Oracle Databaseのアップグレード
フリート・パッチ適用およびプロビジョニングでは、Oracle Databaseをアップグレードするオプションが2つ用意されています。どちらのオプションも、単一のコマンドで実行します。
rhpctl upgrade database
コマンドでは、従来のアップグレードが実行され、停止時間が発生します。rhpctl zdtupgrade database
コマンドでは、停止時間は最小限またゼロで、Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeのアップグレードが実行されます。
フリート・パッチ適用およびプロビジョニングを使用して、Oracle Database 19c以降のリリースのプロビジョニング、スケーリングおよびパッチ適用が可能です。Oracle Databasesを19cおよび21cからOracle Database 23aiにアップグレードすることもできます。Oracle Databaseの直接アップグレード・パスの詳細は、Oracle Databaseアップグレード・ガイドを参照してください。
ノート:
アップグレード前のデータベースが実行されているOracle Grid Infrastructureのバージョンは、アップグレード後のデータベースのバージョンより最大2 RU低いことが許容されます。たとえば、Oracle Databaseのバージョンが23.5の場合、Oracle Grid Infrastructureのバージョンは23.3以上である必要があります。ノート:
アップグレードの完了後は、いつでもソースの作業用コピーを削除できます。ただし、作業用コピーを削除した後は、ロールバックを実行できません。また、rhpctl delete workingcopy
コマンド(rm
などではなく)を使用してソースの作業用コピーを削除し、フリート・パッチ適用およびプロビジョニング・インベントリを正常な状態に保ちます。
Oracle Database AutoUpgrade
AutoUpgradeユーティリティは、アップグレード前に問題を識別し、アップグレード前とアップグレード後のアクションを実行し、アップグレードをデプロイし、アップグレードされたOracle Databaseを起動します。AutoUpgradeは、各リリース更新(RU)に含まれています。
Oracle FPPは、Oracleホームに存在するautoupgrade.jar
ファイルを実行します。rhpctl upgrade database
コマンドでautoupg
オプションを使用すると、アップグレードを自動化できます。ただし、ゴールド・イメージを作成する前に、Oracleでは最新のAutoUpgradeバージョンをダウンロードして、$ORACLE_HOME/rdbms/admin
ディレクトリのゴールド・イメージに追加することをお薦めします。最新のAutoUpgradeバージョンは、My Oracle Supportドキュメント2485457.1から常に入手できます。
Database Upgrade Assistant (DBUA)は、オンプレミス、クラウド、ハイブリッドのどれで実行されるかに関係なく、Oracle Database 23aiへのアップグレードおよび移行ではサポートされなくなりました。Oracle AutoUpgradeは、マルチテナント(CDB)アーキテクチャへの移行の有無にかかわらず、Oracle Databaseをアップグレードするためのサポートされている唯一のツールです。