4.1 ExascaleでのOracle Grid Infrastructureの使用

このトピックでは、ExascaleストレージでOracle Grid Infrastructureをネイティブにサポートする方法の概要を示します。

Oracle Grid Infrastructure (GI)には、GIクラスタ構成およびノード・メンバーシップを管理する2つの重要なコンポーネント(Oracle Cluster Registry (OCR)と投票ファイル)があります。Oracle Grid Infrastructure 23ai (リリース23.5.0)以降では、Exascaleを使用すると、これらの重要なファイルをネイティブに格納できます。

ExascaleとともにOracle Grid Infrastructureを構成する手順の大まかな概要を次に示します。この手順は、Oracle Exadata Deployment Assistant (OEDA)を使用してExascaleストレージを使用するVMクラスタを作成するときに自動化されます。

  1. OCRおよび投票ファイルを管理するExascaleユーザーをプロビジョニングします。

    GIクラスタ内のすべてのノードでOCRおよび投票ファイルにアクセスするには、同じExascaleユーザーを使用する必要があります。

  2. OCRおよび投票ファイル用にExascaleボールトを作成します。

    GIクラスタのOCRおよび投票ファイルを格納するためにボールトを専用にすることも、他のファイルも格納するためにボールトを使用することもできます。

    可能性のある混乱や操作の侵害を回避するために、複数のGIクラスタのOCRおよび投票ファイルを1つのボールトに格納しないでください。

  3. GIクラスタ内のすべてのノードでOracle Grid InfrastructureソフトウェアにExascaleユーザー・ウォレットをインストールします。

  4. ExascaleボールトをOCRおよび投票ファイルの場所として使用するようにOracle Grid Infrastructureを構成します。

構成が完了すると、OCRおよび投票ファイルはExascaleボールトに配置され、Exascaleファイルのようにアクセスおよび管理できます。ExascaleでのOCRおよび投票ファイルの参照は、基本的にOracle Automatic Storage Management (ASM)を使用するのと同じです。根本的な違いは、ASMディスク・グループのかわりにExascaleボールトを使用することです。

デフォルトでは、OCRおよび投票ファイルは高い冗長性(トリプル・ミラー化)で作成されます。