9.7.1.2 ALTER DBSERVER
ALTER DBSERVER
kコマンドは、データベース・サーバーの属性を変更します。
構文
ALTER DBSERVER {
| SHUTDOWN SERVICES { RS | MS | ALL }
| RESTART SERVICES { RS | MS | ALL }
| RESTART BMC
| STARTUP SERVICES { RS | MS | ALL }
| LED { ON | OFF }
| VALIDATE { MAIL | SNMP | CONFIGURATION }
| VALIDATE SYSLOGCONF facility.priority
| CONFIGUREBMC
| { snmpuser=((user_clause1)[,(user_clauseN)]...) | snmpuser.name=(user_clause) }
| attribute_name = attribute_value
[, attribute_name = attribute_value]...
}
使用上のノート
次の表は、ALTER DBSERVER
コマンドの引数およびオプションを示しています。
引数 | オプション | 説明 |
---|---|---|
|
|
MSサービスが停止します。 RSサービスが停止します。
|
|
|
MSサービスが停止し、それから開始します。 RSサービスが停止し、それから開始します。
|
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なし |
ベースボード管理コントローラ(BMC)を再起動します。 |
|
|
MSサービスが開始します。 RSサービスが開始します。
|
|
|
データベース・サーバーでメンテナンスが必要になった場合にLEDを点灯するように手動で設定できます。コンポーネントに障害が発生した場合にLEDが自動的に点灯するように設定することもできます。 |
|
|
|
|
|
|
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なし |
管理サーバーでアラートを検出できるように、ローカル・データベース・サーバーにハードウェア・アラートを設定するようBMCを構成します。 |
|
user_clause |
SNMPアラートを受信するユーザーを定義します。すべてのSNMPユーザーについてのuser_clauseのリストを指定することも、属性
|
属性 |
なし |
|
ノート:
ユーザー・ドメイン(domU)環境では、次のコマンドは許可されません。
ALTER DBSERVER CONFIGUREBMC
ALTER DBSERVER RESTART BMC
ALTER DBSERVER LED { ON | OFF }
ALTER DBSERVER
コマンドについて、その他の使用上のノートは次のとおりです。
- 次の場合は、データベース・サーバーを再起動、停止または起動する必要がありません。
- ソフトウェアのアップグレード
- サービス停止(データベース・サーバーがサービス・リクエストに応答していない状態を含む)
- アラート通知を送信するようにデータベース・サーバーを設定する場合、次のデータベース・サーバー属性を構成する必要があります。
mailServer
smtpPort
smtpUseSSL
smtpFrom
smtpFromAddr
smtpToAddr
snmpSubscriber
snmpUser
snmpEngineID
notificationMethod
notificationPolicy
emailSubscriber
smtpToAddr
属性は、アラート通知の受信先のカンマ区切りの電子メール・アドレス・リストに設定できます。このリストは引用符で囲む必要があります。snmpSubscriber
属性は、SNMPアラート通知を送信するSNMPターゲットのリストに設定できます。これらのターゲットは次のように指定されます。snmpSubscriber[-|+]=( (host=host[,port=port][,type=subscriber_type][,community=community][,snmpuser=snmp_user_name][,fromIP="ip"][,asrmPort="ASRManager_port"]) [,(host=host[,port=port][,type=subscriber_type][,community=community][,snmpuser=snmp_user_name][,fromIP="ip"][,asrmPort="ASRManager_port"])] ...)
snmpSubscriber
属性には、次の値を使用します:-
host
は、ホスト名またはIPアドレスのどちらかとして指定する必要があります。英数字以外の文字が含まれる場合は、ホスト名またはIPアドレスは引用符で囲みます。 -
port
のデフォルト値は162
です。この値はオプションです。 -
有効な
type
値は、v1
、ASR
、v3
およびv3ASR
です。-
Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降では、
type
値を指定する必要があります。以前は、
type
の設定はオプションであり、デフォルト値はv1
でした。 -
type=v3
オプションおよびtype=v3ASR
オプションは、SNMP V3を使用します。SNMP V3は、以前のSNMPバージョンよりもセキュアであるとみなされるため、可能な場合は使用する必要があります。 -
type=ASR
またはtype=v3ASR
のsnmpSubscriber
はOracle ASR Managerを指すようにのみ構成する必要があります。 -
type=ASR
オプションおよびtype=v3ASR
オプションは、Oracle Exadata Database ServerとそのILOMのOracle ASRの宛先を設定します。SNMPサブスクライバのリストからtype=ASR
およびtype=v3ASR
のすべてのsnmpSubscriber
のエントリを削除すると、Oracle Exadata Database ServerとそのILOMのOracle ASRトラップ・メカニズムが無効になります。 -
v3ASR
タイプの場合、authProtocol=SHA
およびprivProtocol=AES
を使用してユーザーを定義する必要があります。Oracle ASR Managerは、これらのプロトコルのみをサポートしています。snmpSubscriber
を、タイプv3ASR
に設定すると、ILOMプロパティおよびILOMで送信されるトラップのルールも設定されます。
-
-
Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降では、
type=v1
またはtype=ASR
のサブスクライバにcommunity
値を指定する必要があります。また、セキュリティ上の理由から、public
やprivate
などの一般的なデフォルト値はお薦めしません。以前は、
community
の設定はオプションであり、デフォルト値はpublic
でした。 -
type=v3
またはtype=v3ASR
のサブスクライバの場合、サーバー内にすでに構成されているSNMPユーザー名(snmpuser=snmp_user_name
)を指定する必要があります。次に例を示します:
DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpuser.snmpuser1=(authprotocol=SHA,authpassword=*) ... DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpSubscriber=((host=newhost,port=162,type=v3,snmpuser=snmpuser1))
-
fromIP
フィールドで、トラップが送信されるIPアドレスを指定できます。このフィールドが指定されていない場合、デフォルトで、eth0に関連付けられているIPアドレスが設定されます。Oracle ASR ManagerにデフォルトのIPアドレスが登録されていなければ、このフィールドを使用します。Oracle ASR Managerは、認識できるIPアドレスから送信されたSNMPトラップのみを処理します。fromIP
フィールドは、タイプがASR
またはv3ASR
のSNMPサブスクライバに対してのみ使用できます。次に例を示します:
DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpSubscriber=((host=asrhost,port=162,community=asrcommunity,fromIP="1.1.1.1",type=ASR))
次の例では、タイプが
ASR
またはv3ASR
ではないため、エラーが返されます。DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpSubscriber=((host=localhost,port=162,community=asrcommunity,fromIP="1.1.1.1",type=v1)) DBM-00068: The fromIP field is only supported for ASR SNMP subscribers.
-
asrmPort
フィールドにより、Oracle ASR Managerとの通信のためにMSで使用されるOracle ASR Managerマシンのポート番号を指定できます。このポートは、Oracle ASR ManagerのHTTP受信機能のHTTPポートと同じにする必要があります。これを確認するには、Oracle ASR Managerマシンでasr show_http_receiver
を実行します。asrmPort
フィールドは、タイプがASR
またはv3ASR
のSNMPサブスクライバに対してのみ使用できます。このポートのデフォルト値は16161です。
デフォルトでは、
ALTER DBSERVER snmpSubscriber=(SNMPtargets)
は既存のsnmpSubscriber
値を置き換えます。ただし、Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0から、snmpSubscriber+=(SNMPtarget)
を使用して、SNMPターゲットの既存のリストに追加できます。次に例を示します:DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpSubscriber+=((host=newhost,port=162,community=snmpcommunity,type=v1))
また、Oracle Exadata System Softwareリリース22.1以降では、
snmpSubscriber-=(SNMPtarget)
を使用して、SNMPターゲットの既存のリストからエントリを削除できます。次に例を示します:DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpSubscriber-=((host=myhost,port=162,community=snmpcommunity,type=v1))
管理サーバー(MS)を起動すると、
type=ASR
のsnmpSubscriber
リストのエントリはDBSERVER
のILOMに追加されます。これにより、ILOMが置き換えられると、エントリは新しいILOMに設定されます。エントリがILOMから削除された場合は、ALTER DBSERVER ... snmpUser=
コマンドを使用して、それらのエントリをILOMに手動で追加する必要があります。snmpUser
属性では、SNMPアラートを受信するユーザーを定義します。このコマンドは、対話型モードでのみ実行できます。この属性の構成方法は2通りあります。snmpuser=((user_clause1)[,(user_clauseN)]...) snmpuser.name=(user_clause)
-
snmpuser
を指定する場合は、すべての構成対象ユーザーのuser_clauseを指定します。ユーザーを省略すると、そのユーザーはSNMPアラートを受信しなくなります。((user_clause1)[,(user_clauseN)]...)
文字列を指定すると、snmpuser
属性に使用していた以前の文字列が上書きされます。 -
snmpuser.name
指定する場合は、特定のユーザーのみのuser_clauseを指定する必要があります。これにより、各ユーザーを個別に追加、削除または変更できるようになり、snmpuser
属性文字列全体を毎回指定する必要がなくなります。 snmpuser=''
を使用すると、すべてのSNMPユーザーが削除されます。snmpuser.name=''
を使用すると、指定のユーザーのみが削除されます。SNMPユーザーは、V3 SnmpSubscriberによって参照されている間は削除できません。
それぞれの方法で、次の一般的な形式のuser_clauseを使用します:
([name=user1,] authProtocol=auth_type, authPassword=* [, privProtocol=priv_type, privPassword=*]) [,(name=userN, authProtocol=auth_type, authPassword=* [, privProtocol=priv_type, privPassword=*] )]...
snmpuser.name
表記を使用して単一のユーザーを更新する場合は、user_clauseにフレーズname=user1
を含めないでください。-
name
はユーザー名です。 -
コマンド内のパスワード値には
*
のみが使用可能です。パスワードは格納または表示されません。セキュア・ハッシュ・キーが計算され、トラップの認証および暗号化用として使用されます。 -
authProtocol
は認証プロトコルを指定します。オプションには、
MD5
およびSHA
があります。また、Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0では、SNMP V3サブスクライバ用にSHA2認証プロトコル(SHA-224
、SHA-256
、SHA-384
およびSHA-512
)が導入されています。snmpUser
属性にはauthProtocol
を指定する必要があります。認証パスワードの入力が求められます。認証パスワードは、8から12文字の英数字にする必要があります。
-
privProtocol
は暗号化プロトコルです。オプションはnone
、AES
またはDES
です。privProtocol
属性を指定しない場合、デフォルトのnone
を使用します。暗号化プロトコルが指定されている場合、暗号化パスワードの入力が求められます。パスワードは正確に8文字の英数字であり、大文字小文字が区別されます。
smtpUseSSL
属性では、属性をtrue
に設定すると、電子メール通知でSecure Socket Layer(SSL)暗号化が有効になります。notificationPolicy
属性の値は、none
、またはcritical
、warning
、clear
の組合せ(notificationPolicy='warning,clear'
など)が可能です。critical
値は、ハードウェア生成のアラートか、自動診断リポジトリ(ADR)またはベースボード管理コントローラ(BMC)で生成されるアラートを示します。また、critical
値は、メトリック定義で指定したcriticalのしきい値を超えた場合のメトリック・アラートも示します。warning
値は、メトリック定義で指定したwarningのしきい値を超えた場合のメトリック・アラートを示します。clear
値は、値がwarningまたはcriticalのしきい値を超えた後に、そのしきい値の境界を下回った場合のメトリック・アラートを示します。maintenance
値は、ハードウェア関連のすべてのエラーを示します。ハードウェア・エラーは、電子メール・メッセージの件名の行に"Maintenance"としてレポートされます。
-
各サブスクライバのホストは、ドメイン名またはIPアドレスとして指定する必要があります。英数字以外の文字が含まれる場合は、ホスト名またはIPアドレスは引用符で囲みます。ポート値およびコミュニティ値はオプションです。ポート値のデフォルトは
162
です。コミュニティのデフォルト値はpublic
です。タイプ値はオプションです。タイプのデフォルト値はNULL
です。サポートされているNULL以外の値は、ASR
、V3
およびv3ASR
タイプのみです。 -
Management Server (MS)を起動すると、
ASR
またはv3ASR
タイプのsnmpSubscriber
リストのエントリは、データベース・サーバーのILOMに追加されます。これにより、ILOMが置き換えられると、エントリは新しいILOMに設定されます。エントリがILOMから削除された場合は、ALTER DBSERVER ... snmpUser=
コマンドを使用して、それらのエントリを手動でILOMに追加する必要があります。 -
type=ASR
またはtype=v3ASR
のsnmpSubscriber
はOracle ASR Managerを指すようにのみ構成する必要があります。 -
データベース・サーバー・アラートまたはイベントの電子メール・メッセージが正常に送信されるかどうかを検証するには、
ALTER
コマンドにVALIDATE MAIL
オプションを指定します。検証プロセスにより、設定した受信先にテスト用の電子メール・メッセージが送信されます。テスト用の電子メール・メッセージが受信されない場合は、電子メール構成の設定が有効になっていません。 -
emailFormat
属性はhtml
またはtext
です。デフォルトでは、電子メール通知はHTML形式で送信されます。プレーン・テキストの電子メール通知を受信するには、値をtext
に変更します。 -
ALTER DBSERVER snmpEngineID
コマンドをSNMPマネージャで使用すると、アラートがデータベース・サーバーからサブスクライブされます。snmpEngineID
パラメータは、最大20文字まで設定できます。これは、データ・センター内のターゲットごとに一意である必要があります。デフォルトは、サーバー名です。SNMPユーザーが定義される前にsnmpEngineID
属性が設定されていない場合、このデフォルト値が使用されます。SNMPユーザーが定義された後は、エンジン識別子を変更しないでください。エンジン識別子を変更すると、ユーザー・キーが再計算されるため、ユーザーのパスワードを再入力する必要があります。
- データベース・サーバー名を変更する場合、一意のデータベース・サーバー名を選択する必要があります。
ipaddressN
属性の1つを変更すると、ネットワーク構成ファイル/etc/oracle/cell/network-config/cellinit.ora
が変更されます。ALTER DBSERVER snmpSubscriber
コマンドは、Oracle ASRサブスクライバを構成し、トラップを送信します。-
ALTER DBSERVER emailSubscriber
コマンドは、特定の型のアラートのアラート通知の受信先のカンマ区切りの電子メール・アドレス・リストを設定します。この構文の例を次に示します。ALTER DBSERVER emailSubscriber = ((email="email_address1", \ alertType="alert_type") \ [, (email="email_address2",alertType="alert_type"), ...])
電子メール・アドレスは有効な電子メール・アドレスである必要があります。
email
パラメータは必須です。alertType
パラメータは、アラートのタイプを指定します。このパラメータはオプションです。アラート・タイプは、HARDWARE
、SOFTWARE
、METRIC
またはADR
です。アラート・タイプを指定しない場合、すべてのアラート・タイプがサブスクリプションの対象になります。入力文字列を空にすると、現在の一連のサブスクライバが削除されます。
アラート通知を受信するには、通知ポリシーを設定する必要があります。ポリシーは、すべての電子メール・サブスクライバに適用されます。これらのアラートの通知ポリシーは、
snmpSubscriber
アラートの場合と同じです。 -
syslogconf
属性によってデータベース・サーバーのsyslogルールが拡張されます。この属性を使用すると、指定した管理サーバーに対象のsyslogメッセージが転送されるように指定できます。管理サーバーでは、管理サーバーのsyslog構成に応じて、転送されたメッセージがファイル、コンソールまたは管理アプリケーションに渡されます。この属性の構文を次に示します。syslogconf = ('selector @node' [, 'selector @node']... )
この構文のselectorはメッセージ・タイプで、nodeは指定したサーバーです。どちらの変数も
syslog.conf
の標準構文規則に準拠します。-
syslogconf
属性のfacility
オプションは、auth
、authpriv
、cron
、daemon
、ftp
、kern
、lpr
、mail
、mark
、news
、security
、syslog
、user
、uucp
、local0
、local1
、local2
、local3
、local4
、local5
、local6
、local7
、none
、*
のいずれかである必要があります。 -
syslogconf
属性のpriority
オプションは、alert
、crit
、debug
、emerg
、err
、error
、info
、notice
、panic
、warn
、warning
、none
または*
(アスタリスク)のいずれかである必要があります。
-
-
ALTER DBSERVER VALIDATE syslogconf selector
コマンドでは、テスト・ログ・メッセージを送信します。テスト・メッセージの送信先は、/etc/syslog.conf
ファイルのルールによって指定されます。syslogconfの割当てによりsyslogのルールが拡張される場合は、指定の管理サーバーにテスト・メッセージが転送されます。 -
Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0以降では、
syslogFormat
属性を使用して、必要なフォーマット文字列に値を設定することでsyslogの標準フォーマットを任意のフォーマットに変更できます。syslogFormat
属性を空の文字列に設定すると、フォーマットの変更が削除され、syslogフォーマットがデフォルト・フォーマットに戻されます。フォーマット文字列に制御文字が含まれている場合は、コマンドの入力時にバックスラッシュを前に付ける必要があります。例は、例9-24を参照してください。
-
Oracle Exadata System Softwareリリース19.3.0以降では、
syslogFormat
属性を使用すると、暗号化形式でsyslogを送信できます。完全な構成ステップは、システム・ログ情報の暗号化を参照してください。 -
電子メールへの診断パッケージの添付をオフにするには、次のコマンドを実行します。
ALTER DBSERVER diagPackEmailAttach=FALSE
-
Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0以降では、
httpsAccess
属性を使用して、HTTPを介してRESTfulサービスにアクセスできるユーザーを制御するIPアドレスまたはIPサブネット・マスクのリストを指定できます。httpsAccess
に指定する値は、以前の値を上書きします。httpsAccess
に次の値を使用できます。ALL
— すべてのホストへのアクセスを許可します(デフォルト)NONE
— HTTPsポートを完全に無効化しますIP1, IP2,..., IPn
— IPアドレスIP1、IP2...、IPnを持つホストへのアクセスのみを許可します。IPnはIPv4、IPv4サブネット、IPv6またはIPv4埋込みIPv6形式の有効なIPアドレスです。アクセス制御リストには、最大512個のIPアドレスを指定できます。
また、1つのIPアドレスのかわりに、
/
文字を使用してサブネット・マスクでIPアドレスの範囲を指定できます。たとえば、範囲'192.168.10.0/24'
は、192.168.10.1から192.168.10.255のIPアドレスを持つホストに対応します。IPアドレス範囲を指定する場合は、IPアドレス文字列を引用符で囲む必要があります。 -
Oracle Exadata System Softwareリリース24.1.0以降では、
listeningInterface
属性は、Exadata RESTfulサービスを使用してコマンドをリスニングするネットワーク・インタフェースを指定します。listeningInterface
に指定した値は、以前の値を上書きします。次の値をlisteningInterface
に使用できます:ALL
— すべてのネットワーク・インタフェースでのアクセスを許可します(デフォルト)NONE
— すべてのネットワーク・インタフェースでのアクセスを無効にしますIP1, IP2, ..., IPn
— 指定されたIPアドレスに関連付けられたネットワーク・インタフェースを介したアクセスのみを許可します
listeningInterface
属性は、httpsAccess
属性を補完します。listeningInterface
属性はRESTリクエストを受け入れるサーバー・ネットワーク・インタフェースを指定し、httpsAccess
属性はExadata RESTfulサービスへのリクエストのソースを制限します。 -
ExaCLIで使用するためにセル上にCA認証のセキュリティ証明書を設定するには、次の属性を使用します。
ノート:
次の属性は、ExaCLIからALTER CELL
コマンドを実行する場合にのみ使用できます。-
securityPubKey
- 公開キー・ファイルのURLを指定します。 -
securityPrivKey
- 秘密キー・ファイルのURLを指定します。 -
securityPrivKeyPW
- 秘密キー・ファイルが暗号化されている場合に使用するパスワードを指定します。
次に例を示します:
ExaCLI> alter cell securityPubKey="http://www.example.com/security/newkey.crt", - securityPrivKey="http://www.example.com/security/newkey.key", - securityPrivKeyPW=* password=****************
CA認証済セキュリティ証明書をアップロードした後、新しいセキュリティ証明書を表示するには、MSを再起動する必要があります。
CellCLI> alter cell restart services ms
関連項目:
CA認証済セキュリティ証明書の使用 -
-
Oracle Exadata System Softwareリリース21.2.0以降、
ilomSyslogClients
属性は、Integrated Lights Out Manager (ILOM)サービス・プロセッサ(SP)からsyslogメッセージを転送するリモート宛先を指定します。ilomSyslogClients
属性には、最大2つのloghostサーバーのカンマ区切りリストを指定できます。loghostサーバーごとに、有効なホスト名またはIPアドレスを指定する必要があります。次に例を示します:
DBMCLI> ALTER DBSERVER ilomSyslogClients="192.0.2.101,192.0.2.201"
ノート:
ILOM syslogメッセージを受信するには、指定された
ilomSyslogClients
がポート514でリスニングする必要があります。 -
Oracle Exadata System Softwareリリース22.1以降、
syslogInput
属性を使用すると、ローカル・ホスト(データベース・サーバーまたはストレージ・サーバー)上のsyslogで追加のログをリモート・ログ・サーバーに転送できます。syslogInput
属性を構成するための構文は、次のとおりです:syslogInput = ('selector @[@]node[:remote_port]' [, 'selector @[@]node[:remote_port]']... )
前述の構文で、selectorは転送される追加のログを指定します。selector値には、次のエントリを含めることができます:
-
audit
-/var/log/audit/audit.log
で監査ログを指定します。 -
aide
-/var/log/aide/aide.log
でAdvanced Intrusion Detection Environment (AIDE)ログを指定します。 -
yum
-/var/log/yum.log
でYUMログを指定します。
複数のselectorエントリは、セミコロン(
;
)文字で区切る必要があります。各nodeは、1つまたは2つのアットマーク(
@
)文字が前に付いたホスト名またはIPアドレスを使用して指定します。1つのアットマーク(@
)を含めて通信にUDPを使用することも、2つのアットマーク文字(@@
)を指定してTCPを使用することもできます。デフォルトでは、リモート・システムはポート514 (デフォルトのrsyslogdポート)で通信を受信します。コロン(
:
)文字とリモート・ポート番号をnodeの指定に追加することで、別のポート番号を指定できます次の例では、デフォルトのrsyslogdポート(514)でUDPを使用して監査ログおよびAIDEログを受信するように
loghost1
が構成されています。また、loghost2
は、ポート10514でTCPを使用してYUMログを受信するように構成されています。DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogInput=('audit;aide @loghost1','yum @@loghost2:10514')
追加のログ転送を停止および削除するには、
syslogInput
を空の文字列に設定します。次に例を示します:DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogInput=''
-
-
capacity-on-demandを使用して、Oracle Exadataのアクティブ・コアの数を増やすには、
pendingCoreCount
属性を設定します。関連項目:
例
例9-8は、snmpSubscriber
のasrmPort
フィールドを設定する方法を示しています。
例9-9は、自動診断パックのアップロード機能を有効および無効にする方法を示しています。
例9-10は、データベース・サーバーに電子メール通知を設定する方法を示しています。
例9-11は、SNMPユーザーを変更する方法を示しています。
例9-12は、単一のSNMPユーザーを変更する方法を示しています。
例9-13は、データベース・サーバー上の電子メール設定を確認する方法を示しています。
例9-14は、電子メールのメッセージの形式の変更方法を示しています。
例9-15は、データベース・サーバー上のSNMP設定を確認する方法を示しています。
例9-16は、電子メール・アラートのタイプの指定方法を示しています。この例では、1つのサブスクライバがハードウェアおよびソフトウェアを取得し、もう1つのサブスクライバがADRアラートを取得します。
例9-17は、データベース・サーバー・サービスを起動および停止する方法を示しています。
例9-18は、データベース・サーバー上にLEDを設定する方法を示しています。
例9-19は、キャパシティ・オンデマンドの保留中のコア数の設定を示しています。
例9-20は、syslogconf
属性を使用してルールを追加する方法を示しています。
例9-21は、テスト・メッセージを使用してルールを追加および検証する方法を示しています。
例9-22は、syslog.conf
のルールを削除する方法を示しています。
例9-23は、Exadata RESTfulサービスへのHTTPSアクセスを特定のIPアドレスの範囲に制限する方法を示しています。
例9-8 snmpSubscriberのasrmPortの設定
DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpSubscriber=((host=host1,port=162,community=public,type=asr,asrmPort=16161))
例9-9 自動診断パックのアップロードの有効化と無効化
dbserver
オブジェクトのdiagPackUploadEnabled
属性を設定すると、この機能を有効化または無効化できます。
この機能を無効にする場合は属性をfalse
に、有効にする場合はtrue
に設定します。デフォルトはtrue
です。
DBMCLI> ALTER DBSERVER diagPackUploadEnabled=FALSE
例9-10 データベース・サーバーへの電子メール通知の構成
この例には、複数のSNMPサブスクライバが含まれています。host2
はSNMP v3サブスクライバであるため、community
の指定はありません。かわりに、SNMP v3サブスクライバに対しては、既存のSNMPユーザーを指定する必要があります。SNMPユーザーの変更の例については、次も参照してください。
DBMCLI> ALTER DBSERVER mailServer='my_mail_relay.example.com', -
smtpFromAddr='john.doe@example.com', -
smtpFrom='John Doe', -
smtpToAddr='jane.smith@example.com', -
snmpSubscriber=((host=host1,port=162,community=snmpcommunity,type=v1), -
(host=host2,port=162,snmpuser=user2,type=v3)), -
notificationPolicy='clear', -
notificationMethod='mail,snmp'
例9-11 SNMPユーザーの変更
この例は、SNMPユーザー構成を示しています。ここでは、管理者はパスワードの入力を求められます。この例には1つのユーザー定義が含まれていますが、同じ方法を拡張して同じコマンドで複数のSNMPユーザーを定義することもできます。
DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpuser = ((name=ASR, authprotocol=md5, authpassword=*, \
privprotocol=AES, privpassword=*))
snmpUser ASR authpassword: password
Confirm snmpUser ASR authpassword: password
snmpUser ASR privpassword: password
Confirm snmpUser ASR privpassword: password
例9-12 SNMPユーザーの変更
次のコード例は、SNMPユーザーの追加、そのユーザーのパスワードの変更、そのユーザーの削除を示しています。
## adding users individually
DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpuser.user2=(authprotocol=SHA,authpassword=*)
snmpUser user2 authpassword: password
Confirm snmpUser user2 authpassword: password
snmpUser ((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES)) has been replaced with
((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES),(name=user2, authProtocol=SHA)).
...
## changing a password of an existing user
DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpuser.user2 = (authprotocol=SHA,authpassword=password)
## delete a user individually
DBMCLI> ALTER DBSERVER snmpuser.user2=''
snmpUser ((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES),(name=user2, authProtocol=SHA)) has
been replaced with ((name=user1, authProtocol=SHA, privProtocol=AES)).
...
例9-13 データベース・サーバー上の電子メール設定の確認
DBMCLI> ALTER DBSERVER VALIDATE MAIL
例9-14 電子メールのメッセージの形式の変更
DBMCLI> ALTER DBSERVER emailFormat='text'
DBMCLI> ALTER DBSERVER emailFormat='html'
例9-15 データベース・サーバー上のSNMP設定の確認
DBMCLI> ALTER DBSERVER VALIDATE SNMP
例9-16 電子メール・アラートのタイプの指定
ALTER DBSERVER emailSubscriber= \
((email="email1@example.com",alertType="HARDWARE,SOFTWARE"), \
(email="email2@example.com",alertType="ADR"))
例9-17 データベース・サーバー・サービスの起動および停止
DBMCLI> ALTER DBSERVER SHUTDOWN SERVICES MS
DBMCLI> ALTER DBSERVER RESTART SERVICES MS
表9-18 データベース・サーバーLEDの設定
DBMCLI> ALTER DBSERVER LED OFF
DBMCLI> ALTER DBSERVER LED ON
例9-19 保留コア数の設定
この例は、データベース・サーバーで保留中のコア数を設定する方法を示しています。正しい値が設定されていることを確認するには、LIST DBSERVER
コマンドを使用します。
DBMCLI> ALTER DBSERVER pendingCoreCount=20
例9-20 syslogconf属性の使用
DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogconf=('*.err;authpriv.none @loghost', -
'*.emerg @loghost')
例9-21 ルールの追加および検証
DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogconf=('kern.crit @loghost')
DBMCLI> ALTER DBSERVER VALIDATE syslogconf 'kern.crit'
例9-22 すべてのsyslog.confルールの削除
DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogconf=''
例9-23 Exadata RESTfulサービスへのHTTPSアクセスの制限
次のコマンドは、192.168.10.1から192.168.10.255までの範囲でIPアドレスを持つホストへのHTTPsポート・アクセスを許可します。
DBMCLI> ALTER DBSERVER httpsAccess="192.168.10.0/24"
例9-24 Syslogフォーマットをカスタム文字列に設定してデフォルト・フォーマットに戻す
DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogformat="%TIMESTAMP:::date-rfc3339% %HOSTNAME%%syslogtag%
%syslogseverity-text%:%msg:::sp-if-no-1st-sp%%msg:::drop-last-lf%\\n"
DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogformat="%TIMESTAMP% %HOSTNAME% %msg%\\n"
DBMCLI> ALTER DBSERVER syslogformat=""