1 『JavaScript開発者ガイド』のこのリリースでの変更点

この章では、Oracle Database 23aiの『Oracle Database JavaScript開発者ガイド』の変更点を示します:

2024年7月、リリース更新23.5

Oracle Database 23aiリリース更新23.5での『Oracle Database JavaScript開発者ガイド』の重要な更新が含まれています:

機能 説明

Linux for Arm (aarch64)でのMLEサポート

Linux x86-64に加えて、マルチリンガル・エンジン(MLE)はLinux for Arm (aarch64)でサポートされています。

JavaScriptのマルチリンガル・エンジンの概要

OracleNumberを使用した演算子のオーバーロード

addsubなどのメソッドを使用してOracleNumber型のインスタンスで算術演算を実行するのではなく、+-などの算術演算子もサポートされるようになりました。

この新しい構文を使用する例は、「型マッピング」を参照してください。

サーバー側JavaScript APIドキュメント

2025年1月、リリース更新23.7

Oracle Database 23aiリリース更新23.7での『Oracle Database JavaScript開発者ガイド』の重要な更新が含まれています:

機能 説明

外部ファンクション・インタフェース

外部ファンクション・インタフェース(FFI)を使用すると、PL/SQLパッケージ、ファンクションおよびプロシージャをJavaScriptオブジェクトとして処理できるため、PL/SQLで作成されたオブジェクトへのより直接的なアクセスが可能になります。

PL/SQL外部ファンクション・インタフェースの概要

サーバー側JavaScript APIドキュメント

フェッチ・タイプ・ハンドラ

mle-js-oracledbfetchTypeHandlerプロパティは、JavaScriptで問合せ結果セットの変更に使用できます。フェッチ・タイプ・ハンドラを使用すると、たとえば、SELECT文の結果の行のデータ型を変更できます。

サーバー側JavaScript APIドキュメント

リリース更新23.8 (2025年4月)

Oracle Database 23aiリリース更新23.8での『Oracle Database JavaScript開発者ガイド』の重要な更新が含まれています:

機能 説明

制限されたJavaScript実行コンテキスト

PUREキーワードは、MLE環境の作成およびインライン・コール仕様で使用され、制限された実行コンテキストの使用を指定します。PUREでの実行中、JavaScriptコードではデータベース状態にアクセスできません。

制限された実行コンテキストについて

リリース更新23.9 (2025年7月)

Oracle Database 23aiリリース更新23.9に関する『Oracle Database JavaScript開発者ガイド』の重要な更新点を次に示します:

機能 説明

DRCPでのMLEサポート

MLEを、データベース常駐接続プール(DRCP)が有効になっている専用サーバーで使用できるようになりました。

JavaScriptのマルチリンガル・エンジンの概要

EXECUTE ON JAVASCRIPT権限の要件がなくなった

自分固有のスキーマでMLEを使用してJavaScriptを実行するために、EXECUTE ON JAVASCRIPT権限をユーザー・アカウントに付与する必要がなくなりました。

それでもまだ、計画しているデータベースでのJavaScriptとのやり取りによっては、さらに権限が必要になる場合があります。

MLEでのJavaScriptの操作に必要なシステム権限およびオブジェクト権限

インラインJavaScriptファンクションに対するコンパイル時の構文チェック

インライン・コール仕様を実行するときは、コンパイル時に構文チェックが実行されるようになりました。JavaScriptファンクションの構文は実行前にチェックされますが、それでも、任意のlintツールを使用して実行前にコードを分析することをお薦めします。

MLEモジュールを作成するときも、コンパイル時の構文チェックは引き続きサポートされます。

インラインMLEコール仕様の作成

コード分析