データベース接続の準備

Oracle GoldenGate for SQL Serverのデータベース接続、システムおよびパラメータ設定の構成について学習します。

Oracle GoldenGate for SQL Serverは、事前にパッケージ化されているODBCドライバを使用してSQL Serverデータベースに接続します。接続は、データ・ソース名(DSN)を使用するか、直接接続を使用してデータベース・サーバーのホスト、ポート、データベースおよびその他の情報を提供することで確立できます。

DSN接続を使用する場合は、接続の詳細をodbc.iniファイルにリストする必要がありますが、直接エントリを使用する場合は、管理サービスのWebインタフェースまたは管理クライアントを介してデータベース接続を追加するときに手動で入力します。

LinuxでのDSN接続の構成

Oracle GoldenGateプロセス用にDSN接続を作成するには、最初にOracle GoldenGate for SQL Serverデプロイメント用の新しい環境変数を追加してから、接続属性を格納するodbc.iniファイルを作成する必要があります。

  1. サービス・マネージャのWebインタフェースにログインします。

  2. 左側のナビゲーション・ペインで、「デプロイメント」をクリックし、Oracle GoldenGate SQL Serverデプロイメントを選択します。これにより、デプロイメントの様々な設定が展開されます。

  3. 「構成」をクリックし、「環境変数」の横にあるプラス記号(+)をクリックします。

  4. 使用可能な2つのフィールドに次の情報を入力します。「環境変数値」フィールドでは、odbc.iniファイルの絶対パスであることを確認します。

    環境変数名 = ODBCINI

    環境変数値 = /ogg/deployment/mssql/odbc.ini

  5. 「発行」をクリックして新しい変数を作成し、変更を有効にするために「デプロイメント」ペインからデプロイメントを再起動します。

  6. Oracle GoldenGateインストールのdeploymentフォルダで、odbc.iniファイルを手動で作成し、次の情報と例を使用してこのファイルにデータ・ソースを追加します。

    例:
    
    [mssql_source]
    Driver = ODBC Driver 18 for SQL Server
    Server = myserver,1433
    Database = source_database
    TrustServerCertificate=yes
  7. odbc.iniファイルを保存して閉じます。

  8. SQL Serverデプロイメント用にOracle GoldenGateからデータベース接続を設定するには、「データベース接続の追加」を参照してください。

WindowsでのDSN接続の構成

Windows上で実行されているOracle GoldenGateプロセスのデータベース接続を作成する前に、最新バージョンのMicrosoft ODBC Driver 18 for SQL Serverをインストールします。

次のステップに従って、Oracle GoldenGateがインストールされているWindowsサーバーにシステムDSNを作成します。

SQL ServerのDSNの作成手順:

  1. 「ODBC データ ソース (64 ビット)」アプリケーションを開きます。
  2. 「ODBC データ ソース アドミニストレーター」ダイアログ・ボックスで、「システム DSN」タブを選択し、「追加」をクリックします。
  3. 「データ ソースの新規作成」で、ODBC Driver {version} for SQL Serverを選択し、「完了」をクリックします。SQL Serverに接続するための新規データソースを作成するウィザードが表示されます。
  4. 次の詳細を入力し、「次へ」をクリックします。
    • 名前: 任意の名前にできます。Windowsクラスタで、クラスタ内のすべてのノードにわたって同じ名前を使用します。
    • 説明: (オプション)このデータ・ソースの説明を入力します。
    • サーバー: SQL Server接続文字列またはサーバー\インスタンス名を入力します。Always On接続の場合は、Always On可用性グループのリスナー\インスタンス名を使用します。
  5. ログイン認証の場合は、「SQL Server authentication」を選択し、ログインIDおよびパスワード情報を指定して、「Next」をクリックします。
  6. 「Next」を再度クリックして最終構成ページに移動し、「Trust server certificate」のオプションを選択し、「Back」をクリックして続行します。デフォルトのデータベースを選択する前に、「Trust server certificate」を有効にする必要があります。
  7. 「既定のデータベースを以下に変更する」を選択し、リストからソース・データベースまたはターゲット・データベースを選択します。「Use ANSI」設定を有効にし、「Next」をクリックします。
  8. ウィザードの次のページをそのままにして、「Finish」をクリックします。
  9. 「データ ソースのテスト」をクリックし、接続をテストします。
  10. テストが成功したら、確認ボックスと「データ ソースの新規作成」ボックスを閉じます。
  11. Oracle GoldenGateプロセスが接続するSQL Serverのソースおよびターゲットの各データベースに対して、この手順を繰り返します。

SQL ServerのAlways On構成のリスナーへの接続

ExtractおよびReplicatは、Always On構成のリスナーに接続するか、グループの現在のプライマリ・レプリカに直接接続できます。

リスナーへの接続を作成する利点は、ExtractまたはReplicatで、フェイルオーバー時に新しいプライマリへの接続文字列を再構成しなくても、新しいプライマリ・レプリカに再接続できることです。

Extractは、読取り専用問合せを使用可能で読取り可能な同期モードのセカンダリ・レプリカにルーティングするように構成することもできます。デフォルトでは、Extractがリスナーに接続していると、すべての処理がプライマリ・レプリカに対して実行されますが、Extractの構成でTRANLOGOPTIONS ALWAYSONREADONLYROUTINGパラメータが指定されていると、読取り専用問合せはリスナーによって使用可能な読取り可能セカンダリ・レプリカにルーティングされます。

詳細は、「TRANLOGOPTIONS」および「Always On可用性グループ内のデータベースのキャプチャおよび配信要件の概要」を参照してください。

Always On構成のリスナーに接続するためのDSNを作成する場合は、DSNの作成時にマルチサブネット・フェイルオーバー・オプションを有効にします。Linux DSN接続の場合は、DSNエントリのMultiSubnetFailover=Yesオプションを使用します。