14 ルーティング・エンジン

Spatialルーティング・エンジン(ルーティング・エンジンとも呼ばれます)を使用すると、次の機能を提供するXMLベースのWebサービスをホストできます。

ノート:

Oracle管理対象サービスにアクセスするSQLを使用したルーティングは、Oracle Autonomous Databaseで使用できます。詳細は、次のサブプログラムを参照してください:
  • 単純ルート・リクエストでは、2つの場所間のルート情報が戻されます。

  • 単純マルチアドレス・ルート・リクエストでは、3つ以上の場所間のルート情報が戻されます。レスポンス内の場所の順序はユーザー指定であり、最適化されていません。

  • 巡回セールスマン(TSP)ルート・リクエストは、マルチアドレス・ルート・リクエストの1形式であり、これも3つ以上の場所間のルート情報を戻します。レスポンス内の一部またはすべての場所の順序を並べ替えて、全体的なルートを最適化できます。

  • 一括ルート・リクエストは、1つ以上の単純またはマルチアドレス・ルート・リクエストのバッチです。これは、単純、単純マルチアドレスおよびTSPの各リクエストの組合せにすることができます。個々のリクエストは単一のリクエストのように見えますが、<batch_route_request>要素にカプセル化されています。ルーティング・エンジンは、<batch_route_request>要素に埋め込まれた<route_request>要素を検出すると、一括リクエストをバッチ・モード・リクエストと区別します。

  • バッチ・モード・ルート・リクエストは複数のレスポンスを戻し、それぞれが同じ出発地を持ちますが、目的地は異なります。

すべてのリクエストについて、出発地、中間値および目的地は、住所、事前ジオコード済住所または経度/緯度座標で識別されます。

マルチアドレス・ルートについては、「ルーティング」を参照してください。

Oracleルーティング・エンジンは、Oracle WebLogic Serverなどのアプリケーション・サーバーでデプロイできるJava 2 Enterprise Edition (J2EE) Webアプリケーションとして実装されます。

図14-1に、ルーティング・エンジンを使用する基本的なアクション・フローを示します。クライアントは、リモートのルーティング・エンジン・インスタンスを探してルート・リクエストを送信し、ルーティング・エンジン・インスタンスから戻されたルート・レスポンスを処理します。

図14-1 Spatialルーティング・エンジンを使用した基本的なアクション・フロー

図14-1の説明が続きます
図14-1「Spatialルーティング・エンジンを使用した基本的なアクション・フロー」の説明

この章には、ルーティング・エンジンの管理に関する情報は含まれません。特殊なニーズを持つ上級ユーザー向けのこの情報は、「ルーティング・エンジン管理」にあります。