9.7.3.2 既存のフル・クローンまたはスタンバイ・データベースのテスト・マスターへの変換

すでに存在しているフル・クローンまたはスタンバイ・データベースをテスト・マスターとして利用したい場合は、そのデータベースをテスト・マスターに変換できます。

スタンバイ・データベースは、テスト・マスターとして作動している間、REDO適用を実行できません。
  1. Oracle Data Guardスタンバイ・データベースを使用している場合は、次のステップを実行します。
    1. Data Guardレプリカを初めて作成する場合は、My Oracle Supportノート1617946.1のステップを使用します。

      Data Guardコピーを、READ ONLY状態で開くためには十分なREDOが適用されている必要があります。

    2. テスト・マスターが物理スタンバイ・データベースで、機密データの削除やマスクなど、テスト・マスターに変更を加える必要がある場合は、次のステップを実行します。
      1. スタンバイ・データベースをスナップショット・スタンバイに変換します。

        ノート:

        Oracle Data Guardスナップショット・スタンバイはOracle Exadataスナップショットとは異なります。Oracle Data Guardスナップショット・スタンバイは、読取り/書込みで開いているソース・データベースの完全なコピーです。Oracle Data Guardスナップショット・スタンバイへの変換は1つのコマンドを使用する単純な操作です。Oracle Data Guardスナップショット・スタンバイでは、後の手順でのテストに備えて、テスト・マスターへの変更やリフレッシュを容易に行うことができます。Oracle Data Guardスナップショット・スタンバイ・データベースの詳細は、Oracle Data Guard概要および管理(この項の最後に記載)を参照してください。
      2. 必要に応じてスタンバイ・データベースを変更します。
    3. スタンバイ・データベースが一貫性のある状態で、READ ONLYモードで開くことができる場合は、スタンバイへのログのトランスポートを停止してスタンバイでのREDOの適用を無効にする必要があります。
      DGMGRL> edit database TESTMASTER set property logshipping=OFF;
      Property "logshipping" updated

      物理スタンバイ・データベースをスナップショット・スタンバイに変換していない場合は、REDO適用を停止します。

      DGMGRL> edit database TESTMASTER set state=APPLY-OFF;
      Succeeded
      
  2. テストマスターのデータファイルが格納されるディスク・グループ上のアクセス制御がすでに有効化されていない場合は、ディスク・グループ上のアクセス・コントロールを有効にします。

    ディスク・グループは、Oracle Exadataのストレージ・サーバー上にある必要があります。

    SQL> ALTER DISKGROUP DATA SET ATTRIBUTE 'ACCESS_CONTROL.ENABLED' = 'TRUE';
    
  3. すべてのデータ・ファイルに所有権を付与します。
  4. すべてのデータ・ファイルの書込み権限を削除して、誤って上書きされることを防ぎます。

    ファイル権限を読取り専用に設定できるのはOracle ASMインスタンスでのSQLコマンドのみです。SQLでは書込み権限を削除できません。

    SQL> ALTER DISKGROUP DATA set permission owner=read ONLY, group=read ONLY, other=none for file 'FILENAME';
    

    これにより、スナップショットが作成され、ベース・ファイル所有者以外のユーザーによって所有されます。