オブジェクト・グループを設定する前に

雇用レコード間でバランスをコピーするようにアプリケーションを構成する際に考慮する必要があるファクタはいくつかあります。

ソース残高とターゲット残高

ソース・バランスは、ソース・アサイメントまたは給与関係の値の読取りに使用されるバランスです。ターゲット給与計算に表示される計算結果に基づいて、ソース・バランスを選択する必要があります。たとえば、ターゲット・アサイメントまたは給与関係で合計債務控除を継続する場合です。また、給与計算で控除残額が決定されるので、未払残高をコピーする必要があります。

ターゲット・バランスは、ターゲット・アサイメントまたは給与関係で調整されたバランスです。ターゲット残高の最も一般的な選択肢は、ソース残高と同じです。ただし、特にレポート目的で現在の雇用主内で計算された残高から前残高を分離する必要がある場合は、この選択がすべての要件を満たすとはかぎりません。これらの要件を満たすには、新しい残高など、追加の手動構成が必要であり、必要な場合にのみ実行する必要があります。

ソース・バランス・ディメンション

ソース雇用レコードのバランス値を読み取るには、バランスと関連するバランス・ディメンションの組合せである定義済バランスが必要です。バランス・ディメンションは、コピーされたバランスがターゲット雇用レコードでどのように使用されるかに基づいて、3つのファクタによって決定されます。

雇用レベル: アサイメントまたは給与関係
タイム・スパン: バランス値をフェッチしてコピーする必要がある期間。たとえば、控除の延滞または累計残高には、開始来累計(生涯)の値が必要です。一方、税引前控除の年間法定限度には、年間累計値が必要です。
コンテキストまたは参照: 税レポート・ユニット、控除参照、都道府県/州などの論理パーティションに基づいて値を個別にコピーする場合は、必要なコンテキストを含むディメンションを選択します。計算ブレークダウンは暗黙的なコンテキストであり、「計算ブレークダウンなし」ディメンションを使用して除外できます。たとえば、州が従業員の所得に年間法定限度を課す場合、州所得税は免除されます。この場合、州ごとに年累計について、ソース雇用主からの免税支給を個別にコピーします。これを行うには、「都道府県年累計」ディメンションを使用します。アプリケーションは、ソース雇用レコードとターゲット雇用レコード間でバランス値が異なるコンテキストのすべての値のバランスを読み取って調整します。

残高のコピーの前提条件としてのエレメント・エントリ

バランスをコピーする最も一般的なユース・ケースは、ターゲット給与関係の給与計算に計算結果を表示することです。バランス値を使用するエレメント・エントリに関連付けられた計算Formulaを使用して、最終計算結果を決定できます。残高を常にコピーするか、そのようなエレメント・エントリが存在する場合のみコピーするかを選択できます。

エレメント・エントリが存在する場合にのみバランスをコピーすることは、ターゲット雇用レコードでは使用されない可能性があるバランス値をコピーしないようにして、最も効率的なメソッドのように見える場合がありますが、次のシナリオを考慮する必要があります:

コピー・プロセスの後にエレメント・エントリが割り当てられます。たとえば、年間法定限度額の対象となる税引前控除などです。