Active Data GuardスタンバイとTrue Cacheでの自動ワークロード・リポジトリの管理

Oracle Database 23ai以降、自動ワークロード・リポジトリ(AWR)では、Active Data Guardスタンバイ・データベースとTrue Cacheデータベースに対するサポートが組み込まれています。この機能により、CDBルートとすべてのPDBについて、これらのデータベース内のパフォーマンス統計の収集と分析が可能になります。

ADGスタンバイ・データベースとTrue Cacheデータベースの自動スナップショット収集は、デフォルトで有効になっており(Oracle Database 23ai)、1時間ごとに1回収集されます。スナップショット保存は、デフォルトで8日間です。保存時間を変更するには、dbms_workload_repository.modify_snapshot_settings(retention)を使用します。

ノート:

以前のリリースでRMFを使用してAWRリモート・スナップショットをすでに設定してある場合、AWRでは、引き続きRMFを使用してリモート・スナップショットが作成され、新しいOracle Database 23ai機能は無効のままになります。かわりに、「RMFトポロジでの自動ワークロード・リポジトリの管理」を参照してください。

ADGスタンバイ・データベースまたはTrue Cacheデータベースで収集されたAWRデータは、プライマリ・データベースのAWRに転送され格納されます。そのAWRデータは、プライマリ・データベースからREDOログを適用した後、ADGスタンバイ・データベースまたはTrue Cacheデータベースで使用可能になります。

AWRによって自動的に、ADGスタンバイ・データベースとTrue Cacheデータベースそれぞれに、一意の識別子(AWR ID)が割り当てられます。このAWR IDは、AWRによって各データベースを識別するために使用され、AWR表内のDBID列に格納されます。現行データベースのAWR IDは、dbms_workload_repository.get_awr_idプロシージャを使用して取得できます。

次のAWR操作をADGスタンバイ・データベースまたはTrue Cacheデータベースで実行できます:

  • そのAWR IDの取得
  • 手動スナップショットの作成
  • スナップショット設定の変更(保存期間、スナップショット間隔など)
  • AWRレポートの生成

詳細は、「スナップショットの管理」「自動ワークロード・リポジトリ・レポートの生成」を参照してください

ADGスイッチオーバー/フェイルオーバー

AWRには、ADGスイッチオーバーのサポートが組み込まれています。スイッチオーバーが発生した場合、ADGスタンバイ・データベースで収集されたAWRデータは、新しいプライマリ・データベースに自動的に送信されます。ADGスイッチオーバーの後は、スナップショットはプライマリとスタンバイの両方で正しく機能します。