リカバリ・アプライアンスでのテープ操作について

リカバリ・アプライアンスが保護されたデータベースから受け取ったバックアップはすべて、まずディスクに保存されます。その後、オプションでリカバリ・アプライアンスはこれらのバックアップをテープにコピーできます。テープへのコピーはすべて自動化されており、ポリシー主導型であり、スケジュール設定されています。

保護ポリシーでは、テープに保存したバックアップの望ましいリカバリ・ウィンドウを定義します。リカバリ・ウィンドウは、30日間などの時間間隔で表されます。バックアップは、現在の時間から遡って、この間隔内にいつでもリカバリができるように十分な期間、テープに保存されます

リカバリ・アプライアンス・バックアップはディスクからテープにコピーできます。このタスクを実行するには、メディア・マネージャ・ライブラリおよびこのジョブを管理する属性セット、保護ポリシーまたはバックアップをコピーする必要のあるデータベースなど、コピー操作のプロパティを定義するテープ・バックアップ・ジョブを作成する必要があります。ジョブ・プロパティを定義した後、このジョブの実行をスケジュールする必要があります。

ノート:

  • まだテープにコピーされていないバックアップのみ、バックアップが関連付けられている各テープ・バックアップ・ジョブ・テンプレートのテープ・バックアップ操作で処理されます。このため、初期テープ・コピー後の同じバックアップでのテープ・バックアップ操作は無効です。さらに、テープ・バックアップ操作が実行されると、最新のバックアップのみがテープにコピーされます。

    テープ上の異なるメディア・ファミリへのコピーなど、同じバックアップのコピーが複数必要な場合、テンプレートのCOPIESパラメータを使用するか、追加コピーに別のテープ・バックアップ・ジョブ・テンプレートを作成します。

  • テープまたはクラウドにコピーされた仮想完全バックアップでは、RMANのFILESPERSET=1設定が使用されます。テープにコピーされた増分バックアップでは、リカバリ・アプライアンスに対するRMANの増分バックアップ・コマンドで指定されたFILESPERSET設定が使用されます。

  • アーカイブ・ログなどのバックアップ・ピースはグループ化され、単一のピースとしてコピーされます。これらのバックアップ・ピースは、クラウドまたはテープ記憶域で大きくなります。この機能はデフォルトで無効になっており、クラウドまたはテープにコピーされるバックアップ・ピースごとに最大64のアーカイブ・ログをグループ化できます。ジョブ間待機時間の影響は、転送される個々のピースが少なくなると減少します。

  • BACKUPコマンドのKEEPオプションで作成した長期アーカイブ・バックアップは、テープに自動的にコピーされません。COPY_BACKUPまたはMOVE_BACKUPプロシージャを使用して、手動でコピーする必要があります。

    リカバリ・アプライアンスでの長期保存のアーカイブ・バックアップの作成方法を学習するには、My Oracle SupportノートのドキュメントID 2107079.1 (http://support.oracle.com/epmos/faces/DocumentDisplay?id=2107079.1)を参照してください。

リストア中、リカバリ・アプライアンスはテープから透過的にバックアップを取得します。

リカバリ・アプライアンスは、RMANでサポートされる形式でテープにバックアップを書き込みます。保護されたデータベースに必要とされるメディア管理ソフトウェア(Oracle Secure Backupなど)がある場合、リカバリ・アプライアンスによってテープに書き込まれたバックアップを直接リストアできます。