3 Oracle Analytics Serverソフトウェアのインストール

この項のステップに従って、Oracle Analytics Serverソフトウェアをインストールします。

Oracle Analytics Serverの複数のインスタンスをWindowsオペレーティング・システムにインストールすることはできません。

インストールを開始する前に、「Oracle Analytics Serverのインストールおよび構成の準備」で説明した前提条件の確認とすべてのステップが完了していることを確認してください。

インストール・チェックリストの確認

インストール・プロセスでは、特定の情報が必要になります。

表3-1のチェックリストには、Oracle Analytics Serverのインストール前に知っておく必要のある情報、またはインストール時に決定する必要がある情報が含まれています。

表3-1 インストール・チェックリスト

情報 値の例 説明

JAVA_HOME

/home/Oracle/Java/jdk1.8.0

Java JDK ホーム・ディレクトリを指す環境変数。

データベース・ホスト

examplehost.exampledomain

データベースを実行しているホストの名前とドメイン。

データベース・ポート

1521

データベースがリスニングしているポート番号。デフォルトのOracleデータベースのリスニング・ポートは1521です。

データベース・サービス名

orcl.exampledomain

Oracleデータベースには一意のサービス名が必要です。デフォルトのサービス名は、orclです。

DBAユーザー名

SYS

データベース管理権限を持つユーザーの名前。OracleデータベースのデフォルトのDBAユーザーは、SYSです。

DBAパスワード

myDBApw957

データベース管理権限を持つユーザーのパスワード。

ORACLE_HOME

/home/Oracle/product/ORACLE_HOME

ソフトウェアをインストールするディレクトリ。

必要に応じて、このディレクトリには、Oracle Fusion Middleware InfrastructureおよびOracle Analytics Serverが含まれます。

WebLogic Serverのホスト名

examplehost.exampledomain

Oracle WebLogic ServerおよびOracle Analytics Serverコンソールのホスト名。

Weblogicコンソール・ポート

9500

Oracle WebLogic Serverのポート番号。

DOMAIN_HOME

/home/Oracle/config/domains/bi_domain

ドメイン・データの格納場所。

APPLICATION_HOME

/home/Oracle/config/applications/bi_domain

アプリケーション・データの格納場所。

WebLogicドメインの管理者のユーザー名

weblogic

Oracle WebLogic Serverの管理権限を持つユーザーの名前。デフォルトの管理者ユーザーは、weblogicです。

管理者ユーザーのパスワード

myADMpw902

Oracle WebLogic Server管理権限を持つユーザーのパスワード。

RCU

ORACLE_HOME/oracle_common/bin

リポジトリ作成ユーティリティ(RCU)へのパス。

RCUスキーマの接頭辞

BI

Oracle Analytics Serverで使用するデータベース・スキーマ名の接頭辞。

RCUスキーマ・パスワード

myRCUpw674

Oracle Analytics Serverで使用するデータベース・スキーマのパスワード。

構成ウィザード

ORACLE_HOME/oracle_common/common/bin

ドメインの作成と構成のための構成ウィザードへのパス。

Configuration Assistant

ORACLE_HOME/bi/bin

ドメインの作成と構成のためのConfiguration Assistantへのパス。Oracle Analytics Serverドメインを構成するにはConfiguration Assistantを使用することをお薦めします。

インストール・プログラムの起動

インストール・プロセスの最初のステップとしてプログラムを起動できます。

インストール・プログラムを起動するには:

  1. ホスト・システムにログインします。
  2. 製品ディストリビューションのアーカイブ・ファイルの内容を抽出したディレクトリに移動します。
  3. 次のコマンドを入力します。
    • (Linux) $JAVA_HOME/bin/java -jar Oracle_Analytics_Server_2025_Linux.jar

    • (Windows) %JAVA_HOME%\bin\java -jar Oracle_Analytics_Server_2025_Windows.jar

    ノート:

    このコマンドを実行する前に、実行可能ファイル.jarの実行権限を必ず確認して付与してください。

    インストール・プログラムが表示されると、インストールを開始する準備ができています。

インストール画面のナビゲート

インストーラにより、情報を確認または入力する一連の画面が表示されます。

表3-2に、インストーラ画面が表示される順番を示します。インストーラ画面に関して詳細な情報が必要な場合は、「ヘルプ」をクリックします。

表3-2 Oracle Analytics Serverのインストール画面

画面 説明

インストール・インベントリの設定

Linuxオペレーティング・システムでは、このホストにOracle製品を初めてインストールする場合に、この画面が表示されます。中央インベントリを作成する場所を指定します。この画面で選択したオペレーティング・システム・グループ名には、中央インベントリの場所への書込み権限があることを確認してください。

『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』Oracle中央インベントリに関する項を参照してください。

Windowsオペレーティング・システムでは、この画面は表示されません。

ようこそ

情報を参照してすべての前提条件が満たされていることを確認し、「終了」をクリックします。

自動更新

自動更新をスキップする選択をするか、パッチを選択するか、My Oracle Supportアカウントを使用して、重要なセキュリティ更新を含む最新のソフトウェア更新を検索します。

インストールの場所

Oracleホーム・ディレクトリの場所を指定します。

「表示」をクリックして、Oracle Fusion Middlewareがインストールされている適切なOracleホームにOracle Analytics Serverをインストールしているかどうかを確認できます。

前提条件チェック

この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。

確認済のタスクのリストを表示するには、「正常なタスクの表示」を選択します。ログの詳細を表示するには、「ログの表示」を選択します。前提条件のチェックが失敗すると、エラー・メッセージが画面の下方に表示されます。エラーを修正し、「再実行」をクリックして再試行します。エラー・メッセージや警告メッセージを無視してインストールを続けるには、「スキップ」をクリックします(非推奨)。

インストールの進行状況

この画面はインストールの進行状況を示します。

進行状況バーが100%完了になったら、「終了」をクリックしてインストーラを閉じるか、「次へ」をクリックしてサマリーを表示します。

インストール完了

この画面には、「インストールの場所およびインストールされた機能セットが表示されます。情報を確認し、「終了」をクリックしてインストーラを閉じます。

Oracle Analytics Serverへのパッチ適用

Oracle Analytics Serverのインストール後に、最新のOracle Fusion MiddlewareパッチとOracle Analytics Serverパッチを適用する必要があります。

クリティカル・パッチ・アップデート(CPU)の手順およびパッチのリストについては、Oracle SupportのドキュメントID 2832967.2に移動し、分析サーバー(OAS)をクリックします。

インストールの確認

インストールの完了後、一連のタスクを完了することにより、正常にインストールされたかどうかを確認できます。

インストール・ログ・ファイルの確認

インストールに失敗した場合は、Oracleサポートに連絡し、インストールのログ・ファイルを提供します:

  • Linuxオペレーティング・システムの場合、インストーラによってOracle_Inventory_Location/logsディレクトリにログ・ファイルが書き込まれます。
  • Windowsオペレーティング・システムの場合、インストーラによってOracle_Inventory_Location\logsディレクトリにログ・ファイルが書き込まれます。

Linuxオペレーティング・システム上のOracle Analytics Serverでの機械学習に必要なライブラリのインストール

Oracle Analytics Serverで自動機械学習機能を使用するには、ライブラリを追加でインストールする必要があります(Linuxオペレーティング・システムにまだインストールされていない場合)。

コマンドラインで、次のコマンドを実行してライブラリをインストールします。

たとえば:
  • (Linux 7/Red Hat Linux 7) sudo yum install -y libgfortran, sudo yum install -y libgfortran5
  • (Linux 8/Red Hat Linux 8) sudo dnf install -y libgfortran, sudo dnf install -y compat-libgfortran-48.X86_64
  • (SUSE Linux) sudo zypper install libgfortran5

ライブラリをインストールする準備ができたら、次の点に注意してください。

  • ライブラリをインストールするには、システム管理者権限が必要です。

  • Oracle Analytics Serverをインストールする前または後に、ライブラリをインストールできます。

  • 機械学習機能はデフォルトで使用可能であるため、Windowsオペレーティング・システムに追加のライブラリをインストールする必要はありません。

データ・フロー・エラーを回避するために必要な追加ライブラリ

データ・フローがdll libparquetwrapper64.soをロードできないエラーで失敗した場合は、次のコマンドを実行してパッケージcompat-openssl10を追加する必要があります。

sudo dnf install -y compat-openssl10