キューブ・ディメンションおよび階層の操作

このトピックでは、キューブのディメンションおよび階層を理解、作成および変更するために必要な情報を提供します。

物理ディメンションおよび物理階層について

ほとんどの場合、マルチディメンション・データ・ソースのディメンションおよび階層は、手動で作成せずに物理レイヤーにインポートします。場合によっては、キューブ表のディメンション、階層およびディメンション・プロパティを追加または変更する必要があります。

物理レイヤーでディメンションを開いて、その名前と説明の変更、そのディメンションの階層の追加、削除または変更などのタスクを実行できます。ディメンションのプロパティを表す列を追加、削除または編集することもできます。

階層がインポートされないと、その階層に関連付けられている列もインポートされません。ユーザーが、インポートされない列にアクセスする必要がある場合は、データ・ソースからキューブ表を再インポートするか、これらの列を手動で作成して物理レイヤーに追加し、階層のレベルに関連付けることができます。

Oracle Analytics問合せエンジンでは、すべてのマルチディメンション・データ・ソースについて非バランス型階層がサポートされています。ほとんどの場合、階層を開いて階層を選択し、階層タイプを変更することによって、物理レイヤーに非バランス型の階層を構成できます。

キューブ・ディメンションの作成

ディメンションをキューブに追加して、階層およびディメンションのプロパティを含めることができます。

ディメンションは、最高レベルの連結を表すキューブ階層の最上位メンバーです。ディメンションは、製品階層など、ユーザーが理解している記述子の階層表現です。
Oracle EPM Cloudキューブ表にディメンションを作成する場合は、「デフォルトのメンバー」フィールドを使用して、データ・ソースの視点(POV)値を含めます。この値によって、ユーザーごとにカスタマイズされた情報が提供されます。
  1. ホーム・ページで、「ナビゲータ」「セマンティック・モデル」の順にクリックします。
  2. 「セマンティック・モデル」ページで、セマンティック・モデルをクリックして開きます。
  3. 「物理レイヤー」物理レイヤー・アイコンをクリックします。
  4. 「物理レイヤー」ペインで、ディメンションを追加するキューブを参照してダブルクリックします。
  5. 「ディメンション」タブをクリックし、「作成」作成アイコンをクリックして、「ディメンションの作成」を選択します。
  6. オプション: 新しいディメンションのプロパティで、「名前」に移動してディメンション名を入力します。
  7. 「保存」をクリックします。

ディメンション・プロパティ列の作成

キューブ・ディメンションにディメンション・プロパティを追加できます。ディメンション・プロパティは、ディメンションのすべてのメンバーに適用されるメタデータです(別名など)。

  1. ホーム・ページで、「ナビゲータ」「セマンティック・モデル」の順にクリックします。
  2. 「セマンティック・モデル」ページで、セマンティック・モデルをクリックして開きます。
  3. 「物理レイヤー」物理レイヤー・アイコンをクリックします。
  4. 「ディメンション」タブをクリックし、「作成」作成アイコンをクリックして、「ディメンション・プロパティ列の作成」を選択します。
  5. オプション: 新規ディメンション・プロパティ列で、「名前」に移動してディメンション列名を入力します。
  6. 「場所」をクリックして、ディメンション・プロパティ列を追加するキューブを参照して選択します。
  7. 「作成」をクリックします。
  8. 「保存」をクリックします。

物理階層の操作について

このトピックでは、物理階層のプロパティの設定方法と、レベルおよびレベル列をディメンション階層に追加する方法について説明します。

物理階層のプロパティの設定の詳細は、「物理階層のプロパティとは」を参照してください。

キューブ表をインポートすると、マルチディメンション・データ・ソースに基づいて、セマンティック・モデラーによって階層タイプが設定されます。たとえば、Essbase階層は「非バランス型」に設定されます。キューブ表のインポート後、各階層のタイプを確認し、必要に応じて変更します。

ビジネス・トランザクションまたはキューブのリフレッシュでは、親子(値)階層のレベル数を変更できます。通常、キューブ表をインポートした後、メタデータを論理レイヤーにドラッグする前に、親子(値)階層の階層タイプを「値」に設定する必要があります。論理レイヤーの階層タイプは、物理階層の設定に基づいて自動的に設定されます。その他すべての階層については、論理モデルを再作成する必要なく、後で階層タイプを変更できます。

階層に追加する列を選択する場合、最高レベルから始めて階層順に必ず選択してください。階層にグループとして追加する列を複数選択した場合、インポートによって、選択した順序でグループの列が追加されます。階層に列を追加した後に、列の順序を変更できます。

物理階層のプロパティでは、レベルの列を追加、削除または変更できます。デフォルトでは、レベルに追加する最初の列はレベルのキーです。ただし、列の順序およびレベル・キーとなる列を変更できます。

物理階層のプロパティとは

このトピックでは、インポート、追加または別名設定した物理階層に割り当てるプロパティについて説明します。

プロパティ 説明

外部名

EssbaseおよびOracle EPM Cloud

EssbaseまたはOracle EPM Cloudアプリケーションでキューブ表に割り当てられたわかりやすい名前を表示します。これは、物理SQL問合せでキューブ表を参照するときに使用されます。この値を追加または変更する場合は、データ・ソースのアプリケーションに定義されている外部名と一致する必要があります。

ディメンション名

EssbaseおよびOracle EPM Cloud

(ディメンションの一意の名前)階層が属するディメンションが表示されます。

ディメンション・タイプ

EssbaseおよびOracle EPM Cloud

階層が時間ディメンション、メジャー・ディメンション、属性ディメンション、またはその他のタイプのディメンションのいずれに属するかを識別します。

階層タイプ

Essbaseのみ

階層のタイプを識別します:

  • 完全なバランス型 - 非バランス型およびスキップの特徴を持たないレベルベースの階層。論理レイヤーのレベルベースの階層に対応します。

  • 非バランス型 - 不規則とも呼ばれます。リーフ(子のないメンバー)の深さが必ずしも同一ではない階層です。論理レイヤーで「不規則」オプションが選択されているレベルベースの階層に対応します。

  • 不規則バランス型 - スキップとも呼ばれます。特定の祖先レベルの値がないメンバーを含む階層です。論理レイヤーで「スキップされたレベル」オプションが選択されているレベルベースの階層に対応します。

  • ネットワーク - この階層タイプは使用されていません。

  • 不規則ストレッチ型 - 特定の祖先レベルの値を持たず、同じレベルのすべてのメンバーがそのすぐ上に同じ親レベルを持つわけではないメンバーを持つ階層。

  • - 親子とも呼ばれます。すべてのメンバーのタイプが同一である階層です。これは、同一タイプのメンバーが単一レベルの階層にのみ出現するレベルベースの階層と対照的です。論理レイヤーの親子階層に対応します。

非バランス型とスキップレベルの両方の特徴があるレベルベースの階層の場合は、物理階層タイプとして「非バランス型」または「不規則バランス型」を選択します。その後、論理レイヤーの対応する論理ディメンションに対して「不規則」「スキップされたレベル」の両方が選択されていることを確認します。

親キー

Oracle EPM Cloudのみ

メンバーの祖先を識別する階層内の列。

メンバー・キー

Oracle EPM Cloudのみ

メンバーを識別する階層内の列。

デフォルトのメンバー・タイプALL

Oracle EPM Cloudのみ

このオプションは使用されていません。

パフォーマンスを上げるために未修飾のメンバー名を使用

EssbaseおよびOracle EPM Cloud

別名を含むメンバー名が階層内で一意である場合は、このオプションを選択します。それにより、Oracle問合せエンジンが特定の多次元式(MDX)構文を利用してパフォーマンスを最適化できます。