予測の仕組みと変更方法
Sales Setup Assistant、「クイック設定」ページ、または「予測オプションの選択」タスクのいずれかの使用可能な方法で予測を使用可能にすると、営業組織はすぐに予測を開始できます。 アプリケーションによって開始に必要なすべてのものが自動的に作成されます。
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1年間の各営業テリトリの四半期予測。
各四半期予測には、その四半期にクローズ日があるすべての受注済商談と、受注確度が70パーセントを超えるすべての商談が自動的に含まれます。 失注済商談は予測には含まれません。
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月次予測発行ウィンドウ。
各予測発行ウィンドウでは、営業担当とその管理者によって予測が調整され、管理階層に発行されます。
仕組み
売上予測が占いより優れているといえない場合もあります。 予測は、パイプライン・データの精度に依存しており、そこに問題があります。 販売見込み客は、交渉を有利に進めるために、購入を希望する対象について明らかにしないことがあります。 営業担当が積極的にディールを入力しようとしなかったり、情報を伏せたりするのは、確度の高い見込み客が他のユーザーに横取りされることを恐れているからです。 営業アプリケーションは、ユーザーにすべての情報を入力するよう強制することはできませんが、営業担当が知り得た情報を入力しやすくなるような構造化されたプロセスを提供することによって、説明責任が果たされるようにします。 毎月、営業担当はマネージャに四半期予測を発行します。 マネージャは、予測をレビューし、必要に応じて予測金額を調整し、管理チェーンに発行します。 組織では、月次予測の履歴レコードを取得して、ユーザーの実績を評価します。 提供されるプロセスの仕組みを次に示します。
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営業担当は、自分のパイプラインとその予測をレビューします。
「予測」作業領域には、テリトリおよび四半期別の売上予測の要約を含むダッシュボードが表示されます。 予測は、その四半期にクローズ日があるすべての受注済商談および70パーセント以上の受注確度があるすべての商談から自動的に集計されます。 営業担当は、表示するテリトリを選択します(スクリーンショットのコールアウト1)。 棒グラフは、予測、受注済売上およびオープン・パイプラインの金額を示しています(コールアウト2)。 デフォルトでは、2つ目の要約チャートには期間別の予測を示す棒グラフが表示されます。 目標を使用している場合は、かわりに、目標の達成率と数値の要約を示すビジュアル・インジケータを表示できます(コールアウト3)。 また、ページには、予測が発行済か、どのように変更されたか、いくつのパイプラインが発行されないままであるかが表示されます。
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営業担当は、予測に含まれる商談のリストをレビューし、ドリルダウンして、商談を編集できます。 変更内容は、「予測のリフレッシュ」プロセスによって、予測に自動的に反映されます。
「売上予測のレビュー」ページのスクリーンショットを次に示します。 ページには、予測金額、予測ウィンドウの日付、受注済売上およびオープン・パイプラインが要約されています。
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営業担当は、商談の編集中に、受注確度とクローズ日を変更して、予測に対して商談を手動で除外または含めることができます。
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各月には、月次予測発行ウィンドウが含まれています。 発行ウィンドウは通常、月次営業コール後に開始します。 月次発行ウィンドウでは、テリトリの変更は凍結され、営業担当はマネージャによるレビューのために予測を発行できます。
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予測をレビューする際に、マネージャのダッシュボードには、営業担当に表示されるのとよく似た内容が表示されます。 ダッシュボードには四半期の予測売上が要約されており、予測と受注済売上およびパイプラインとの比較が可能になります。 ただし、四半期の個々の商談を要約するかわりに、マネージャ・ダッシュボードでは、マネージャが選択したテリトリ階層内のすべてのテリトリの予測が要約されます。 マネージャは、どの部下が予測を発行したかと、最新の更新のトレンドを一目で確認できます。
マネージャに表示される予測詳細のスクリーンショットを次に示します。 営業テリトリ階層内のマネージャのテリトリの下にあるテリトリの予測の表が強調表示されています。
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マネージャは、部下の予測にドリルダウンして詳細を表示できます。 部下が予測を発行した後、マネージャはその予測を調整し、マネージャ自身の予測を管理階層に発行できます。 営業担当が適切に入力しなかったことをマネージャが知っている場合もあります。予測を調整することによって、パイプライン内で発生している事象のより正確な情報が管理チェーンに渡されます。 マネージャは「予測項目」タブで個々の商談を調整したり、製品別に調整できます(「製品」タブ)。
マネージャが予測を調整するために使用できる方法は複数あります。 予測金額を調整したり、製品数量を変更したりできます。 また、最良ケースと最悪ケースの予測の見積りを入力できます。
マネージャは予測にドリルダウンして、いつ誰が何を調整したかを確認できます。 予測の変更はアイコンによっても示されます。 アイコンの上にカーソルを置くと、変更の詳細が表示されます。 予測の一部のスクリーンショットを次に示します。 上向き矢印は、予測が最後に発行されてから予測が増加したことを示します。 アイコンにカーソルを置くと詳細が表示されます。
予測発行ウィンドウとその調整方法について
デフォルトでは、1年分の四半期予測期間と各月の予測発行ウィンドウが自動的に生成されます。
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各四半期予測は「開始日」に開始し、「終了日」に終了します。
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表には9つの行があります。 各行は月次予測発行ウィンドウを表しています。
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各四半期に、3つの月次予測発行ウィンドウがあります。
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各予測発行ウィンドウは「テリトリ凍結日」に開始し、「期限」に終了します。
発行ウィンドウでは、営業担当およびマネージャは予測を発行および調整します。 設定した追加基準を満たす新しい商談がある場合、予測は自動更新され、これが継続的に行われます。 発行ウィンドウではテリトリを変更できません。
アプリケーションでは、「予測オプションの選択」ページの「予測期間パラメータ」領域に入力されたデフォルト・パラメータを使用して、ウィンドウが生成されます。 デフォルトでは、各発行ウィンドウは、月の最初の日に開始し、月の最後の日に終了します。 営業担当およびマネージャは、いつでも予測を発行できます。
アプリケーションによって生成された四半期予測と発行ウィンドウのサンプル・スケジュールを次に示します。
予測名 |
開始日 |
終了日 |
テリトリ凍結日 |
期限 |
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Q2-2019 -2019/04/30 |
4/1/2019 |
6/30/2019 |
4/1/2019 |
4/30/2019 |
Q2-2019 -2019/05/31 |
4/1/2019 |
6/30/2019 |
5/1/2019 |
5/31/2019 |
Q2-2019 -2019/06/30 |
4/1/2019 |
6/30/2019 |
6/1/2019 |
6/30/2019 |
Q3-2019 -2019/07/31 |
7/1/2019 |
9/30/2019 |
7/1/2019 |
7/31/2019 |
Q3-2019 -2019/08/31 |
7/1/2019 |
9/30/2019 |
8/1/2019 |
8/31/2019 |
Q3-2019 -2019/09/30 |
7/1/2019 |
9/30/2019 |
9/1/2019 |
9/30/2019 |
Q4-2019 -10/31/2019 |
10/1/2019 |
12/31/2019 |
10/1/2019 |
10/31/2019 |
Q4-2019 -11/30/2019 |
10/1/2019 |
12/31/2019 |
11/1/2019 |
11/30/2019 |
Q4-2019 -12/31/2019 |
10/1/2019 |
12/31/2019 |
12/1/2019 |
12/31/2019 |
各四半期末に新しい発行ウィンドウが自動的に生成されるため、1年分の発行ウィンドウが常に存在します。 組織では、「テリトリ凍結日」フィールドと「期限」フィールドに新しい日付を入力することで、各発行ウィンドウの開始日と終了日を変更できます。 日付を調整する場合は、新しい四半期が生成されるたびに、これらの日付を調整する必要があります。
各テリトリ凍結日前の予測の仕組みを次に示します。
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予測基準を満たす商談から予測が集計されます。
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営業担当およびマネージャは、予測を発行したり、調整したりすることはできません。 すべての変更は、商談自体を編集することによって行います。
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テリトリおよび販売カタログ製品階層に対する変更は、自動的に予測と同期されます。
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営業担当およびマネージャは商談明細を変更でき、変更は自動的に予測に反映されます。
各凍結日後について次に示します。
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営業担当およびマネージャは、管理チェーンのレビュー用に予測を編集、調整および発行できます。
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テリトリが凍結されます。 テリトリおよび製品階層に対する変更は、予測に反映されません。
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売上品目に対する変更は予測品目に同期されます。
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営業担当は、テリトリ凍結日と期限の間に予測を調整し、発行できます。
営業担当が予測を発行した後、マネージャは予測をレビューおよび調整できます。 営業担当は、マネージャが自分の予測を発行するまで変更および再発行できます。 期限に到達すると、各予測は読取り専用になり、調整できなくなります。
同時に予測できる四半期数の変更方法
デフォルトでは、一度に1四半期のみを予測できます。 ただし、同時に2つまたは3つの四半期を予測することもできます。 「予測オプションの選択」ページの「予測期間パラメータ」セクションの「同時予測数」フィールドに2または3を入力し、予測発行ウィンドウを再生成します。
予測に含める内容の変更方法
デフォルトでは、クローズ日が予測期間に含まれるすべての受注済商談と受注確度が70パーセント以上である商談が自動的に含まれます。 売上に対する予測参加属性セットを持つ営業テリトリのみが、予測に参加できます。
変更できる内容 |
方法 |
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予測に商談を自動的に含めるために必要な受注確度を変更します。 |
「予測オプションの選択」ページの「未調整予測条件」セクションで、異なる確度を指定します。 |
営業担当が自動の条件を上書きし、予測に含める商談を決定できるように設定できます。 |
「予測オプションの選択」ページの「未調整予測条件」セクションにある「予測条件上書き使用可能」オプションを選択します。 |
営業担当がクローズ日と受注確度を入力し忘れた場合に、商談が予測から除外されてしまうことを防ぎます。 |
データ入力が不完全であることが原因で商談が除外されることがないようにするための販売方法を設定できます。 たとえば、営業プロセスの後のステージで必要な「受注確度」フィールドおよび「クローズ日」フィールドに入力することも、営業担当が商談を特定の営業ステージに移行させたときにアプリケーションで受注確度自体が自動的に事前入力されるようにすることもできます。 特定の営業ステージで受注確度がデフォルトに設定されるように、販売方法を設定することもできます。 |
特定の営業ステージの商談が予測に含まれるようにします。 |
販売方法を設定するときに、デフォルトの受注確度を指定できます。 たとえば、合意の営業ステージの商談に対してデフォルトの70%を入力することで、営業担当が手動で受注確度を変更しないかぎり、合意ステージのすべての商談が含まれるようになります。 |
個々の明細品目に対する予測を個別に有効化することができます。 |
デフォルトでは、商談全体に対して受注確度およびクローズ日が設定されます。 個々の売上明細を予測するには、アプリケーション・コンポーザを使用して、「商談の編集」ページで明細の「受注確度」フィールドを公開します。 この拡張機能およびその他の拡張機能の詳細は、営業の実装ガイドを参照してください。 |
予測調整オプション
デフォルトでは、マネージャは「予測の編集」ページの「予測項目」タブと「製品」タブを使用して、発行された予測収益を商談別および製品別に調整できます。 「製品」タブでの調整は、商談の一部としてまだ入力されていない製品を営業マネージャが予測する場合に特に役立ちます。
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製品調整の粒度のレベルを指定できます。 たとえば、製品の幅広いグループから個々の製品までの調整を有効にできます。 デフォルトでは、販売カタログのルートから2レベル下まで調整できます。 マネージャによる調整は、予測の発行後に、その人のマネージャに表示されます。
「予測の編集」ページの「製品」タブのスクリーンショットを次に示します。 ページには、個々の製品までの4つのレベルに展開された販売カタログ階層の例が示されています。 コールアウト1は、調整のために選択された製品予測ラインを強調表示しています。
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マネージャが製品別の予測を調整できないようにするには、「予測オプションの選択」ページの「製品タブ」セクションで、「製品合計使用可能」オプションの選択を解除して、タブを完全に削除します。