3.5.3.1 ライトバックPMEMキャッシュの有効化

ライトバックPMEMキャッシュは、ライトバック・フラッシュ・キャッシュとの組合せでのみサポートされます。したがって、ライトバックPMEMキャッシュを有効にするには、ライトバック・フラッシュ・キャッシュも有効にする必要があります。

ノート:

Oracle Exadata System Softwareリリース23.1.0以降では、PMEMキャッシュはライトスルー・モードでのみ動作するため、ライトバックPMEMキャッシュを有効にすることはできません。

ノート:

アプリケーションのパフォーマンスへの影響を抑えるには、ワークロードが低い期間にキャッシュ・モードを変更します。

次のコマンド例では、手順の対象となるストレージ・サーバーのホスト名を含むcell_groupという名前のテキスト・ファイルを使用します。

  1. 現在のフラッシュ・キャッシュ・モード設定(flashCacheMode)を確認します:
    # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "list cell detail" | grep flashCacheMode
  2. フラッシュ・キャッシュがライトバック・モードの場合:
    1. フラッシュ・キャッシュを変更する前に、すべての物理ディスクがNORMAL状態であることを検証します。
      # dcli –l root –g cell_group cellcli –e "LIST PHYSICALDISK ATTRIBUTES name,status" | grep –v NORMAL
      コマンドでは行が戻されません。
    2. フラッシュ・キャッシュ内のダーティ・データの量を確認します。
      # dcli –g cell_group –l root cellcli -e "LIST METRICCURRENT ATTRIBUTES name,metricvalue WHERE name LIKE \'FC_BY_DIRTY.*\' "
    3. フラッシュ・キャッシュをフラッシュします。

      フラッシュ・キャッシュが、すべての使用可能なフラッシュ・セル・ディスクを使用する場合は、フラッシュ・ディスクをリストするかわりにALLキーワードを使用できます。

      # dcli –g cell_group –l root cellcli -e "ALTER FLASHCACHE CELLDISK=\'FD_02_dm01celadm12,
      FD_03_dm01celadm12,FD_00_dm01celadm12,FD_01_dm01celadm12\' FLUSH"
    4. フラッシュ・キャッシュのフラッシュ操作の進行状況を確認します。

      メトリックFC_BY_DIRTYがゼロになると、フラッシュ・プロセスは完了します。

      # dcli -g cell_group -l root cellcli -e "LIST METRICCURRENT ATTRIBUTES name, metricvalue WHERE name LIKE \'FC_BY_DIRTY.*\' " 

      属性flushstatusCompletedに設定されているかどうかを確認することもできます。

      # dcli -g cell_group -l root cellcli -e "LIST CELLDISK ATTRIBUTES name, flushstatus, flusherror" | grep FD 
    5. フラッシュ・キャッシュがフラッシュされた後、フラッシュ・キャッシュを削除します。
      # dcli -g cell_group -l root cellcli -e "drop flashcache" 
    6. フラッシュ・キャッシュをライトバック・モードで使用するようにセルを変更します。
      # dcli -g cell_group -l root cellcli -e "ALTER CELL flashCacheMode=writeback"
    7. フラッシュ・キャッシュを再作成します。

      フラッシュ・キャッシュが、すべての使用可能なフラッシュ・セル・ディスクを使用する場合は、セル・ディスクをリストするかわりにALLキーワードを使用できます。

      size属性を指定しない場合、フラッシュ・キャッシュは各セル・ディスク上の使用可能な領域をすべて消費します。

      # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "create flashcache celldisk=\'FD_02_dm01celadm12,
      FD_03_dm01celadm12,FD_00_dm01celadm12,FD_01_dm01celadm12\'
    8. flashCacheModewritebackに設定されていることを確認します。
      # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "list cell detail" | grep flashCacheMode
  3. PMEMキャッシュをフラッシュします。

    PMEMキャッシュが、すべての使用可能なPMEMセル・ディスクを使用する場合は、次に示すようにALLキーワードを使用できます。

    # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "ALTER PMEMCACHE ALL FLUSH"

    それ以外の場合は、CELLDISK="cdisk1 [,cdisk2] ..."句を使用して特定のディスクをリストします。

  4. PMEMキャッシュを削除します。
    # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "DROP PMEMCACHE"
  5. PMEMキャッシュをライトバック・モードで使用するようにセルを変更します。
    # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "ALTER CELL pmemCacheMode=WriteBack"

    Oracle Exadata System Softwareリリース20.1.0以降、このコマンドでは、PMEMキャッシュをライトスルー・モードで使用するベスト・プラクティスの推奨事項に関する警告が表示され、変更の確認を求めるプロンプトが表示されます。

  6. PMEMキャッシュを再作成します。

    PMEMキャッシュが使用可能なPMEMセル・ディスクをすべて使用する場合、次に示すようにALLキーワードを使用できます。それ以外の場合は、CELLDISK="cdisk1 [,cdisk2] ..."句を使用して特定のディスクをリストします。size属性を指定しない場合、PMEMキャッシュは各セル・ディスク上の使用可能な領域をすべて消費します。

    # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "CREATE PMEMCACHE ALL"
  7. pmemCacheModewritebackに設定されていることを確認します。
    # dcli –l root –g cell_group cellcli -e "list cell detail" | grep pmemCacheMode