ディスク・コントローラ・バッテリの交換

ストレージ・サーバーおよび計算サーバーのディスク・コントローラには、書込みパフォーマンスを高速化するバッテリ・バックアップ式の書込みキャッシュがあります。充電容量が低下して48時間以上電力の供給されないキャッシュ・データをバッテリで保護できない場合、書込みキャッシュが無効になり、ディスク・コントローラがライトスルー・モードに切り替わります。書込みパフォーマンスは低下しますが、データは失われません。

バッテリの充電容量は徐々に低下し、寿命は動作温度と反比例します。表13-1に、リカバリ・アプライアンスにおけるバッテリの寿命の最短のケースを示します。

表13-1 バッテリの寿命

注入温度 バッテリの寿命

< 摂氏25度(華氏77度)

3年

< 摂氏32度(華氏89.6度)

2年

計算サーバーのバッテリのモニタリング

計算サーバーのバッテリの変更容量をモニターするには:

# /opt/MegaRAID/MegaCli/MegaCli64 -AdpBbuCmd -a0 | grep "Full Charge" -A5 | sort \
| grep Full -A1

次に、コマンドの出力例を示します。

Full Charge Capacity: 1357 mAh
Max Error: 2 %

容量が800ミリアンペア時(mAh)を下回り、最大エラー率が10%を下回る場合は、予防的にバッテリを交換してください。容量が674mAhを下回るか、最大エラー率が10%を超えた場合は、ただちにバッテリを交換してください。

バッテリの温度をモニターするには:

/opt/MegaRAID/MegaCli/MegaCli64 -AdpBbuCmd -a0 | grep BatteryType; \
/opt/MegaRAID/MegaCli/MegaCli64 -AdpBbuCmd -a0 | grep -i temper

次に、コマンドの出力例を示します。

BatteryType: iBBU08
Temperature: 38 C
  Temperature                  : OK
  Over Temperature        : No

バッテリの温度が摂氏55度以上である場合は、原因を特定し、問題を解決してください。

ノート:

充電容量が不十分である、温度が高い、またはバッテリの交換が必要である場合などに、ストレージ・サーバーはアラートを生成します。

ディスク・コントローラのバッテリの交換

オラクル社は次の条件下で、故障したバッテリを無償で交換します。

  • ディスク・コントローラ内のバッテリの充電容量が最小しきい値を下回る場合

  • システムがOracle Premier Support for Systemsでカバーされているか、保証期間中の事象の場合。

Premier Support for Systemsのお客様を対象に、ベスト・エフォート原則に基づいて寿命が終わる前にリカバリ・アプライアンスのバッテリを事前に交換します。