停止時間0のアップグレード
データベース・アップグレードを自動化および調整するOracle Fleet Patching and Provisioningを使用すると、サービスを中断することなくOracle RACまたはOracle RAC One Nodeデータベースをアップグレードできます。
ノート:
Oracle Fleet Patching and Provisioning (FPP)の停止時間ゼロのアップグレード(ZDU)機能は、Oracle Database 23aiで非推奨になりました。エラーにより処理が中断した場合でも、停止時間0のアップグレード・プロセスは、再開、再起動、およびリカバリできます。問題を修正した後、コマンドを再実行できます。これにより、Oracle Fleet Patching and Provisioningでは、エラーが発生したポイントから処理が続行されます。また、Oracleでは、停止時間0のアップグレード・プロセスの開始時とと終了時にフックが提供され、これにより、ユーザー定義スクリプトを呼び出すことができるため、プロセスをカスタマイズできます。
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Oracle Databaseリリース: Oracle RACおよびOracle RAC One Node。次のアップグレード・パスがあります:
- 11.2.0.4から: 12.1.0.2、12.2、18c
- 12.1.0.2から: 12.2、18c、19c、21c
- 12.2から18c、19c、21c
- 18cから: 18c、19c、21c
- 19cから: 21c、23ai
- 21cから: 23ai
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Oracle Fleet Patching and Provisioningの管理: ソース・データベース・ホームは、管理対象外(Oracle Fleet Patching and Provisioningサービスによってプロビジョニングされない)または管理対象(Oracle Fleet Patching and Provisioningサービスによってプロビジョニングされる)のいずれかです。
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データベース状態: ソース・データベースはアーカイブ・ログ・モードである必要があります。
コンテナ・データベース(CDB)のアップグレード
Oracle Fleet Patching and Provisioningを使用してCDBをアップグレードできますが、Oracle Fleet Patching and Provisioningでは、アップグレード中の非CDBからCDBへの変換はサポートされていません。停止時間0のアップグレードを準備するには、構成ステップおよび検証チェックを実行します。Oracle Fleet Patching and Provisioningを使用して停止時間0のアップグレードを実行した場合は、必要に応じてアップグレードを停止し、再開できます。アップグレード・エラーからリカバリできます。また、アップグレードを再開できます。また、アップグレード中に独自のスクリプトの呼び出しを挿入する機能もあるため、アップグレード手順をカスタマイズできます。
停止時間0のアップグレードの環境の前提条件
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サーバー環境: Oracle Grid Infrastructure 19cから23aiとOracle Fleet Patching and Provisioning
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データベース・ホスト: 次のいずれかのプラットフォームでホストされているデータベース
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Oracle Grid Infrastructure 19cから23aiのOracle Fleet Patching and Provisioningのクライアントまたはサーバー
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Oracle Grid Infrastructure 12c (12.2.0.1)のフリート・パッチ適用およびプロビジョニング・クライアント
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Oracle Grid Infrastructure 12c (12.1.0.2)の
rhpclient
のないターゲット
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環境のデータベース固有の前提条件: アップグレード中に、新しいデータベースの準備ができたときに適用されるトランザクションを保持するため、Oracle Fleet Patching and Provisioningでは、ローカル・データ・ファイルへのレプリケーションが管理されます。次の2種類のローカル・データ・ファイルが使用されます。
- スナップ・クローン。これは、データベース・データ・ファイル、REDOログ、およびアーカイブREDOログがOracle ACFSファイル・システムにある場合に使用できます。
- 他のすべての場合、フル・コピー。
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Oracle Fleet Patching and Provisioningでは、停止時間0のデータベース・アップグレード中に、Oracle GoldenGateまたはOracle Data Guardのいずれかを必要とします。アップグレード手順の一部として、Oracle Fleet Patching and Provisioningでは、Oracle GoldenGateデプロイメントが構成および管理されます。
- レプリケーションにOracle GoldenGateを使用した停止時間0のアップグレードの実行
Oracle GoldenGateをレプリケーションに使用して停止時間0のアップグレードを実行します。 - レプリケーションにOracle Data Guardを使用した停止時間0のアップグレードの実行
Oracle Data Guardをレプリケーションに使用して停止時間0のアップグレードを実行します。 - 停止時間0のアップグレードのカスタマイズ
フリート・パッチ適用およびプロビジョニングのユーザー・アクション・フレームワークを使用して、停止時間0のアップグレードをカスタマイズできます。