販売の複数のビジネス・ユニットの概要
複数のビジネス・ユニット(BU)を使用して企業体系を設定すると、異なるビジネス機能を実行したり、管理階層にロールアップできる個別のユニットを設定できます。
営業アプリケーションでは、次のビジネス・オブジェクトで複数のBUの使用をサポートしています。
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契約
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リード
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商談
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リソース組織
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テリトリ
複数のBUを使用する利点
複数BUモデルを実装する前に、複数のBUを実装することで組織が得られる利点について検討してください。 各組織で独自の評価を行いますが、次のような考慮事項があります。
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BU全体の顧客データへのアクセス: すべてのBUにわたる顧客とその相互作用の詳細を単一のビューで参照できるようにします。
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グローバルなレポートおよび予測: 主要な利害関係者およびエグゼクティブに関する会社全体の分析を取得します。 予測およびパイプライン管理はグローバルに実行できます。
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ビジネス・プロセスの標準化: ベスト・プラクティスを使用し、企業全体の営業プロセスを標準化します。
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コラボレーションの向上: 同じ顧客との取引においてBU全体の営業チームが連携し、類似製品の競合を回避して、クロスセルおよびアップセル商談を改善できます。
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統合コストとデータ重複の削減: 営業システムとERPシステムとの間で必要な統合が少なくなり、営業システムのデータ品質が向上します。
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重複開発の削減: 実装およびコンサルティング・リソースの所有コストを削減します。 設定および会社定義の開発アーティファクトの重複を回避します。
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サブスクリプション・コストの削減: 異なるBUをサポートするユーザーが、個別のライセンスを必要とする複数のシステムにサインオンする必要がなくなります。
複数のBUの利点
営業アプリケーションでは、ビジネス・ニーズに応じて、複数のBUをサポートする営業ビジネス・オブジェクト内で、複数のBUを使用して企業を構築することが有益です。
次の表に、実装で複数のBUを使用することで利点を得る方法をいくつか示します。
ビジネス・オブジェクト |
用途または利点 |
詳細情報 |
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契約 |
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『企業契約の実装』ガイドの契約条件ライブラリのビジネス・ユニットの設定に関するトピックを参照してください。 |
リード |
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この章の次のトピックを参照してください。
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商談 |
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この章の次のトピックを参照してください。
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リソース組織 |
営業リソースおよびリソース組織をBUに関連付けることで、営業リソースがアクセスできるデータのセットを制限できます。 |
この章の次のトピックを参照してください。
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テリトリ |
BUを選択することで、営業テリトリのカバレッジを定義できます。 定義済BUで識別されたリードおよび商談がテリトリに割り当てられます。 |
参照:
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複数のビジネス・ユニットに関連付けられた様々なデータ・タイプの図を次に示します。 この図には、BUに関連付けられたデータとは別に、顧客データ、製品およびユーザーなどのマスター・データが示されています。 BUに関連付けられたデータには、参照データ、トランザクション・データ、リソース組織およびリソース・ユーザー・データがあります。

複数BUのユースケース
ここで説明するユースケースは、複数のBUに関連付けられた概念を理解するために役立ちます。
このユース・ケースのVision Enterprisesはグローバルなハイテク企業で、Vision Corp.とVision Systemsという2つのディビジョンがあり、前者はソフトウェアに焦点を当て、後者はハードウェアとソフトウェアを単一のスタックで組み合せたハイエンド・サーバーと設計システムを販売しています。 いずれのディビジョンも北米、ヨーロッパおよびアジア太平洋地域を横断してグローバルに活動するため、これらの地域ごとにBUを作成します。

営業管理者および複数のBU
デフォルトでは、営業管理者は自分が関連付けられているBUで使用可能なデータにのみアクセスできることに注意してください。 ただし、組織階層やデフォルト・ビジネス・ユニットなど、管理者が自分のBU外の商談にアクセスできるアクセス・パスがいくつかあります。