4.4 ExascaleでのOracle Managed Filesの使用
ExascaleでOracle Databaseファイルを格納するには、Oracle DatabaseのOracle Managed Files (OMF)機能を使用することをお薦めします。
OMFを使用すると、Exascaleボールトをターゲット宛先として指定するOracle Databaseインスタンス・パラメータ(init.oraパラメータ)を簡単に定義できます。次に例を示します:
db_create_file_dest=@MYVAULT
db_create_online_log_dest_1=@MYVAULT
db_recovery_file_dest=@MYVAULT
SQLコマンドでOracle Databaseファイル名を指定する際に、OMFを使用することもできます。次に例を示します:
SQL> CREATE TABLESPACE mytbs DATAFILE '@MYVAULT' SIZE 10G;
必要に応じて、Exascaleボールト内のより具体的なパスを含むOMFファイルの場所を指定できます。次に例を示します:
db_create_file_dest=@MYVAULT/mylocation/
ノート:
Exascaleボールト内のパスでOMFファイルの場所を指定する場合は、値の末尾にスラッシュ文字(/
)を含める必要があります。
この要件は、SQLコマンドでExascaleボールト内のパスを指定したり、Oracle Databaseクライアント(RMANなど)へのパスを指定する場合にも適用されます。次に例を示します:
RMAN> set archivelog destination to '@MYVAULT/mylogs/';
OMFを使用すると、次のファイル・ネーミング規則を使用して、Oracle Databaseファイルが自動的に作成および管理されます:
OMF_dest/[cluster_details/]db_unique_name/[pdb_guid_name/]file_type/[date_stamp/]name.OMF.random
ファイル・ネーミング規則では:
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OMF_dest: コンテキストに応じて、OMF_destは、SQLコマンドで直接指定されたOMFターゲット値または関連するOMFインスタンス・パラメータの値を指定します。たとえば、SQLコマンドで明示的に値が指定されていない場合、データ・ファイルには
db_create_file_dest
の値が使用される一方で、アーカイブREDOログ・ファイルにはdb_recovery_file_dest
の値が使用されます。 -
vault: Exascaleボールト名を指定します。
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cluster_details: Oracleデータベースを含むOracle Grid Infrastructure (GI)クラスタを識別します。値は、形式clustername-clusterGUIDを使用します。
GIクラスタのclusterGUIDを検出するには、次のコマンドを使用できます:
# crsctl get css clusterguid
OracleデータベースがGIクラスタに関連付けられていない場合、この要素はファイル・パスに含まれません。
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db_unique_name: db_unique_nameデータベース・パラメータ値を使用してOracleデータベースを識別します。
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pdb_guid_name: プラガブル・データベース(PDB)を識別します。Oracleデータベースがマルチテナント・コンテナ・データベース(CDB)でない場合、この要素はファイル・パスに含まれません。
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file_type: Oracle Databaseファイル・タイプ(
DATAFILE
、ONLINELOG
、CONTROLFILE
など)を識別します。 -
date_stamp: ファイルの作成日を指定します。この要素は、アーカイブ・ログ・ファイルや自動生成されたバックアップ・ファイルなど、時間の経過とともにファイルが自動的に生成される特定のOracle Databaseファイル・タイプの場合にのみ含まれます。
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name: OMFファイル名を指定します。具体的な値は、Oracle Databaseファイル・タイプによって異なります。たとえば、データ・ファイル名には関連する表領域名が含まれる一方で、アーカイブ・ログ・ファイル名ではログ・スレッドおよび順序番号が識別されます。
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random: 一意性を保証するランダムな英数字文字列を指定します。