1.2.3.2 ライトバック・フラッシュ・キャッシュ
Write-Back Flash Cacheを使用すると、Exadata Smart Flash Cacheへの直接書込みI/Oが可能になります。
Exadata Smart Flash Cacheのライトバック・モードでは、データベース書込みは最初にフラッシュ・キャッシュ、その後ディスクに対して行われます。ライトバック・モードは、Oracle Exadata System Softwareリリース11.2.3.2.0で導入されました。
書込み集中型のアプリケーションでは、フラッシュによって提供される高速レイテンシを利用することで、ライトバック・モードから多大なメリットを得ることができます。書込み集中型のアプリケーションで、I/Oレイテンシが長い場合またはfree buffer waits
の待機がかなり多い場合は、Write-Back Flash Cacheの使用を検討する必要があります。
Exadata Smart Flash Cacheをライトバック・モードで使用すると、同じブロックへの複数の書込みが、ディスクへの書込みの前にキャッシュに吸収された場合にも、ディスクI/Oの量が減少します。節約されたI/O帯域幅は、アプリケーションのスループット向上や他のワークロードの処理のために使用できます。
ただし、ライトバック・モードの使用中にフラッシュ・デバイスで障害が発生した場合、ディスクにまだ永続化されていないデータは失われるため、ミラー・コピーからリカバリする必要があります。このため、データベース・ファイルを保護するために高冗長性(3方向ミラー化)とともにライトバック・モードを使用することをお薦めします。
Write-Back Flash Cacheの内容は再起動後も保持されるため、キャッシュへの移入に必要なウォームアップ時間が不要になります。
親トピック: スマート・フラッシュテクノロジ