2.3.3 グリッド・ディスクのサイズ変更
グリッド・ディスクとOracle ASMディスク・グループのサイズを変更して、空き領域が多すぎるディスクはサイズを減らしたり、最大容量に近いディスクはサイズを増やしたりできます。
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内部バックアップの場合: 使用可能な領域の割当ては、DATAディスク・グループで40%、RECOディスク・グループで60%です。
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外部バックアップの場合: 使用可能な領域の割当ては、DATAディスク・グループで80%、RECOディスク・グループで20%です。
システムのセル・ディスクに使用可能な空き領域が存在せず、1つのディスク・グループ(RECOなど)に十分な空き領域がある場合、RECOディスク・グループのサイズを縮小し、DATAディスク・グループに空き領域を割り当てなおすことができます。RECOディスク・グループの縮小後に使用可能な空き領域は、DATAディスク・グループに割り当てられた既存の領域から離れた場所にあります。グリッド・ディスクはセル・ディスク上の任意の場所にある領域を使用でき、隣接している必要はありません。
セル・ディスクに既存のグリッド・ディスクを拡大する十分な領域がすでに存在している状態で、グリッド・ディスクを拡大する場合、最初に既存のディスク・グループのサイズを変更する必要はありません。RECOディスク・グループとグリッド・ディスクが縮小される次の例のステップ2と3を省略してください(ただし、DATAグリッド・ディスクを拡大する前に、セル・ディスクに十分な空き領域があることを確認する必要があります)。管理者が確保する必要がある空き領域の量は、障害時の補償範囲のレベルによって異なります。
グリッド・ディスクのサイズを縮小する場合、ミラー化用の領域がどのように確保されるかを理解する必要があります。データは、標準または高冗長性を使用してOracle ASMによって保護され、ファイル・エクステントとして保存される1つまたは2つのデータのコピーが作成されます。これらのコピーは、個別の障害グループに保存されます。1つの障害グループで障害が発生しても、ミラー・コピーには影響がないため、データにはまだアクセスできます。
障害が発生すると、アクセスできないエクステントがOracle ASMによって再ミラー化(またはリバランス)されるため、冗長性が再確立されます。プロセスの再ミラー化を成功するには、新しいファイル・エクステントのミラー・コピーの作成に十分な空き領域がディスク・グループに存在する必要があります。十分な空き領域がないと、一部のエクステントが再ミラー化されず、他のデータ・コピーで後で障害が発生した場合に、ディスク・グループをバックアップからリストアする必要があります。領域の不足により再ミラー化プロセスが失敗すると、Oracle ASMはエラーを送信します。
Oracle Exadata System Softwareリリース12.1.2.1.0以上を使用するか、バグ19695225のパッチをソフトウェアに適用する必要があります。
このグリッド・ディスクのサイズ変更手順は、ベア・メタルおよび仮想マシン(VM)のデプロイメントに適用されます。
- 使用可能な領域の容量の判別
ディスク・グループ内のディスクのサイズを増やすには、未割当てのディスク領域があることが必要です。または、別のディスク・グループが現在使用している領域を再割当てすることが必要になります。 - ドナー・ディスク・グループのOracle ASMディスクの縮小
セル・ディスク上に使用可能な空き領域がない場合は、あるディスク・グループが使用する領域を減らして、別のディスク・グループに追加のディスク領域を提供することができます。 - ドナー・ディスク・グループのグリッド・ディスクの縮小
Oracle ASMディスク・グループのディスクを縮小した後、各セルのグリッド・ディスクのサイズを縮小します。 - 使用可能な領域によるグリッド・ディスクのサイズの拡張
未割当てのディスク領域(すでに使用可能な領域、または別のOracle ASMディスク・グループで使用されている領域を縮小することで使用可能になった領域)がある場合は、グリッド・ディスクで使用されるサイズを増やすことができます。 - Oracle ASMディスクのサイズの拡張
関連するグリッド・ディスクに割り当てられた領域を増やした後で、Oracle ASMディスクに使用されるサイズを増やすことができます。
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