7.3.6 DB_UNIQUE_NAMEでExadataストレージを共有する複数クラスタをサポート

同じストレージを共有するデータベースに対して、同じDB_UNIQUE_NAME値を使用できるようになりました。この機能により、同じストレージ・セルを共有するOracle Multitenantクラスタ・データベースが同じDB_UNIQUE_NAMEを持つことができます。

以前のリリースでは、複数のクラスタがExadataストレージを共有できるのは、各インスタンスのDB_UNIQUE_NAME値がすべてのクラスタでグローバルに一意である場合にだけでした。Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0では、各クラスタに独自のDB_UNIQUE_NAMEネームスペースを設定できます。つまり、異なるクラスタ間で同じDB_UNIQUE_NAME値を使用できるということです。たとえば、以前のリリースでは、cluster1およびcluster2は、DB_UNIQUE_NAMEパラメータをdb1に設定したデータベースを1つ(cluster1またはcluster2)しか持てませんでした。このリリースでは、各クラスタでASMスコープのセキュリティを構成すれば、DB_UNIQUE_NAMEパラメータをdb1に設定したデータベースを両方のクラスタが持つことができます。

この機能により、Exadataストレージを共有する異なるクラスタが、DB_UNIQUE_NAME割当てを調整して名前の競合を回避する必要がなくなります。各クラスタでは、クラスタごとにASMスコープのセキュリティを構成しているかぎり、他のクラスタと調整することなく、任意のDB_UNIQUE_NAME値を選択できます。

ASMスコープのセキュリティが構成されている場合、ASMクラスタ名を使用して、ストレージ・サーバーにアクセスする際のDB_UNIQUE_NAMEを修飾します。各データベースについて収集されるメトリックと統計は、I/Oリソース管理(IORM)、フラッシュ・キャッシュ、隔離、セルのオフロードなど様々な領域で、asmcluster.databaseの名前の修飾も使用します。

警告:

同じDB_UNIQUE_NAMEを持つように複数のデータベースを構成する場合、そのデータベースをOracle Zero Data Loss Recovery Applianceにバックアップできません。各データベース・インスタンスのDB_UNIQUE_NAMEは、Oracle Zero Data Loss Recovery Applianceのスコープ内で一意である必要があります。

最小要件:

  • Oracle Exadata System Softwareリリース19.1.0
  • DB_UNIQUE_NAMEが等しい各データベースは、異なるOracle ASMクラスタに存在する必要があります。
  • Oracle ASMクラスタごとに構成されたASMスコープのセキュリティ