カスケード

Oracle GoldenGateでは、カスケード同期がサポートされます。この同期では、Oracle GoldenGateによってデータ変更がソース・データベースから2番目のデータベースに伝播され、次に3番目のデータベースまたは複数のターゲット・データベースに伝播されます。

カスケード・データ・レプリケーション・シナリオを実行するサンプルの自動化スクリプトについては、「カスケード・スクリプト」を参照してください。


カスケードのシナリオ

このタイプの構成のワークフローは次のとおりです:
  1. 初期ソースのExtractは、取得データをローカル証跡に書き込み、DISTPATHはそのデータをカスケード内の遷移システムにあるリモート証跡に送信します。

  2. 2番目のシステムで、Replicatはデータをローカル・データベースに適用します。

  3. 2番目のシステムの別のExtractが、ローカル・データベースからデータを取得してローカル証跡に書き込みます。

  4. DISTPATHは、データをカスケード内の最終システムにあるリモート証跡に送信し、そのデータは別のReplicatによってローカル・データベースに適用されます。

このワークフローを次の図に示します:
カスケード・トポロジ構成のワークフロー。プライマリ・データベース、中間データベースおよびターゲット・データベースが含まれ、Extract、ReplicatおよびDISTPATHプロセスを使用してネットワークを介してレプリケートされます。

カスケード構成は、次のような実際のシナリオで使用できます:

スケーラブルなデータ・レプリケーション構成

1つのソース・データベースからセカンダリにレプリケートし、その後ターゲット・データベースにレプリケートするときに、データ・レプリケーション・フレームワークを複数のデプロイメントにスケーリングするため。

データの層化

データ・レプリケーション設定に複数の層を作成するときに、ローカル・ホストおよびリモート・ホストにわたるカスケード環境を構築します。

環境の拡張

拡張環境を構成し、元のレプリケーションを追加のデータベースおよびアプリケーションに使用します。

非接続デプロイメント間の接続

ソースに直接接続できないターゲット・システムでも、双方向接続できるセカンダリ・システムがあれば、それらの1つ以上のターゲット・システム間の接続が可能になります。

ソース・システムからのネットワーク・アクティビティの制限

ソース・システムからセカンダリおよびターゲット・システムへのネットワーク・アクティビティを制限します。

地理的に離れたリージョン間のレプリケーション

地理的に離れた2つ以上のサーバーにデータを送信します。たとえば、データをシカゴからロサンゼルスに送信し、その後ロサンゼルスから中国全土のサーバーに送信した場合、これはカスケード・トポロジ設定のユース・ケースといえます。