5.9 ネットワーク制約

ネットワーク制約は、ネットワーク分析の計算に対して定義される制限事項です。

たとえば、道路ネットワークでは、一方通行や「左折禁止」標識などによる右/左折禁止リストがネットワーク制約になります。この場合、それぞれの右/左折禁止は、リンクの組合せ(開始リンクと、その開始リンクから右/左折できない終了リンクの組合せ)で表現されます。また、運転ルートに有料道路や高速道路を含めないという制限もネットワーク制約になります。

ネットワーク制約を作成するには、制約を実装するJavaクラスを作成し、SDO_NET.REGISTER_CONSTRAINTプロシージャを使用して制約を登録する必要があります。ネットワーク分析の操作にネットワーク制約を適用するには、その制約を指定する必要があります。

ネットワーク制約を実装するJavaクラスの例が、ネットワーク・データ・モデルのデモ・ファイル(「ネットワーク・データ・モデルのチュートリアルとその他のリソース」を参照)で提供されています。たとえば、ProhibitedTurns.javaファイルは、一連の右/左折禁止を定義するネットワーク制約を作成してから、2ノード間の最短パスを戻します(最初に制約を適用しない場合の最短パス、続いて制約を適用した場合の最短パスが戻ります)。