税務処理基準の処理順序の使用例

Oracle Fusion Taxでは、税金決定の処理時に、各ルール・タイプに属する税務処理基準が、定義した順序で考慮されます。

次に、共通の構成処理があるビジネス・ユニットによってサブスクライブされる税制の例を示します。税率を決定するための税法要件を満たすために、グローバル構成所有者に対して次の税率ルールが定義されています。次の表に示す詳細は、ルール順序、地理固有の詳細、関連する条件セット、およびこれらの条件セットに関連付けられたレート結果を含むレート・ルールの要約です。

ルール順序

通常イベント区分

地理固有のルール

条件セット

条件セット順序

結果

10

空白

空白

  • CS-1

  • CS-2

  • CS-3

  • 10

  • 20

  • 30

  • VAT10%

  • VAT12%

  • VAT15%

20

購買請求書

  • 事業所タイプ: 請求元

  • 地理名: カリフォルニア

CS-4

10

VAT12.5%

30

購買請求書

空白

CS-5

10

VAT13%

買掛/未払金請求書に対する税務処理基準の処理

買掛/未払金請求書が関係し、請求元パーティの州がテキサスがである場合、税務処理基準の処理順序は次のようになります。

  1. 順番ロジックに従って税務処理基準がリストされます。たとえば、税金決定プロセスでは、ルール順序が低くても、通常イベント区分クオリファイアが関係する税務処理基準が最初に評価されます。

  2. 税金決定プロセスでは、各税務処理基準内にリストされている条件セットがさらに評価されます。

税金決定プロセスは次のようになります。

ルール順序

通常イベント区分

地理固有のルール

条件セット

条件セット順序

結果

評価ステータス

結果

20

購買請求書

  • 事業所タイプ: 請求元

  • 地理名: カリフォルニア

CS-4

10

VAT12.5%

  • 条件セット: 未評価

  • 税務処理基準: 失敗。請求元パーティの州がテキサスであるため

次の税務処理基準に移動

30

購買請求書

空白

CS-5

10

VAT13%

  • 条件セット: 評価済および合格

  • 税務処理基準: 合格。条件セット値がトランザクション詳細と一致するため

条件セット結果の考慮およびルール評価の終了

10

空白

空白

  • CS-1

  • CS-2

  • CS-3

  • 10

  • 20

  • 30

  • VAT10%

  • VAT12%

  • VAT15%

売掛/未収金請求書に対する税務処理基準の処理

売掛/未収金請求書が関係する場合、税務処理基準の処理順序は次のようになります。

  1. 順番ロジックに従って税務処理基準がリストされます。たとえば、税金決定プロセスでは、ルール順序が低くても、通常イベント区分クオリファイアが関係する税務処理基準が最初に評価されます。

  2. 税金決定プロセスでは、各税務処理基準内にリストされている条件セットがさらに評価されます。

ルール順序

通常イベント区分

地理固有のルール

条件セット

条件セット順序

結果

評価ステータス

結果

20

購買請求書

  • 事業所タイプ: 請求元

  • 地理名: カリフォルニア

CS-4

10

VAT12.5%

  • 条件セット: 未評価

  • 税務処理基準: 失敗。イベント区分基準が一致しないため

次の税務処理基準に移動

30

購買請求書

空白

CS-5

10

VAT13%

  • 条件セット: 未評価

  • 税務処理基準: 失敗、合格。イベント区分基準が一致しないため

次の税務処理基準に移動

10

空白

空白

  • CS-1

  • CS-2

  • CS-3

  • 10

  • 20

  • 30

  • VAT10%

  • VAT12%

  • VAT15%

CS-1の場合:

  • 条件セット: 失敗

  • 税務処理基準: 処理中。条件セット値がトランザクション詳細と一致しないため

CS-2の場合:

  • 条件セット: 合格

  • 税務処理基準: 合格。条件セット値がトランザクション詳細と一致するため

CS-1の場合: 次の条件セットに移動

CS-2の場合: 条件セット結果の考慮およびルール評価の終了