3.6 Oracle Data Pumpインポートの使用例

次の一般的なシナリオ例を使用して、データの移動にOracle Data Pumpインポートを使用する方法について学習します。

3.6.1 データのみ表モード・インポートの実行

Oracle Data Pumpを使用してデータのみ表モード・インポートを実行する方法を参照してください。

この例では、表はemployeesという名前です。ここでは、表モード・エクスポートの実行で作成したダンプ・ファイルを使用します。

CONTENT=DATA_ONLYパラメータは、すべてのデータベース・オブジェクト定義(メタデータ)をフィルタから除外します。表の行データのみロードされます。

例3-1 データのみ表モード・インポートの実行

> impdp hr TABLES=employees CONTENT=DATA_ONLY DUMPFILE=dpump_dir1:table.dmp
NOLOGFILE=YES

3.6.2 スキーマ・モード・インポートの実行

Oracle Data Pumpを使用してスキーマ・モード・インポートを実行する方法を参照してください。

これは、スキーマ・モード・エクスポートの実行で作成したダンプ・ファイル・セットのスキーマ・モード・インポートの例です。

例3-2 スキーマ・モード・インポートの実行

> impdp hr SCHEMAS=hr DIRECTORY=dpump_dir1 DUMPFILE=expschema.dmp
 EXCLUDE=CONSTRAINT,REF_CONSTRAINT,INDEX TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACE

EXCLUDEパラメータは、インポートしたメタデータをフィルタします。指定したインポート・モードでは、EXCLUDE文に指定されたオブジェクトを除き、ソースに含まれるすべてのオブジェクトおよびその依存オブジェクトが含まれます。オブジェクトが除外されると、そのオブジェクトのすべての依存オブジェクトも除外されます。TABLE_EXISTS_ACTION=REPLACEパラメータでは、表がすでに存在する場合は削除し、ダンプ・ファイルの内容でその表を再作成してロードするように指定します。

3.6.3 ネットワーク・モード・インポートの実行

Oracle Data Pumpを使用してネットワーク・モード・インポートを実行する方法を参照してください。

ネットワーク・モード・インポートでは、NETWORK_LINKパラメータで指定されたデータベースをソースとして使用します。

例3-3 スキーマのネットワーク・モード・インポート

> impdp hr TABLES=employees REMAP_SCHEMA=hr:scott DIRECTORY=dpump_dir1
NETWORK_LINK=dblink

この例では、hrスキーマからscottスキーマへemployees表をインポートします。dblinkは、ターゲット・データベースとは異なるソース・データベースを示します。

スキーマを再マップするには、ユーザーhrに、ローカル・データベースのDATAPUMP_IMP_FULL_DATABASEロールおよびソース・データベースのDATAPUMP_EXP_FULL_DATABASEロールが必要です。

REMAP_SCHEMAは、ソース・スキーマにあるすべてのオブジェクトをターゲット・スキーマにロードします。

関連トピック

3.6.4 URLベースのダンプ・ファイル名でのワイルドカードの使用

Oracle Data Pumpでは、URLベースのダンプ・ファイル名にワイルドカードを使用できるため、Oracleオブジェクト・ストア・サービスからOracle Autonomous Databaseへの複数のダンプ・ファイルのインポートが簡単になります。

例3-4 URLベースのファイル名に使用したワイルドカード

この例は、Oracleオブジェクト・ストア・サービスからOracle Autonomous Databaseに複数のダンプ・ファイルをインポートするために、ファイル名にワイルドカードを使用する方法を示しています。

> impdp admin/password@ATPC1_high
	directory=data_pump_dir credential=my_cred_name 
	dumpfile= https://objectstorage.example.com/v1/atpc/atpc_user/exp%u.dmp"

ノート:

ワイルドカード文字は、URLのバケット名コンポーネントには使用できません。