5.13.5 スワップ領域のサイズの増加

この手順では、ユーザー・ドメインで構成されたスワップの容量を増やす方法について説明します。

  1. ボリューム・グループVGExaDbの使用可能な領域を確認するには、vgdisplayコマンドを使用します。
    # vgdisplay VGExaDb -s
    

    次に、コマンドの出力例を示します。

    "VGExaDb" 53.49 GiB [42.00 GiB used / 11.49 GiB free]
    

    コマンドの出力で空き領域が1GB未満と表示された場合は、論理ボリュームもファイル・システムも拡大できません。アップグレードの際にdbnodeupdate.shユーティリティで作成されるLVMスナップショットのために、VGExaDbボリューム・グループ内に、少なくとも1GBの空き領域が必要です。ボリューム・グループに十分な空き領域がない場合、新しいディスクをLVMに追加する必要があります。

  2. 論理ボリュームを作成してスワップ領域のサイズを大きくするには、次のように、lvcreateコマンドを使用します。

    次の例では、LVDbSwap2という名前の8GBの論理ボリュームが新たに作成されます。

    # lvcreate -L 8G -n LVDbSwap2 VGExaDb
    
  3. SWAP2のような一意のラベルのスワップ・デバイスとして論理ボリュームを新たに設定するには、次のように、mkswapコマンドを使用します。一意のラベルは、/etc/fstabファイルで現在使用されていないデバイスのLABELエントリです。
    # mkswap -L SWAP2 /dev/VGExaDb/LVDbSwap2
    
  4. 新しいスワップ・デバイスを有効にするには、swaponコマンドを使用します。
    # swapon -L SWAP2
    
  5. 新しいスワップ・デバイスが有効であることを確認するには、swaponコマンドを使用します。
    # swapon -s
    

    次に、コマンドの出力例を示します。

    Filename         Type            Size      Used     Priority
    /dev/dm-3        partition       8388604   306108   -1
    /dev/dm-4        partition       8388604   0         -2
    
  6. /etc/fstabファイルを編集して、存在するスワップ・エントリをコピーして新しいスワップ・デバイスを追加し、新しいスワップ・デバイスの作成で使用したラベルへの新しいエントリのLABEL値を変更します。次の例では、新しいスワップ・デバイスが、/etc/fstabファイルにLABEL=SWAP2として追加されます。
    # cat /etc/fstab
    LABEL=DBSYS   /                       ext4    defaults        1 1
    LABEL=BOOT    /boot                   ext4    defaults,nodev        1 1
    tmpfs         /dev/shm                tmpfs   defaults,size=7998m 0
    devpts        /dev/pts                devpts  gid=5,mode=620  0 0
    sysfs         /sys                    sysfs   defaults        0 0
    proc          /proc                   proc    defaults        0 0
    LABEL=SWAP    swap                    swap    defaults        0 0
    LABEL=SWAP2   swap                    swap    defaults        0 0
    LABEL=DBORA   /u01                    ext4    defaults        1 1
    /dev/xvdb     /u01/app/12.1.0.2/grid  ext4    defaults        1 1
    /dev/xvdc       /u01/app/oracle/product/12.1.0.2/dbhome_1       ext4   defaults        1 1