リリース更新23.9の機能

JavaScriptプロシージャおよびファンクションのコンパイル時の構文チェック

インライン・コール仕様を使用して実行されるJavaScriptファンクションに対して、構文チェックがコンパイル時に実行されるようになりました。これにより、実行前のコードの価値ある分析が実現されます。

コンパイル時の構文チェックは、任意のlintツールと組み合せて使用すると、コード分析のステップがさらに提供されることで、コードの準備状況について信頼度を高めるために役立ちます。このコンパイル時サポートは、すでにMLEモジュールの作成時に使用可能になっているチェックに匹敵します。

ドキュメントの表示に関する項

JAVASCRIPTに対するEXECUTE権限は不要になった

EXECUTE ON JAVASCRIPT権限は、ユーザー・アカウントからJavaScriptコードを実行するために必要ではなくなりました。

EXECUTE ON JAVASCRIPT権限を付与するステップがさらに必要になることなく、マルチリンガル・エンジン(MLE)モジュールを作成しインライン・コール仕様を実行してJavaScriptファンクションを公開できるようになりました。これにより、MLEの使用のための、より合理化された導入エクスペリエンスが提供されます。

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GROUP BY ALL

集計関数を含む複雑なSELECTリストがあるSQL問合せでは、新しいGROUP BY ALL句を使用すると、集計されていない列すべてをGROUP BY句に含める必要がなくなります。かわりに、新しいALLキーワードにより、結果を自動的に、集計されていない列すべてでグループ化することを指定します。

集計されていない列をGROUP BY句において繰り返し指定する必要がないため、SQL問合せの記述がより迅速になり、誤りが発生する可能性も減ります。ユーザーは、GROUP BY ALL機能を使用すると、SQL問合せのプロトタイプを迅速に作成することや、非定型問合せを迅速に作成することができます。

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SQLの使用によるUUIDの生成とテスト

UUIDは、予測不可能なランダム値を生成するためにアプリケーションで一般的に使用される、128ビットの汎用一意識別子であり、表の主キー、トランザクションID、または任意の形式の一意識別子として使用できます。Oracle Database 23aiでは、SQL関数UUID()により、UUID RFC 9562に従ってバージョン4のバリアント1のUUIDがデータベース内に生成されます。

UUID生成関数および操作関数により、予測不可能なランダムかつ一意の識別子を生成するための、規定に準拠した方法が提供されます。この識別子は、データベース表の主キー列に移入するためや、トランザクションIDを一意に識別するためや(たとえば、Oracle Database 23aiでのセッションレス・トランザクション機能の場合)、その他の多くの目的で使用できます。

最新のアプリケーションでは、予測不可能でランダムなUUIDを生成できることが求められます。主要なすべてのデータベースおよびデータ管理システムでは、いくつかの形式のUUID生成および操作がサポートされています。

現在のOracle SQL演算子SYS_GUID()では、常に、最適ではない予測可能な一連の一意識別子が生成されます。

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IVF索引のオンライン再編成

実表に対する更新によって一般ベクトル分布が変更される場合は、時間の経過とともにIVF索引の品質が低下する可能性があります。IVF索引は、DMLと問合せに使用可能なまま、再編成できるようになりました。

IVF索引は、ソース表がその索引が当初に作成された時点から大きく変化すると、バランスが崩れる可能性があります。これにより、その索引のパフォーマンスと品質に影響がある可能性があります。IVF索引のオンライン再編成では、その索引の構造を、その索引をオンラインのままにしDMLと問合せに使用可能なままにして再編成できます。

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JSON to Dualityマイグレータ: JSONスキーマを使用したスキーマ推論

この機能により、JSON to Dualityマイグレータで、リレーショナル・スキーマ推論にユーザー指定のJSONスキーマを使用できるようになります。JSONスキーマは、単独で提供することも、正確なスキーマ推論のためにデータとともに提供することもできます。

この機能により、JSON to Dualityマイグレータを、マイグレータで分析するための大量のJSONデータがない顧客や、機密データをマイグレータに送信できない顧客が利用しやすくなります。それらの顧客は、それでも、コレクションごとにJSONスキーマがあればマイグレータを使用可能です。

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データベース認証のマルチファクタ認証

ユーザーに対してマルチファクタ認証を有効にすることで、Oracle Databaseのセキュリティを強化できます。Cisco DuoまたはOracle Mobile Authenticatorアプリケーションを介してプッシュ通知を使用するか、ユーザー名とパスワードをPKI (公開キー・インフラストラクチャ)証明書ベースの認証と組み合せることができます。

マルチファクタ認証は、多くのデータベースに必要なセキュリティ要件です(特に、データベースで機密データが保持されている場合)。

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マルチリンガル・エンジンでのデータベース常駐接続プールのサポート

Oracle Database (マルチリンガル・エンジン)内のJavaScriptを、データベース常駐接続プール(DRCP)を使用したデータベース接続で使用できるようになりました。DRCPセッションでJavaScriptプロシージャおよびファンクションを呼出し、DBMS_MLE APIを使用できるようになりました。

DRCPのサポートにより、データベース内JavaScriptへのアクセスが拡張され、データベース内JavaScriptを使用するワークロードでDRCPの利点(スケーラビリティの向上など)を活用できるようになります。

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位置に関係しないINSERT INTO SET句

Oracle Databaseでは、新しい INSERT INTO SET句が追加されます。これは、INSERT INTO文の、より簡単な自己文書化構文です。INSERT INTO文のSET句は、UPDATE文の既存のSET句と同じです。また、これにより、副問合せの結果を挿入するときにBY NAME句が追加されます。これにより、ソース列とターゲット列が、INSERTリスト内とSELECTリスト内のその位置ではなく、その名前で照合されます。

SET句の利点は、INSERT INTO文内のどの値がどの列に属するかがすぐに明らかになることです。これについては、何百もの列を含む現在のINSERT INTO文で調べる場合はわかりにくく面倒です。同様に、副問合せのロード時にINSERTリスト内とSELECTリスト内の何百もの列の順序を照合することは困難です。BY NAME句を使用すると、これらのリストを異なる順序で記述できるため、文を記述するプロセスが簡略化されます。

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Oracle Update Advisor

Oracle Update Advisorは、ソフトウェアを推奨バージョンに保つための情報を提供するソフトウェア更新推奨フレームワークです。

Oracle Update Advisorを使用すると、ソフトウェアのメンテナンスが簡略化されます。Database Creation Assistant (DBCA)やFleet Patching and Provisioning (FPP)などのツールと組み合せて使用すると、Oracle Update Advisorでは、ソフトウェア・ステータスが示され、更新とメンテナンスの推奨事項が示されます。

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Oracle FPPでのOracle Update Advisorサポート

Oracle Update AdvisorをOracle Fleet Patching and Provisioning (Oracle FPP)とともに活用できます。Oracle Update Advisorは、Oracle DatabaseとOracle Grid Infrastructureのヘルスを分析し、パッチ推奨を提供し、十分機能するゴールド・イメージをパッチ・メンテナンス・ポリシーに基づいて作成するソフトウェア推奨フレームワークです。これらのゴールド・イメージは、自動的にOracle FPPゴールド・イメージ・リポジトリにダウンロードされます。

Oracle Fleet Patching and ProvisioningをOracle Update Advisorとともに使用すると、更新エクスペリエンスが大幅に単純化され、合理化されます。Oracle Update Advisorは、Oracle FPP Local ModeとOracle FPP Central Server Modeの両方で使用できます。

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グローバルIVF索引およびHNSW索引がある場合のパーティション・メンテナンス操作およびダイレクト・ロード

パーティション・メンテナンス操作を、グローバルIVF索引およびHNSW索引があるパーティション表に対して実行できるようになりました。これらの操作は、様々なメソッド(RANGELISTHASHCOMPOSITEなど)を使用してパーティション化されている表に適用できます。

パーティション・メンテナンス操作(パーティションの追加、削除、マージ、分割など)を、グローバルIVF索引およびHNSW索引がある表に対して実行できます。パーティション化の主な利点の1つは、表のサブセット(またはパーティション)に対して、分離した状態で、より柔軟にメンテナンス操作を実行でき、隣接パーティション内の行には影響がないことです。これには、ベクトルを含む表が含まれます。

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