セマンティック・モデルのアーキテクチャについて
セマンティック・モデルには、相互に基づいて構築され、ユーザーが問合せおよび分析できるようにデータ・ソースのデータを準備する3つのメタデータ・レイヤーが含まれています。
物理レイヤー
これはセマンティック・モデルの1番目のレイヤーです。
物理レイヤーでは、Oracle Analytics問合せエンジンが各物理データ・ソースに対するネイティブな問合せを作成するために必要なオブジェクトおよびリレーションシップが定義されます。このレイヤーを作成するには、データ・ソースから物理データベースに表をインポートし、別名表を作成して実際のデータベース表をエンド・ユーザーから難読化し、実際のデータへのアクセスおよび更新を制御します。
アプリケーションの論理動作を物理モデルから切り離すと、複数の物理ソースを同じ論理オブジェクトにフェデレートできるため、集計ナビゲーションやパーティション化のほか、ディメンションの適合や物理ソース内の変更からの分離が可能になります。
物理レイヤーには、表、データ・ソース、別名、結合、接続、断片化されたソースおよびフェデレーション・ソースを含めることができます。
「物理レイヤーとは」を参照してください
論理レイヤー
これはセマンティック・モデルの2番目のレイヤーです。
論理レイヤーでは、データの論理モデルが定義され、論理モデルと物理スキーマの間のマッピングが指定されます。このレイヤーによって、ユーザーから見える分析動作が決まり、ユーザーが使用できるオブジェクトおよびリレーションシップのスーパーセットが定義されます。論理レイヤーでは、ソース・データ・モデルの複雑さが隠されます。
論理レイヤーの各列は、物理レイヤーの1つ以上の列にマップします。実行時に、Oracle Analytics問合せエンジンが論理レイヤーに対する論理SQLリクエストを評価し、マッピングを使用して、必要な物理問合せを生成するための物理表およびファイルの最適なセットを決定します。多くの場合、マッピングには計算と変換が含まれ、複数の物理表が結合されることがあります。
論理レイヤーには、ビジネス・モデル、ビジネス・エンティティ、レベル、メジャー、フィルタ、集計、表ソース、階層、レベルベースのメジャー、計算、ディメンションごとの集計、断片化ロジックまたはフェデレーテッド・ロジックを含めることができます。
「論理レイヤーとは」を参照してください
プレゼンテーション・レイヤー
これはセマンティック・モデルの3番目のレイヤーです。
プレゼンテーション・レイヤーは、論理レイヤーのカスタマイズしたセキュアでロールベースのビューをユーザーに表示する方法を提供します。また、論理レイヤーに抽象化のレベルを加え、Oracle Analyticsやその他のクライアントでリクエストを作成するユーザーに表示されるデータのビューを提供します。プレゼンテーション・レイヤーを使用すると、ユーザーは基礎となるデータ・ソースを理解していなくても、データを簡単に問い合せることができます。
1つの論理レイヤーにマップする複数のサブジェクト領域をプレゼンテーション・レイヤーに作成することで、論理レイヤーを管理可能なピースに効果的に分割できます。
プレゼンテーション・レイヤーには、サブジェクト領域、フォルダ、ローカリゼーション構成情報、ロールベースの権限、行レベルのセキュリティ、変数、ガバナンス・ルールおよびマッピングを含めることができます。
「プレゼンテーション・レイヤーとは」を参照してください