使用状況のトラッキングについて
使用状況トラッキングは、企業モデリング機能を提供するサービスで構成できます。使用状況情報は、詳細なユーザー問合せレベルでトラッキングされるため、次のような質問に回答できます。
- ユーザーはOracle Analytics Serverとどのように関わっていますか。
- ユーザーはどこで時間を費やしていますか、または費やしていませんか。
- ユーザーは各セッション内、セッション間、および問合せ間でどれくらいの時間を費やしていますか。
- セッション内の問合せ、セッション間の問合せ、およびユーザー全体にわたる問合せは互いにどのように関連していますか。
- ユーザーは分析内でドリルアップおよびドリルダウンしていますか。
- 問題が報告されたときにどのような問合せが実行されていますか。
収集した使用状況統計は、システムの使用状況とパフォーマンスの監視に役立つため、ユーザーの行動をよりよく理解し、予測できます。システムがどのように使用される可能性が高いかを事前に認識すると、効率が上がり、エラーが削減されます。
使用状況トラッキングを有効にすると、システムによって、実行される各問合せのデータ・レコードが収集され、それらがすべてデータベース表に書き込まれます。論理問合せと物理問合せの両方がトラッキングされ、問合せの実行にかかった時間や、ユーザー問合せの処理中に検索された行数などの各種パフォーマンス測定値とともに、別々の表に記録されます。
使用状況トラッキングの前提条件
使用状況のトラッキングを行う場合は、次の前提条件を満たしていることを確認します。
- 現在、セマンティック・モデラーまたはモデル管理ツールを使用して、セマンティック・モデルを管理している。
使用状況トラッキングを構成するには、セマンティック・モデラーまたはモデル管理ツールを使用して、使用状況トラッキング・データベースの詳細をセマンティック・モデルに追加する必要があります。
- 使用状況情報を格納するデータベースに対する適切なアクセス権限がある。
データベース・スキーマに使用状況トラッキング表を作成し、その表に使用状況データを書き込む権限を持つユーザーの資格証明が必要です。
- データベースで使用状況トラッキングがサポートされている: Oracle DatabaseまたはOracle Autonomous Data Warehouse
- 使用状況トラッキング・データベースへのデータ接続が、次の設定で作成されている。データへの接続を参照してください。
- システム接続 - 「システム接続」チェック・ボックスを選択します。
「システム接続」チェック・ボックスを選択すると、接続がセマンティック・モデラーで使用可能になります。モデル管理ツールでも同様に、「システム接続」オプションを使用すると、「データ・ソース名」フィールドに接続の詳細を手動で入力するのではなく、「データ接続の使用」を選択して、接続のオブジェクトIDを入力できるようになります。使用状況トラッキング・データベースの指定を参照してください。
- 「ユーザー名」および「パスワード」 - ユーザー名は、使用状況トラッキングに使用するデータベースのスキーマ名と一致する必要があります。たとえば、使用するスキーマがUT_Schemaの場合、「ユーザー名」はUT_Schemaにする必要があります。
ノート:
モデル管理ツールを使用している場合は、コンソールを使用して、セマンティック・モデルおよび使用状況トラッキング・データベースのデータベース接続を定義することもできます。コンソールを使用する場合、「データ・ソース名」フィールドに接続の詳細を入力するのではなく、モデル管理ツールで使用状況トラッキング・データベースを指定する際に、「コンソール接続の使用」を選択して、接続の「名前」を選択できます。
- システム接続 - 「システム接続」チェック・ボックスを選択します。
- Oracle Autonomous Data Warehouseウォレットをダウンロードします。Oracle Autonomous Databaseサーバーレスの使用のクライアント資格証明(ウォレット)のダウンロードを参照してください。
- Oracle Autonomous Data WarehouseウォレットをOracle Analytics Serverにアップロードします。
- Oracle Autonomous Data Warehouseへのセルフサービス接続を作成し、「システム接続」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。「Oracle Autonomous Data Warehouseへの接続」を参照してください。
使用状況トラッキング・データベースについて
使用状況トラッキングの詳細は指定したデータベースに格納されます。データベースはOracle Databaseでもかまいません。セマンティック・モデラーまたはモデル管理ツールを使用して、セマンティック・モデル内のデータベースおよび接続プールの詳細を指定します。
使用状況トラッキング・データベースの指定を参照してください。
使用状況トラッキング・パラメータについて
使用状況トラッキング情報を格納するデータベースを指定した後、コンソール(詳細システム設定ページ)を介して、様々な使用状況トラッキング・パラメータを設定する必要があります。
使用状況トラッキングの構成に必要なパラメータは、次のとおりです:
- 使用状況トラッキングの有効化
- 接続プール名
- 物理および論理問合せロギング表名
- 使用状況トラッキング表内の問合せ行の最大数
- セマンティック・モデル内に指定されたデータベースで物理および論理問合せロギング表を作成します。表名は、物理および論理問合せロギング表名パラメータに指定する名前に基づいています。
- これらの表への使用状況トラッキング・データの記録を開始します。
使用状況トラッキング・パラメータの設定を参照してください。