コンポーネントのパスワードの変更

ハードウェアおよびソフトウェアの初期構成後に各種ラック・コンポーネントのパスワードを変更することをお薦めします。

関連項目:

各種リカバリ・アプライアンス・コンポーネントのデフォルトのユーザーおよびパスワードのリストは、Oracle Zero Data Loss Recovery Applianceのデフォルトのユーザー・アカウントを参照してください。

計算サーバーのパスワードの変更

計算サーバーでユーザー・アカウントおよびGRUBパスワードを変更できます。計算サーバーのデフォルト・ユーザー・アカウントはrootおよびソフトウェア所有者アカウントです。通常、ソフトウェア所有者のアカウントはoracleです。

ユーザー・アカウントのパスワードの変更

計算サーバーには、rootおよびソフトウェア所有者(通常はoracle)の2つのデフォルトのユーザー・アカウントがあります。

計算サーバーでユーザー・アカウントのパスワードを変更するには、次のようにします。

  1. rootとして、計算サーバーにログインします。
  2. Linux passwdコマンドを使用します。この例では、oracleアカウントのパスワードが変更されます。
    # passwd oracle
    Changing password for user oracle.
    Changing password for oracle
    (current) UNIX password: old_password
    New UNIX password: new_password
    Retype new UNIX password: new_password

GRUBアカウントのパスワードの変更

計算サーバーでGRUBアカウントのパスワードを変更するには、次のようにします。

  1. rootとして、計算サーバーにログインします。
  2. 次のコマンドを使用します。
    # grub-md5-crypt 
    

    新しいパスワードの入力を2回求められます。

  3. grub-md5-cryptで生成された文字列をコピー・バッファにコピーします。
  4. テキスト・エディタで/boot/grub/grub.confファイルを開き、パスワード設定を探します。その行は次のようなものです。
    password --md5 hashed_string
    
  5. 既存のハッシュ文字列をgrub-md5-cryptコマンドの出力からコピーした文字列に置き換えます。
  6. そのファイルを保存します。

ストレージ・サーバーのパスワードの変更

ストレージ・サーバーのデフォルトのユーザー・アカウントはrootcelladminおよびcellmonitorです。

ストレージ・サーバーでユーザー・アカウントのパスワードを変更するには、次のようにします。

  1. rootとして、計算サーバーにログインします。
  2. Linux passwdコマンドを使用します。この例では、celladminアカウントのパスワードが変更されます。
    # passwd celladmin
    Changing password for user celladmin.
    Changing password for celladmin
    (current) UNIX password: old_password
    New UNIX password: new_password
    Retype new UNIX password: new_password

PDUでの新規ユーザーの作成とパスワードの変更

配電ユニット(PDU)のデフォルトのユーザー・アカウントはadminです。最大で5つまでユーザーを作成し、そのパスワードを設定できます。

PDUでユーザーおよびパスワードを作成するには、次のようにします。

  1. Webブラウザを開き、アドレス・フィールドにPDUのIPアドレスを入力します。

    現在の測定ページが表示されます。

  2. ページの左上の「ネットワーク構成」をクリックします。
  3. PDUメーター・ユニットにadminユーザーとしてログインします。
  4. 管理/ユーザー・フィールドを探します。ユーザー名とパスワードには、アルファベットと数字のみを使用できます。
  5. 管理/ユーザー・フィールドにユーザー名とパスワードを最大で5つまで入力します。
  6. 各ユーザーを管理者またはユーザーとして指定します。
  7. 「送信」をクリックして、ユーザー名とパスワードを設定します。

Oracle ILOMパスワードの変更

Oracle Integrated Lights Out Manager (ILOM)のデフォルトのユーザー・アカウントはrootです。

Oracle ILOMユーザーのパスワードを変更するには、次のようにします。

  1. SSHを使用してOracle ILOMに接続し、rootとしてログインします。
  2. パスワードを変更するには、次のコマンドを使用します。
    set /SP/users/user_name password
    

この例では、user1のパスワードが変更されます。

set /SP/users/user1 password

Changing password for user /SP/users/user1/password...
Enter new password:********
Enter new password again:********
New password was successfully set for user /SP/users/user1

InfiniBandスイッチのパスワードの変更

InfiniBandスイッチのデフォルトのユーザー・アカウントはrootilom-adminilom-userilom-operatorおよびnm2userです。

InfiniBandスイッチでユーザーのパスワードを変更するには、次のようにします。

  1. SSHを使用してInfiniBandスイッチに接続し、ログインします。
    ssh user_name@switch_name
    

    前述のコマンドのuser_nameはユーザーの名前、switch_nameはInfiniBandスイッチの名前です。

  2. スイッチのファームウェアのバージョンをチェックします。
  3. Oracle ILOMを使用してパスワードを変更します。
    ssh -l ilom-admin switch_name
    
    set /SP/users/user_name password
    

関連項目:

次のWebサイトの『Sun Datacenter InfiniBand Switch 36 User's Guide』を参照してください。

http://docs.oracle.com/cd/E36265_01/index.html

Ciscoイーサネット・スイッチのパスワードの変更

Ciscoイーサネット・スイッチにはユーザー・アカウントがありません。パスワードはいわゆる有効化パスワードであり、ユーザー・アカウントに固有ではありません。

Ciscoイーサネット・スイッチのパスワードを変更するには、次のようにします。

  1. enableモードに変更します。
    Switch> enable
    
  2. 次のように、パスワードを設定します:
    rasw-ip# configure terminal
    Enter configuration commands, one per line. End with CNTL/Z.
    rasw-ip(config)# enable password password
    rasw-ip(config)# enable secret password
    rasw-ip(config)# end
    rasw-ip# write memory 
    *Sep 15 14:25:05.893:%SYS-5-CONFIG_I:Configured from console by console
    Building configuration...
    Compressed configuration from 2502 bytes to 1085 bytes [OK ]
    
  3. 現在の構成を保存します。
    rasw-ip# copy running-config startup-config
    
  4. セッションを終了します。
    rasw-ip# exit

リカバリ・アプライアンス・データベース・ユーザーのパスワード変更

リカバリ・アプライアンスのデフォルトのデータベース・ユーザー・アカウントのパスワードを変更することをお薦めします。

リカバリ・アプライアンス・データベース・ユーザーのパスワードを変更するには:

  1. rasysとして、計算サーバーにログインします。

  2. 次のRACLIコマンドを発行します。

    racli alter rasys_user --password
  3. 要求された場合は、新しいパスワードを入力して確認します。

    Enter rasys Password:
    Confirm new rasys Password:
    

    リカバリ・アプライアンス・ユーザー・アカウントに対して指定するパスワードは、8文字以上にする必要があります。強力なパスワード認証が使用されているため、単純なパスワードは使用できません。

関連項目:

リカバリ・アプライアンスのデフォルトのデータベース・ユーザーおよびパスワードの詳細は、Oracle Zero Data Loss Recovery Applianceのデフォルトのユーザー・アカウントを参照してください。

OSBテープ・バックアップ・パスワードの変更

OSBテープ・バックアップのデフォルトのアカウントには、アプリケーション・ユーザーのadminoracleおよび暗号化キー・ウォレットのアカウントがあります。

OSBテープ・バックアップ・アプリケーション・ユーザーのパスワードを変更するには:

  1. rootとして、計算サーバーにログインします。

  2. obtool chuserコマンドを使用します。

    この例では、adminアカウントのパスワードが変更されます。

    # obtool chuser -q admin
    Password:********
    Password (again):********
    #

OSBテープ・バックアップの暗号化キー・ウォレットのパスワードを変更するには:

  1. rootとして、計算サーバーにログインします。

  2. 次のコマンドを実行します。

    # export OBCONFIG=/osbcat/etc/obconfig
    # obcm chpass --keywallet
    Old wallet password:********
    New wallet password:********
    New wallet password (again):********
    Wallet password has been reset
    #

関連項目:

リカバリ・アプライアンスのデフォルトのOSBテープ・バックアップ・アカウントおよびパスワードの詳細は、Oracle Zero Data Loss Recovery Applianceのデフォルトのユーザー・アカウントを参照してください。