6.19.2.1.5 KVMゲストのリカバリと再起動

KVMホストからすべてのKVMゲストをリカバリします。

この手順は、方法1: すべてのKVMゲストのバックアップで説明されている推奨バックアップ手順を補完するものです。これは、リカバリ後にKVMホストが動作可能であることと、すべてのゲストがリカバリされることが前提となっています。

  1. ゲスト記憶域リポジトリ(/EXAVMIMAGES)バックアップを保持するバックアップNFSサーバーをマウントし、/EXAVMIMAGESファイル・システムをリストアします。
    # mkdir -p /root/mnt
    # mount -t nfs -o ro,intr,soft,proto=tcp,nolock nfs_ip:/location_of_backup /root/mnt
  2. /EXAVMIMAGESファイル・システムをマウントします。
    # mount -t xfs /dev/VGExaDb/LVDbExaVMImages /EXAVMIMAGES
  3. /EXAVMIMAGESファイル・システムをリストアします。

    たとえば、すべてのゲストをリストアするには、次のコマンドを使用します。

    # tar --acls --xattrs --xattrs-include=* --format=pax -Spxvf /root/mnt/exavmimages.tar.bz2 -C /
  4. 各ゲストのXML構成ファイルを確認します。

    KVMホストのリカバリ中に、各ゲストのXML構成ファイルが/etc/libvirt/qemu/guestname.XMLにリストアされます。また、前のステップでは、各ゲストのXMLファイルのコピーが/XML/guestname.XMLにリストアされます。

    各ゲストのXML構成ファイルを比較します。次に例を示します:

    # diff /etc/libvirt/qemu/guestname.xml /XML/guestname.xml

    ほとんどの場合、それらのXML構成ファイルは同じになります。ただし、差異がある場合は、両方のファイルを調べ、最新の構成を/etc/libvirt/qemu/guestname.xmlにコピーする必要があります。

  5. リストアされた各ゲストをKVMハイパーバイザで定義します。
    # virsh define /etc/libvirt/qemu/guestname.xml
  6. リストアされた各ゲストに対して自動起動を有効にします。
    # /opt/exadata_ovm/vm_maker --autostart guestname --disable
    # /opt/exadata_ovm/vm_maker --autostart guestname --enable
  7. NFSバックアップをアンマウントします。
    # umount /root/mnt
  8. fstabファイル内の/EXAVMIMAGESへのすべての参照をリストアします。

    /etc/fstabファイルで、/EXAVMIMAGESを参照するすべての行のコメントを削除します。

  9. 各ゲストを起動します
    # /opt/exadata_ovm/vm_maker --start-domain guestname
この時点で、すべてのゲストがOracle Grid InfrastructureとOracle Databaseインスタンスとともに稼働します。