2.9.2.1 Oracle Exadata System Softwareリリース11.2.3.2.1以上を実行するシステムでの、非ルートLVMパーティションの拡張

この手順では、Oracle Exadata System Softwareリリース11.2.3.2.1以降を実行するシステム上で、非ルート(/u01)パーティションのサイズを拡大する方法について説明します。

この手順では、サーバーを停止する必要はありません。

  1. 現在の環境に関する情報を収集します。
    1. dfコマンドを使用して、/u01パーティションの空き領域および使用済領域の容量を確認します。
      # df -h /u01
      

      次に、コマンドの出力例を示します。

      Filesystem                    Size  Used Avail Use% Mounted on
      /dev/mapper/VGExaDb-LVDbOra1   99G   25G  70G   26% /u01
    2. lvsコマンドを使用して、/u01ファイル・システムで使用される現在の論理ボリューム構成を表示します。
      # lvs -o lv_name,lv_path,vg_name,lv_size
      

      次に、コマンドの出力例を示します。

       LV        Path                   VG      LSize
       LVDbOra1  /dev/VGExaDb/LVDbOra1  VGExaDb 100.00G
       LVDbSwap1 /dev/VGExaDb/LVDbSwap1 VGExaDb  24.00G
       LVDbSys1  /dev/VGExaDb/LVDbSys1  VGExaDb  30.00G
       LVDbSys2  /dev/VGExaDb/LVDbSys2  VGExaDb  30.00G
      
  2. dfコマンドを使用して、/u01パーティションで使用されているファイル・システム・タイプを特定します。
    # df -hT /u01
    

    次に、コマンドの出力例を示します。

    Filesystem                    Type  Size  Used Avail Use% Mounted on
    /dev/mapper/VGExaDb-LVDbOra1   xfs   99G   25G  70G   26% /u01

    この例では、ファイル・システム・タイプはxfsです。

  3. ファイル・システム・タイプがxfsでない場合は、次のtune2fsコマンドを使用してオンライン・サイズ変更オプションを確認します。ファイル・システム・タイプがxfsの場合は、このステップをスキップできます。
    tune2fs -l /dev/mapper/vg_name | grep resize_inode
    

    resize_inodeオプションが、コマンド出力に表示されます。オプションが表示されない場合、パーティションのサイズ変更の操作をする以前に、ファイル・システムがアンマウントしています。パーティションのサイズを変更する場合は、Oracle Exadata System Softwareリリース11.2.3.2.1より前のリリースを実行するシステムでの、非ルートLVMパーティションの拡張を参照してください。

  4. ボリューム・グループVGExaDbの使用可能な領域を確認するには、vgdisplayコマンドを使用します。
    # vgdisplay -s
    

    次に、コマンドの出力例を示します。

    "VGExaDb" 834.89 GB [184.00 GB used / 650.89 GB free]
    

    コマンドの出力で空き領域が1GB未満と表示された場合は、論理ボリュームもファイル・システムも拡大できません。アップグレードの際にdbnodeupdate.shユーティリティで作成されるLVMスナップショットのために、VGExaDbボリューム・グループ内に、少なくとも1GBの空き領域が必要です。

    十分な空き領域がない場合、reclaimdisks.shユーティリティが実行中であるかどうか確認してください。ユーティリティが実行されていない場合、次のコマンドを実行して、ディスク領域をリクレイムします。

    # /opt/oracle.SupportTools/reclaimdisks.sh -free -reclaim 
    

    ユーティリティが実行中で、十分な空き領域がない場合、LVMはサイズ変更できません。

    ノート:

    • reclaimdisks.shは、RAID再構築(ディスクの置換えまたは拡張)と同時に実行できません。RAID再構築が完了するまで待機してから、reclaimdisks.shを実行してください。

  5. 論理ボリュームのサイズを変更するには、lvextendコマンドを使用します。
    # lvextend -L +sizeG /dev/VGExaDb/LVDbOra1
    

    前述のコマンドで、sizeは論理ボリュームに追加する領域の容量です。

    次の例では、拡大する論理ボリュームは10GBです。

    # lvextend -L +10G /dev/VGExaDb/LVDbOra1
    
  6. 論理ボリューム内のファイル・システムのサイズを変更します。
    • ext3およびext4のファイル・システム・タイプについては、resize2fsコマンドを使用します。

      # resize2fs /dev/VGExaDb/LVDbOra1
    • xfsのファイル・システム・タイプについては、xfs_growfsコマンドを使用します。

      # xfs_growfs /u01
  7. dfコマンドを使用して、領域が拡張されたことを確認します
    # df -h /u01