端数処理ルールの設定に関する考慮事項

計算済税額を端数処理するための基準は、トランザクションに関連する様々なパーティから取得されます。

たとえば、購買トランザクションの場合、通常はサプライヤが端数処理方法を指定します。税金設定に端数処理詳細を指定して、計算された税金を含めて、入力された請求書金額が実際の請求書金額と同じであることを確認します。売掛/未収金請求書の場合は、組織のポリシーに基づいて端数処理詳細を指定できますが、ほとんどの国では、端数処理基準が税制で指示されています。

端数処理要件は次のものに由来する場合があります。

  • 第三者

  • 第一者

  • 税法

第三者からの端数処理要件

特に購買トランザクションの場合に、端数処理が第三者の要件に基づいている場合は、次のことを実行します。

  • トランザクションが登録されているビジネス・ユニットまたは法的エンティティの組合せの構成所有者税金オプション、およびイベント区分を定義します。「端数処理優先度」フィールドに、第三者の参照または第三者を入力します。購買トランザクションの場合、これは出荷元パーティまたは請求元パーティになります。

  • 第三者のパーティ税金プロファイルを定義し、第三者が望む端数処理レベルと端数処理ルールを「一般」タブに指定します。

  • 各税金の登録詳細を作成し、パーティ税金プロファイルの明細レベルが端数処理レベルである場合は、端数処理ルールを指定します。また、税金決定プロセスで第三者登録が使用されるように、各税金の税務登録ルールを定義します。

  • 税務登録パーティの登録レコードが定義されていない場合は、「税金の作成」または「税金の編集」ページの「税金端数処理上書きの許可」オプションを選択します。次に、端数処理ルールを導出するために、パーティ・アカウント・サイトの詳細およびパーティ税金プロファイル詳細が参照されます。

第一者からの端数処理要件

特に販売トランザクションの場合に、ビジネス・ユニットまたは法的エンティティ要件に基づいて端数処理が行われ、構成所有者税金オプションが定義されている場合は、次のようにします。

  • トランザクションが登録されているビジネス・ユニットまたは法的エンティティの組合せの構成所有者税金オプション、およびイベント区分を定義します。「端数処理優先度」フィールドに、第一者の参照を入力します。販売トランザクションの場合、これは出荷元パーティまたは請求元パーティになります。

  • 対応する法的レポート・ユニットのパーティ税金プロファイル詳細が使用可能であることを確認してください。第一者の要件またはビジネス・ポリシーに従って、端数処理レベルと端数処理ルールを「一般」タブに指定します。

  • 各税金の登録詳細を作成し、パーティ税金プロファイルの明細レベルが端数処理レベルである場合は、端数処理ルールを指定します。また、税金決定プロセスで第一者登録が使用されるように、各税金の税務登録ルールを定義します。

  • 税務登録パーティの登録レコードが定義されていない場合は、「税金の作成」または「税金の編集」ページの「税金端数処理上書きの許可」オプションを選択します。次に、端数処理ルールを導出するために、パーティ税金プロファイル詳細が参照されます。

構成所有者税金オプションが定義されておらず、事前定義済イベント区分オプションの基準が考慮される場合は、次のような端数処理基準が適用されます。

  • 購買トランザクションの場合、事前定義済イベント区分オプションでは、端数処理優先度内の出荷元パーティ・サイトと出荷元パーティが使用され、ヘッダー・レベルがデフォルトの端数処理レベルとして指定されます。サプライヤの端数処理プリファレンスが、トランザクションで最初に考慮されます。たとえば、特定の仕入先プリファレンスがない場合は、パーティ税金プロファイル・レコードが存在しないため、「ヘッダー」がデフォルト端数処理レベルとみなされ、各税金設定詳細の対応する端数処理ルールが使用されます。

  • 販売トランザクションの場合、事前定義済のイベント区分オプションには端数処理優先度詳細は含まれていません。ただし、デフォルトの端数処理レベルが「明細」に設定されているため、端数処理レベルは常に「明細」とみなされ、税務登録パーティの対応する登録レコードが端数処理ルールとみなされます。税金登録パーティは、「税務登録の決定」税務処理基準または税務処理基準のデフォルトによって判断されます。税務登録パーティの登録レコードが存在しない場合は、各税金に定義されている端数処理ルールが考慮されます。

税法からの端数処理要件

税法に基づく端数処理の場合は、次のようになります。

  • トランザクションが登録されているビジネス・ユニットと法的エンティティの組合せ、およびイベント区分に対して構成所有者税金オプションが定義されている場合は、構成所有者税金オプションのデフォルト端数処理レベルが使用されます。イベント区分の端数処理優先度として「空白」を選択します。

  • 端数処理レベルが構成税金オプションの明細レベルである場合は、税務登録パーティに対して定義された登録レコードに、税金要件に基づく端数処理ルールがあることを確認してください。税金登録パーティは、「税務登録の決定」税務処理基準または税務処理基準のデフォルトによって判断されます。