6.12 ゲストへのメモリー割当ての変更

ゲストへのメモリー割当ては、vm_makerを使用して変更できます。

この操作には、ゲストの再起動が必要です。メモリー構成の変更後に、vm_makerゲストを再起動することもできます。

  1. ゲストが使用するメモリーの量を減らす場合は、最初にゲストでOracle Databaseのメモリーの使用量とオペレーティング・システムのヒュージ・ページの構成設定を確認して調整する必要があります。
    1. データベースのSGAサイズを確認し、そのサイズを必要に応じて縮小します。

      ゲストで実行しているメモリー要件を最初に縮小しておかないと、ゲストは再起動に失敗することがあります。これは、Oracle Linuxオペレーティング・システムの起動時に、ヒュージ・ページ用に大量のメモリーを確保しようとするためです。詳細は、My Oracle SupportのドキュメントID 361468.1を参照してください。

    2. オペレーティング・システム構成を確認して、ヒュージ・ページのメモリー割当てを必要に応じて減らします。
    3. オペレーティング・システムのカーネル構成ファイル(/etc/sysctl.conf)でヒュージ・ページの設定を変更する場合は、initramfsファイルを再生成することでシステム構成の変更を反映します。

      既存のinitramfsファイルをバックアップしてから、dracutコマンドを使用してファイルを再生成する必要があります。次に例を示します:

      # ls -l /boot/initramfs-$(uname -r).img
      -rw------- 1 root root 55845440 Jan  8 10:34 /boot/initramfs-4.14.35-2047.508.3.3.el7uek.x86_64.img
      
      # cp /boot/initramfs-$(uname -r).img backup_directory
      
      # dracut --force
  2. KVMホストに接続します。

    この手順の残りの部分は、KVMホスト内で実行します。

  3. ゲストで使用するメモリーの量を増やす場合は、次のコマンドを使用して、利用可能なメモリーの空き容量を確認します。
    # /opt/exadata_ovm/vm_maker --list --memory

    この出力では、Available memory (now)Available memory (delayed)の間の最小値が空きメモリーの限度になります。

    ノート:

    ゲストに空きメモリーを割り当てるときには、メタデータとコントロール構造を格納するために、約1%から2%の空きメモリーを確保しておいてください。
  4. ゲストのメモリー割当てを変更して、ゲストを再起動します。

    たとえば、db01_guest01.example.comを変更して、32GBのメモリー割当てを設定するには、次のコマンドを使用します。

    # /opt/exadata_ovm/vm_maker --set --memory 32G --domain db01_guest01.example.com --restart-domain

    コマンドはゲストをシャットダウンし、メモリー設定を変更して、ゲストを再起動します。