_240418202047
    RO snapshot or RW snapshot:  RO
    creation time:               Thu Apr 18 20:20:47 2024
    parent volume device name:   testvol2
    parent mount path:           /usmmnt
    active ACFS features:        

    number of volume snapshots:  1

$ sudo /sbin/acfsutil volsnap info snaprw
    volume snapshot name:        snaprw
    volume snapshot path:        /dev/exc/snaprw
    RO snapshot or RW snapshot:  RW
    creation time:               Thu Apr 18 20:20:53 2024
    parent RO volume snapshot device name:   testvol2_240418202047
    active ACFS features:        

    number of volume snapshots:  1

この例では、ファイルシステムに関連付けられているボリュームスナップショット番号のリストを取得する方法を示します。

$ sudo /sbin/acfsutil volsnap info /usmmnt
    volume snapshot name:        testvol2_240418201924
    volume snapshot path:        /dev/exc/testvol2_240418201924
    RO snapshot or RW snapshot:  RO
    creation time:               Thu Apr 18 20:19:25 2024
    parent volume device name:   testvol2
    parent mount path:           /usmmnt
    active ACFS features:        
    OCI backup id:               2b1:9df2801c90fa486481108d43c03d73f0
    OCI backup name:             testvol2_240418201924

    volume snapshot name:        testvol2_240418202047
    volume snapshot path:        /dev/exc/testvol2_240418202047
    RO snapshot or RW snapshot:  RO
    creation time:               Thu Apr 18 20:20:47 2024
    parent volume device name:   testvol2
    parent mount path:           /usmmnt
    active ACFS features:        

    volume snapshot name:        snaprw
    volume snapshot path:        /dev/exc/snaprw
    RO snapshot or RW snapshot:  RW
    creation time:               Thu Apr 18 20:20:53 2024
    parent RO volume snapshot device name:   testvol2_240418202047
    active ACFS features:        

    number of volume snapshots:  3