このリリースでのこのガイドの変更点
この項の内容は次のとおりです。
Oracle Databaseリリース23aiでの変更点
Oracle Databaseリリース23aiのOracle Database RDFグラフのグラフ開発者ガイドにおける変更点は次のとおりです。
セマンティック・データの問合せの拡張サポート
SEM_MATCH表関数に加えて、次の順序でセマンティック・データを問い合せることもできます。
- SEM_APIS.GET_SQL関数を使用して、SPARQL問合せのSQL翻訳を取得します。
- 一時設定プロシージャとしてSEM_APIS.CREATE_SEM_SQLを実行し、SEM_SQL SQLマクロを作成します。
- SQL (SEM_APIS.SEM_SQL_COMPILE)をコンパイルし、SEM_SQL SQLマクロを使用してセマンティック・データを問い合せます。
詳細は、SEM_APIS.GET_SQL関数およびSEM_SQL SQLマクロを使用したRDFデータの問合せを参照してください。
インメモリーSubject-Property-Matrix表のサポート
SEM_APIS.BUILD_SPM_TABでINMEMORY=T
オプションを使用して、インメモリーSubject-Property-Matrix (SPM)表を作成できます。
詳細は、インメモリー結果表を参照してください。
GeoSPARQL 1.1のサポート
Open Geospatial Consortium (OGC)は、元のOGC GeoSPARQL規格の更新としてGeoSPARQL 1.1を提示しています。この更新には、GeoJSONおよびKMLジオメトリ・シリアライズに基づいた新しいリテラル・データ型と、いくつかの新しい空間問合せ関数および空間集計が含まれています。
これらの新しいGeoSPARQL 1.1ジオメトリ・リテラル、問合せ関数および集計は、Oracle DatabaseのRDF機能によって提供されるSPARQL APIを介してSPARQL問合せで使用できます。
詳細は、空間のサポートを参照してください。
RDF_LINK$表の自動リスト・サブパーティション化のサポート
SPARQL更新(DEFAULT
、NAMED
、GRAPH
、ALL
などのキーワードを使用したCLEAR
、MOVE
、COPY
またはDROP
問合せ構成)のパフォーマンスを向上させるには、RDF_LINK$表を、グラフID
でサブパーティションを自動的に保持するリスト-リスト・コンポジット・パーティション表として作成できます。自動リスト・サブパーティション表は、SEM_APIS.CREATE_SEM_NETWORKでMODEL_PARTITIONING=BY_LIST_G
オプションを使用することにより作成できます。
詳細は、「RDFネットワーク」を参照してください。
問合せ実行計画コストの取得のサポート
SEM_APIS.GET_PLAN_COST APIプロシージャを使用して、問合せ実行計画のコストを取得できます。
詳細は、SEM_APIS.GET_PLAN_COSTを参照してください。
32KのVARCHAR RDF値のサポート
データベースで拡張VARCHARサポートが有効になっている(MAX_STRING_SIZE=EXTENDED
)場合は、RDFネットワークで最大32767バイトの長さのRDF値をVARCHAR値として格納できるようになりました。以前のリリースでは、長さが4000バイトまでのRDF値のみがVARCHAR値として格納されていました。この制限(4Kまたは32Kバイト)より大きいRDF値は、CLOBとして格納されます。32KのVARCHARのネットワークでは、CLOBとして格納される値が少なくなります。それにより、大きなRDFリテラルに対する問合せ、DMLおよびバルク・ロード操作のパフォーマンスが向上します。
RDFネットワークでの最大VARCHARサイズを制御するには、32KのVARCHARの場合はNETWORK_MAX_STRING_SIZE=EXTENDED
、4KのVARCHARの場合はNETWORK_MAX_STRING_SIZE=STANDARD
(デフォルト)をSEM_APIS.CREATE_RDF_NETWORKのoptions引数で渡します。
4KのVARCHARの既存のRDFネットワークは、32KのVARCHARのRDFネットワークに移行できません。NETWORK_MAX_STRING_SIZE=EXTENDED
を使用して新しいRDFネットワークを作成し、データを新しいネットワークにリロードする必要があります。
MDSYS所有RDFネットワークの非推奨
MDSYSスキーマでのRDFグラフ・ネットワークの作成は非推奨です。Oracleでは、Oracle Database 19cで有効になっているユーザー・スキーマにRDFグラフ・ネットワークを作成することをお薦めします。
既存のMDSYS所有のネットワークは、SEM_APIS.MOVE_RDF_NETWORK_DATAおよびSEM_APIS.APPEND_RDF_NETWORK_DATAプロシージャを使用して、共有スキーマプライベートRDFネットワークに移行できます。
MDSYS所有セマンティク・ネットワークの詳細は、付録DのMDSYS所有セマンティク・ネットワークを参照してください。
RDFグラフを使用したグラフ分析アルゴリズムの実行
RDFグラフからプロパティ・グラフ・ビューを作成できます。最初にSEM_MATCH問合せを実行して頂点表およびエッジ表を表すデータベース・ビューを作成してから、それらのビューからPGQLプロパティ・グラフを作成できます。このプロパティ・グラフは、グラフ分析アルゴリズムを実行するためにグラフ・サーバーにロードできます。
詳細は、「RDFグラフのプロパティ・グラフ・ビュー」を参照してください。
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