8.2 MLEモジュールの管理

1つのJavaScriptモジュールは、スキーマ・オブジェクトとしてデータベースに格納される、MLEの言語コードの1つの単位です。JavaScriptモジュールを作成、編集および削除できます。

トピック:

8.2.1 MLEモジュールの作成

JavaScriptモジュールは、次の2つの方法で作成できます。

  • エディタにJavascriptコードを入力する
  • ローカル・コンピュータですでに使用可能になっているファイルを開く

エディタでのコードの入力によるJavaScriptモジュールの作成

MLEモジュールを作成するには、次のようにします。

  1. 右側のエディタ・ペインで、「エディタ」タブ(まだ選択されていない場合)を選択し、JavaScriptコードを入力します。

  2. 「名前」フィールドに、モジュールの名前を入力します。

  3. ドロップダウン・リストから適切な環境を選択します。

    これは、データベースにすでに保存され、選択した環境にインポートされているモジュールをインポートまたはエクスポートする場合に必要です。

  4. 「保存」をクリックして、データベース、ファイル・システムまたはデータベースとファイル・システムの両方に保存します。

ファイルを開くことによるJavaScriptモジュールの作成

MLEモジュールを作成するには、次のようにします。

  1. 右ペインで「エディタ」タブを選択し、「ファイルを開く」をクリックして目的のファイルを参照します。ファイルの内容がエディタに表示されます。
  2. 「名前」フィールドに、モジュールの名前を入力します。
  3. 「保存」をクリックします。

8.2.2 MLEモジュールのコンテキスト・メニュー・オプションについて

左側の「ナビゲータ」ペインでMLEモジュール名を右クリックして、次のオプションにアクセスします。

  • 編集: MLEモジュールの属性を編集する場合に選択します。
  • 削除: データベースからMLEモジュールを削除する場合に選択します。
  • 依存性ダイアグラム: モジュールの依存性をダイアグラム形式で表示します。このダイアグラムには、指定されたモジュールに依存するすべてのモジュールの相互リンクも含まれています。これらの依存関係は、使用される各モジュールのインポートおよびエクスポートに基づきます。エクスポートおよびインポートされたファンクションの詳細はダイアグラムで確認できます。
  • コール仕様の作成: 「MLEコール仕様の作成」パネルを開きます。MLEモジュールのコール仕様を作成できます。
  • 比較(ファイルからモジュール、モジュールからファイルへ): データベース(またはファイル・システム)に保存されているモジュール・バージョンと、ファイル・システム(またはデータベース)に保存されているバージョンを比較します。モジュールがデータベースとファイル・システムの両方に保存されている場合(青色の丸いオーバーレイ・アイコンで示されます)、このオプションを使用して2つのバージョンを比較します。相違点が強調表示され、変更をすばやく確認できます。「上書き」をクリックして、モジュールのデータベース・バージョンとファイル・システム・バージョンの両方を同期するために必要な変更を実装します。
  • コードの表示: モジュールのJavaScriptコードを別のパネルに表示します。
  • メタデータの表示
    • ユーザー・データ: モジュールとともに格納できるユーザー・メタデータを作成および編集します。メタデータは有効なJSON構文である必要があります。

    • コード・メタデータ: モジュールが保存されると、インポートおよびエクスポートに関連するメタデータがデータベースに格納されます。このメタデータは、次の用途に使用されます。
      • 依存関係ダイアグラムでの依存関係の追跡用。

      • コード・ピークなどのコード補完機能用。

      • MLE環境の作成用。

      • モジュールに基づいたコール仕様の作成用。

        ES6モジュールのみがサポートされています。CommonJS、AMDおよびUMDモジュールはサポートされていません。

    • コード: モジュール・コードが表示されます。
  • JSDocの生成: モジュールからのエクスポートに基づいてMarkdownファイルを生成します。次のものが存在する場合は、ファンクション・パラメータのデータ型が含まれます:
    • コード内のファンクション・パラメータに関するJSDoc
    • エクスポートされたファンクションに定義されたコール仕様。

8.2.3 MLEモジュールを作成するための複数のJavaScriptファイルのロード

複数のJavaScriptファイルをMLEモジュールとしてデータベースにアップロードできます。この機能は、ChromeおよびChromiumベースのブラウザでのみサポートされます。最大150個のファイルを1つのセッションでアップロードできます。
  1. MLE JSページの右側のペインで、「エディタ」を選択し、ツールバーの「JSファイルのインポート」をクリックします。
  2. 「JSファイルのインポート」パネルで次のようにします。
    1. モジュールを作成するターゲット・スキーマを選択します。
    2. ターゲット・スキーマから環境を選択します。新しい名前を入力して、新しい環境を作成できます。
    3. 「JSファイルの追加」をクリックし、追加するファイルを選択します。
    ファイルはパネルに表形式で表示されます。ファイル名をクリックすると、モジュール・コードを表示できます。モジュール名とインポート名(環境用)はファイル名に基づいて生成されますが、編集できます。
  3. すべての変更が完了したら、「モジュールの作成」をクリックします。

8.2.4 例: MLEモジュールの作成

この例は、MLEモジュールの作成を示しています。
  1. MLE JSページの左ペインで、オブジェクト・タイプ・セレクタから「モジュール」を選択し、「オブジェクト・サブメニュー」 - 「オブジェクトの作成」をクリックします。
  2. 右ペインで、「エディタ」タブを選択し、次のJavaScriptファンクションを入力します:
    export function factorial(num) {
        if(num < 0) {
            return -1;
        } else if (num == 0) {
            return 1;
        } else {
            return(num * factorial(num-1));
        }
    }
  3. 「名前」フィールドに、factorial_modと入力します。
  4. 「モジュールの保存」をクリックします。

    モジュールがデータベースに保存されたという通知が表示されます。