17.6 WCS管理コンソール
次のURLを使用して、ブラウザでOracle Spatial Webサービス管理コンソールWebアプリケーションを起動できます: http://<system-name>:<port>/oraclespatial/
。
次の図は、WCSの管理コンソール・ページを示しています。
前の図に示すように、コンソールにログインするには、「ユーザー名」および「パスワード」資格証明を指定する必要があります。ユーザー資格証明がない場合は、ゲストとしてサービスをテスト・リンクを使用してテスト・ページを開くことができます。テスト・ページを使用するために認証は必要ありません。テスト・ページでは、使用可能なすべてのサービス操作リクエストを表示して、OGCリクエストを作成できます。他のすべてのページで認証が必要です。
管理コンソール・ページを使用するには、すべての使用可能なデータ・ソース名のリストからWCSデータ・ソースを選択します。(現在選択されているデータ・ソースは右上隅に表示されますが、いつでもそこで変更できます。)
WCS管理コンソールのユーザー・インタフェースを使用すると、カバレッジのパブリッシュ、構成の管理、テストおよび問題の診断を行うことができます。次のタブで構成されます。
- カバレッジのパブリッシュ
- テスト
- ログ
- サービス構成
カバレッジのパブリッシュ・タブ
カバレッジのパブリッシュ・タブを使用して、新しいカバレッジをパブリッシュできます。カバレッジのパブリッシュ・ページを使用するには、管理者ロールを持つ認証済ユーザーである必要があります。
このページでは、すべてのGeoRasterオブジェクトがHTML表に表示されます。目的の行を右クリックして、個々のGeoRasterオブジェクトのパブリッシュまたはパブリッシュ解除を選択できます。
GeoRasterを複数回WCSにパブリッシュすることはできません。
「テスト」タブ
「テスト」タブを使用して、POSTリクエストを送信できます。このタブは最初は空です。GetCapabilities
リクエストを送信して次の要素に移入する必要があります。
- 操作: 前回の
GetCapabilities
レスポンスで検出されたすべての操作を含むHTML select要素。 - カバレッジ: 前回の
GetCapabilities
レスポンスの内容が移入されたHTML select要素。受信したGetCapabilities
レスポンスのすべてのカバレッジIDが含まれます。
リクエストの作成: 指定した操作に対するリクエスト、カバレッジID、操作URLを「リクエスト」テキスト領域に移入します。
リクエスト: テキスト領域。この内容が操作URLにPOSTリクエストで送信されます。この要素は「リクエストの作成」をクリックして移入できます。必要に応じてそのリクエストを編集できます。
操作URL: リクエストの送信先URL。この要素は「リクエストの作成」をクリックして移入できます。必要に応じてそのリクエストを編集できます。
リクエストの送信: リクエストの内容を使用して操作URLにHTTP POSTリクエストを送信します。HTTP POSTリクエストのレスポンスは「レスポンス」に表示されます。
レスポンス: 「リクエストの送信」操作のレスポンスが移入されるテキスト領域。
「ログ」タブ
「ログ」タブを使用して、WCSログ・ファイルをビジュアル化およびダウンロードできます。ログ・ファイルは、SDOWS_HOME
環境変数によって参照されるディレクトリ内に生成されます。このタブを使用するには、管理者の資格証明が必要です。
Oracle WCSログ・ファイルにはすべて、wcs_<data_source_name>_n.log
という形式のファイル名が付いています(nは連続した番号で、最も新しいログ・ファイルのnは0 (ゼロ)です)。
このタブには、WCSサーバーで生成された最新のログ・メッセージを含むwcs_<data_source_name>_0.log
ファイルの内容が表示されます。ただし、他のログ・ファイルを選択してその内容を表示できます。表示をリフレッシュして、ページのロードまたは前回のリフレッシュ以降に生成された新しいログ・メッセージが含まれるようにすることもできます。
「ダウンロード」で、選択したログ・ファイルをzip形式でダウンロードできます。
「サービス構成」タブ
管理者は、「サービス構成」タブを使用してWCSConfig.xml
ファイルを変更することで、WCSロギング、GDALパラメータおよびGetCapabilities
レスポンス(ServiceIdentification
およびServiceProvider
)を構成できます。
次のようなロギング属性を構成できます。
- ログ・レベル: ロギング・レベルは、
SEVERE
、WARNING
、INFO
(デフォルト)、CONFIG
、FINE
、FINER
、FINEST
またはALL
です。 - ログ・ファイル・サイズ: ファイル・サイズに基づいたログ・ローテーションがサポートされます。ファイルの数を制限することにより、ログ・ファイルによって使用されるディスク領域を制限できます。ログ・ファイルは
SDOWS_HOME
環境変数で参照されるディレクトリ内に生成され、wcs_<data_source_name>_n.log
という形式の名前が付けられます(wcs_<data_source_name>_0.log
に最新のログ・メッセージが含まれます)。ファイル・サイズの上限に達すると、最も古いファイルが削除され、すべてのログ・ファイルの名前が変更されることで、wcs_<data_source_name>_0.log
を次のログ・メッセージ・セットに使用できるようになります。 - ログ・サイズ制限: ファイル・サイズの上限(MB、デフォルトは10)です。
- ログ・ファイル数: ログ・ファイルの最大数を示します。
GDALデータベース接続は、次のようにgdalParameters
要素を使用して構成します。
<gdalParameters user="<user>" password="!<password>" connectionString="<db_host:port:sid>" temporaryDirectory="<directory>" />
- 指定するユーザーは、カバレッジとしてパブリッシュされたすべてのGeoRasterオブジェクトの読取り権限を持っている必要があります。このユーザーはWCSユーザーと同じユーザーにすることをお薦めします。
- パスワードはサーバーによって暗号化される必要があります。パスワード属性の先頭に感嘆符文字(!)を追加して、サーバーでパスワードが暗号化されるようにする必要があります。
- 一時ディレクトリは、GDALが使用して出力ファイルを生成する、書込み可能なディレクトリを指す必要があります。例:
/tmp
GDALが適切に構成されていることを確認するには、Oracle Spatial Webサービス管理コンソール(http://<host>:<port>/oraclespatial
)の「情報」タブに移動します。GDALが適切に構成されている場合は、GDALのバージョンが表示されます。
適切な要素をコメント解除し、http://schemas.opengis.net/ows/2.0/owsGetCapabilities.xsdのXMLスキーマに従って必要な情報を指定して、ServiceIdentification
およびServiceProvider
を構成できます。
「変更の保存」をクリックすると変更が適用され、再起動する必要はありません。